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「学習の原則」④ 共同体の原則

ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健(たかざわたけし)です。

あなたが「最高の自分」に向って成長し続けることに役立ちたいと願って書いています。

「成長し続ける」ことは、「学まび続ける」ことであるとも言えます。

学習方法ではなく、様々な学習に適用することのできる「原則」を取り扱います。

このような方にお役に立てるよう努めております。

  • 自分自身の成長のために学び続けたいと願っている方

  • 部下を育成する立場や人を教える立場他者の学習を支援している方

  • 人材育成コンサルタントや教務主任のように学習を促進する学習環境や学習システムを設計している方

(質問・疑問・要望・ご意見などコメント欄にお願いいたします。)

第4回目は「共同体の原則」です。

みんなで学ぶと学びが深まる

共同体の原則」とは、ひとりで孤立して何かを学ぶよりも、グループなど複数で学ぶ方が学びが深まるという原則です。

もちろん、ただ単に人々を集めて何かを学ぶ状況をつくりあげたからと言って学習効果が高まると言うわけではありません。

「共同体」と言うわけですから、そこには個々のつながり、関係が存在するわけです。

周囲の人との関わりを通して学ぶとき、学習効果が高まると言いかえることもできるでしょう。

令和2年度より施行された学習指導要領では、「主体的・対話的な深い学び」を推進することがうたわれています。

前回の原則、「主体性の原則」に基づいて主体的に学ぶ時に、他の学習者との学ぶ時に学びが深まるために、「対話的な学び」が進められているわけです。

これはわいわいガヤガヤ楽しくしていることが向いている私のような人も、一人静かに本を読んでいるのが好きというという人も、共同体で学ぶ時にそれぞれが学びが深まるのです。

他者の意見や考え方に触れるとき、私たちの思考は刺激を受けて新たな気付きや発見へと導かれるのです。

かつて、指導者のためのビジョン海外研修ツアーを企画していたことがありました。一日の終わりに小グループでする学びの分かち合いの時間が、一番豊かな学習の時間で、いつも大好評でした。

自分の気付きが他者の学びを引き出すことになったり、ツッコミの質問をされることで、更に思考が整理され自分の学びが深まるのです。

  • 何に気づいたか?

  • 一番強く印象に残ったことは何か?

  • わからない事は何か?

  • どうしてそのことが自分にとって大切な学びなのか?

  • 学んだことをどのように自分の生活や活動に適用させたいのか?

こういったことを考え、言語化し、フィードバックを受けるとき、深い学びへと導かれるのです。

「先生」の説明を一方通行で聞いているだけ、「先生」のスライドや板書をノートに書き写すだけでは、学びはほとんど起こらないと言っていいでしょう。

みんなで学ぶ効用

学びの共同体の持つ豊かさは、対話だけではありません。

その効用について2つだけ取り上げてみましょう。

(1)心理的安全性

学びには心理的な危険が伴います。未知のことに対して心を開こうとするときに、私たちは本能的に危険を感じ心を閉ざす、自分を隠します。

しかし同時に心を閉じて、自分を隠すときに学びは起こりません。

満員電車のような単なる個々の集合体ではなく、学びの共同体ではひとりひとりが「そこにいていい」という安全性が担保されます。

それも、分からなくてもいい、怖くてもいい、ハラハラドキドキでもいい。仲間はずれにされることなく、共同体の価値ある一員として受け入れられている時に深い学びをすることが可能になるのです。

(2)継続性

何かを学ぶ時に一回何かに触れただけでは、深い学びは起こりません。もちろん、衝撃的な刺激が与えられることがあるでしょう。

でも「目からうろこが落ちる」「腹落ちする」など、身体の部位で表現されるような「血となり肉となる」学びには時間がかかります

学びを継続する時に、ひとりで孤立して学ぶよりも、仲間と学ぶことで継続できる、長続きできるのです。

「急いで行きたいならひとりで行け、遠くまで行きたいなら一緒に行け」

アフリカの格言

オンラインのコミュニティーが盛んであるのもこの共同体の効用を狙ってのことです。

さぁ仲間を見つけよう

「共同体の原則」
ひとりで学ぶよりも仲間と一緒に学ぶことで学習効果は高まる。

いま、あなたは何を学んでいますか?

だれかと一緒に学んでいますか?

もし、ひとりで学んでいるのでしたら、仲間を見つけてみましょう。

noteもある意味一つのコミュニティーです。書く、読む、スキ、コメント、フォローなどでやり取りをくり返して学びを深めたいと思っています。

オンラインでもオフラインでも共同体の原則を使って深い学びへと出発しましょう。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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