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今までの人生44(父との最後の別れ)

従姉とお互いの話をし
「明日はおじちゃんの火葬だね。
 寝坊できないし寝よう。」

お風呂に入り疲れ果てて眠りについた。

すぐ目が覚め、天気は晴天。
特に急ぐ必要もなかったのだが
葬儀場に泊まった長男家族や実家に泊まった
次男家族も早くにやってくるだろうと思い
私も早く向かった。

相変わらず子供たちは朝からワイワイ
はしゃいでいた。

子供がいる家族や、子供赤ちゃんを憎いと
思たことは一度もない。

ただただ
幸せそう
かわいい
羨ましい
悲しい
辛い
苦しい

なぜ私には・・・

こうゆう気持ちは
子供を見るたびに
自然と湧き上がってくる。

すると涙が出て止まらなくなる。
誰のせいでもない。

赤ちゃんが産めなかったのは自分の身体のせいだ。

家族と合流。
挨拶をし
しくしく泣き始めてる私を見て
周りは距離をとる。

どう接していいのかわからないからだろう。

せっかく父の葬儀に来てくれた弟家族や
いとこ達には私のことで迷惑をかけてしまったな
と思う。

父の死で号泣し
子供の姿を見ては涙し

自分でも
周りに迷惑をかけてはいけないと
解っているのに勝手に涙が出るのだ。
我慢できるとかそうゆう問題ではない。
我慢なんかできないのだ。

壊れた蛇口のように
一回あふれだすと自分の脳?心?が修理して
くれるまで止まらない
のだ。

そんな状態でも葬儀は進み火葬場へ向かう。
車で来ていた母の姉弟は現地集合で。
私たち車じゃない人たちはマイクロバスで
火葬場へ向かった。

母が一番前に座り遺影を抱いていた。
私はその後ろに座り窓ガラス越しに映る母の
横の顔
をじっと見ていた。

泣いてはいなかった。
ボーっとしている感じで心配になった。
集まってくれた親族に気を遣い
孫にも気を遣い
うつ病の私にも気を遣い
母は相当疲れていたはずだ。

なのに長女である私は、ただ泣いてるばかりで
何もできない。
気持ちはある。
でも出来ない。
そんな自分にもモヤモヤ、イライラし
情けなく悲しくなりまた涙が出る。

そんな気持ちがごちゃごちゃしている間に
火葬場に到着した。

弟たちはきちんと個室の控室を
用意してくれていた。

父の肉体と本当の最後のお別れだ。

母は小さな声で

「お母さんもすぐ行くからね・・・」

と言った。

誰にも聞こえないような小さな声で。
私は音に敏感だったのではっきり聞こえた。
どうゆう意味で母が言ったのか・・・
さすがにその場で聞くことはできなかった。

控室でもはしゃぐ甥姪。
いとこの小さな子供ら。
どこにいても私の心の休まる場所はない。

控室にいるよりも
人があまりいないロビーの片隅にいるほうが
だった。
それでも涙は止まらなかった。


今日はここまで


今週は隔週の実家訪問宿泊週間。
母は孫のクリスマスプレゼントを
買いに行きたいらしい。
少しでも元気な母を見ると
独身の私は、まだ一人ではない。
母の長生きの為にも私も努力していこうと
思える。
そう思えるまで本当に時間がかかったが・・・
母が元気なうちに
自分も元気になっておかなくてはと
危機も感じている。

30代後半でうつ病になり、 病気になった原因や、 51歳を機に第二の人生を歩もうと未来を望むことを決めた、 これからのことを綴っていきたいと思います。