火曜日しばらく雑記帳・2023 CW14
月曜日は朝いちばんから坂本龍一の訃報が駆け巡り、一日、悲しい気持ちに浸りながら淡々と仕事をしていた。
中学にあがる前後だろうか YMO の「ライディーン」が大流行して夢中になって聴いていたし、大学に入って知り合った友人が大ファンで、どれだけ偉大なミュージシャンかと教えてもらった。ちょうど「未来派野郎」がリリースされたころだ。アート・リンゼイ (*1) とのコラボも面白く聴いた。
そういえば、その友人と音楽を嗜んだときには、こういうのを創りたいとイメージしていた。懐かしい。
戦場のメリークリスマスやラストエンペラー、その後もダウンタウンの Geisha Girls も坂本龍一が笑い転げながらレコーディングしているのをTVのドキュメンタリーで見たのだと思う、よく覚えている。
世界中のミュージシャンから R.I.P. メッセージが流れてきて、やはり世界的に大きな影響を与えたミュージシャンなのだなぁと改めて感じた。
YMOといえば今年の1月には高橋幸宏も亡くなったのだった。
あまり熱心なファンでなかったことを告白しなければならないし、有名なヒット曲を一通り知っている程度でしかないが、やはり私の周囲を彩った音楽の一部であり、寂しいものである。
坂本龍一といってすぐに思い出すのは、私の場合は、まず「未来派野郎」の「高土高原」だ。
他に、春咲小紅を思い出す。こちらは矢野顕子の歌だが、YMOのメンバーで編曲・演奏で大好きな一曲だ。
このあと坂本龍一は矢野顕子と結婚する。大学のときに私に坂本龍一の魅力を改めて教えてくれた友人は矢野顕子の大ファンでもあり、私も影響を受けて彼女のファンにもなり、さらに広い音楽の世界を開いてもらった。そんなことも思い出される。ひょんなことから、いや、私が一方的に悪いのだが、その友人とは、もう何年も疎遠になってしまった。
"Merry Christmas Mr.Lawrence" ほか、たくさんいい曲があるけれども、あと一曲、YMO「東風」を貼っておこう。
R.I.P. ….
■木曜日は朝から川崎のラボに顔を出してひと仕事。ちょっと時間の無駄かなと思っていても、現場で顔を合わせて話をすると速いことも多いな、とこの日は実感する。
自分の時間は少々無駄かな、と思っても、全体の進捗としては速くなる。この日は午後の早いうちに引き上げて、新横浜の事務所でリモートワーク、晩の遅い新幹線に飛び乗って京都の自宅に帰った。
春といえば、豆ごはんだ。今、京都のスーパーでは、うすいえんどうが出回っている。ジャガイモとスパイスで炒め和えにして、包んで揚げればサモサになる。今年はまだ作ってないが、毎年の楽しみだ。
先週は簡単にチキンカリーを作り豆ごはんと合わせた。
この日はヨーグルトを使わずに作ったが、一般向けにはそのほうがよい、と思い始めている。スパイスの味だけではなく出汁を入れると味にコクが出てまろやかで良いなぁ、と。
うすいえんどうは、この週末に購入して新横浜まで新幹線で輸送してきたので、またしばらく豆ごはんとサモサを作って楽しめる。
そういえば、このあいだの雑記帳に豆ごはんのレシピを書いた。
■先週、ひっかかった音楽を少し。
1.西アフリカはマリのコラ奏者、バラケ・シソコの新しいアルバム、"Les Égarés" がよかった。エミール・パリジャンのサックス、ヴァンサン・ペイラーニのアコーディオン、ヴァンサン・セガールのチェロとの4人で作られる音楽は、すこしもの悲しく優しく自由な響きだ。
2.日本人の女性ドラマー、川口千里は華奢な身体から繰り出すパワフルで手数の多いドラムスでもうぞっこんだが、先週にアップされていた動画もよかった。
脇を固めるギターもベースも流暢で余裕を感じさせる素晴らしい演奏だ。
2017年のライブも貼っておこう。
3.アビエル・ナムとナショナル・アラブ・オーケストラのライブが新しく動画で上がっていた。去年の3月のライブだったようで、バックのミュージシャンは皆マスクをしている。
ベルギーでの最近のライブも上がっていて、こちらもよい。
4.レバノンの女性ボーカル、ヒバ・タワジと、フランスのデュオ、マダム・ムシュー (Madame Monsieur) のシングル、"Pour savoir d'où je viens” がしっとりとしてよかった。
Madame Monsieurは初めて聴いたが、アルバム "Emmêler nos solitudes"からのシングルカットのようだ。
フレンチポップらしいシンプルな音作りと女性ボーカルがなかなかいい感じだ。さっそくフォローして、今、ずっと流している。
■土曜日の午前中は、京都でジョギングをした。疎水沿い、高野川沿い、そして鴨川沿い、それぞれの桜は見事だし、街中もそこここに桜が植えてある。ソメイヨシノのほか、枝垂れ桜、そのほかいくらか種類もあり満開で街は桜吹雪、楽しめる。
毎年、同じ場所で綺麗な桜を見て息をのみ、ため息をつき、同じような写真を撮り、というようなことをしている。綺麗な場所で綺麗なアングルで綺麗なものを綺麗に写真を撮りSNSにアップして綺麗ですね、とコメントして何になるのだろう、とふと思いはするが、最後に小林秀雄の昭和38年のエッセイ「さくら」から引用しておこう。
■関連 note 記事
(*1) アート・リンゼイ、アンビシャス・ラバーズについては、だいぶん書いたような気がしていたが、ほとんど書いていないかったようだ。そのうち思いのたけを書こう。ぱっと検索したところでは、ポルカドット・スティングレイの記事の「追補」で触れていたのが目にとまった。
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