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vol.081「誰にでも特技はある:つるむ人かつるまない人か。孤独の時間をつくる価値。」

誰にでも、特技、取り柄はあるもの。

「マイルールを勝手につくって宣言する。結果的にメンバーから一定の評価を受け、チームの雰囲気が向上する」
はそのひとつです。

取り柄というと大げさで、「大多数の人が、取り組みテーマと考えないことに焦点をあて、言語化してみる習慣」が正確な表現かもしれません。

一連の話を整理したきっかけの一つが、師事する先生のひとりとの雑談「行きたくない飲み会に行くかいかないか(つるむ人かつるまない人か)」でした。
その続きです。


管理者の立場としては別に、懇親会や祝いの会に参加するときに気をつけていること(マイルールの自分向け版)があります。

◆同じメンバー、同じ話題でつるまない。

会社で顔を合わせている同僚や、先輩後輩でお馴染みのお店へ。お馴染みの店員さんにお馴染みの常連客。いつもと同じ"鉄板メニュー"を注文する。二次会で、馴染みのお店へ行くー。
日本中のそこかしこで、見かける風景かと思います。

メリットは、「判断・決定のコストをゼロにできる」こと。会話する話題の中身が重要であって、お店の環境やおいしい食事は二の次だという価値観です。ひとつのやり方だと思います。
デメリットは「新しい経験ができない」ということ。店員さんから聞ける話、常連のお客さんから聞ける話、食べ物の原材料や調理方法についての話。仕事以外、愚痴以外、テレビで見た番組以外の新しい話題が全く更新されない。

つまり、
・幅広いテーマを語ることができて、お互いに深掘りや質問ができるとき、お店選びやメニューを選ぶ労力をカットして、会話に集中するメリットが大きくなります。
・同じ話題しかできないとき、「変化、成長しない効果」が強調されます。

私自身は、一人だとお店を順番に開拓して、気に入ったお店があればリピートします。店員さんやマスターと仲良くなったら自分の居場所を作ることもある。
一方で、新しい街に住む、新しいお店に行くことに全く抵抗がありません。調べて適当に行ってみることもあります。信頼する人がオススメだと言っていたお店に行くこともあります。
リピートと新規開拓のハイブリッド、ということになるかと思います。

ストレスに感じるのは、メニューが美味しいかどうかよりも店内の環境です。常連さんが大声で振る舞う。店員さんの距離感がちょっと合わない。大将がお客に威張っている。キッチンで店長が店員を怒鳴っているのが聞こえる―。
すぐに食事を済ませお会計して出るようにしています。良し悪しは別にして、我慢してそこに居られない。ノイズに弱く、スルーすることができない。

◆「ノイズに弱い問題」と対策。

この「食事中に聴く会話がものすごく気になる」のは、たぶん私の特徴のひとつです。
食事に行く人は、話の合う人だけにしています。自分が偉いとか、そういうことではなくて、噛み合わない人と会話を続けること、同席のメンバー同士が興味のない会話をずっと続けていること、そういう状況自体が苦痛だからです。

人とつるむかつるまないか」で言えば、私は師と同じで「つるまない」。楽しいメンバーでなければ一人で食事したほうがいい。
逆に一人だから寂しいとか、休日は誰かに会わなきゃとか、どこかに出かけなきゃという感覚があまりない。放っておくと家で本を読むか、文章を書くか、音声コンテンツを聴くかしています。これはこれで問題です。
「同じメンバーで同じ話題」と同様に、自分がアップデートしないリスクがある。
だからその地域の博物館や何かで開催されているイベントを調べて、強制的に出かけるようにしています。よく言われる「成長したかったら、人と会うか、旅をするか、仕事を変えるか、住む場所を変えるか」みたいな感覚に近いかもしれません。博物館に企画展を見に行くことは、短時間、つかのま、「居る場所を変える」ということです。

ちなみに、うっかり「行く」と返事をして参加した懇親会、付き合いで出席した飲み会で面白くないとき。途中で全く発言せず黙り込むか、急ぎの電話がかかってきたふり、もしくは別件と掛け持ちのふりをして幹事に断って先に帰るようにしています。
「子どもか!」というところですが、「周囲の評価と自分の時間の、どちらを取るか」の選択だと思っています。

◆「孤独」でいることの価値。

私の師はこの辺がもっと徹底していて、最初からうっかりでも行かない、一人の方がよほどまし、と話されていました。
何かを学ぶ先生で、好きになってその後リピーターになる人の共通点として前に整理したことがあります。この「良い意味での一匹狼である」「孤独を苦にしない、むしろ孤独の時間を大事にする」も挙げられると思います。
「一匹狼」というと語弊があるかもしれません。こういう人たちは熱烈なファンに支持されていたり、上質な顧客にリピートされていたりするので、孤独、もしくは孤立ということはない。その中で、自分の考えを整理したり向き合う時間として、孤独な時間を意図的に作って過ごしているということです。

世の中のいろんな事象が、イチかゼロかの2値に分かれることは滅多にありません。
その中で、「つるむ人かつるまないか」「同じ話題で飽きるか飽きないか」「孤独の時間を避けるか作るか」といったことは、比較的、2値に分かれるテーマだと感じています。

◆まとめ。

おそらく、つるむ人たちはつるまない人を見て、ある意味で不気味に思う。もしくは自分たちの価値観を否定されたような気になって、どうにかそれを突き崩したい、こちら側に引き込みたい、という感覚は多かれ少なかれあると思います。
逆につるまない人は、別のつるまない人から見れば(貴重な)仲間だと思ってもらえることもあります。

孤独の時間が平気だと、考えを整理したり、新しいことを思いついたりするご利益がある。そのうえ、自分とは別のタイプの同じように孤独を愛する面白い人、尊敬できる人と関係構築できることがある。
損得で言えば得することが圧倒的に大きいと考えています。さらに、世の中で多数派少数で言えば少数派なので、「価値は本質的に希少性が生む」という観点からもおすすめです。

以上、師のひとりと「得るもののない飲み会に行くか断るか」(つるむかつるまないか)という話題になったところから、頭を整理してみました。


今回はレベルを1つ上げて、外出して歩きながら、また窓口で手続きを待っているあいだに音声入力してみました。
実験してわかったことは、持っているワイヤレスイヤホンでは、すくなくとも外を歩いていると声をうまく拾えないということです。有線のイヤホンに取り替えてこの文章は収録しました。

最後までお読みくださりありがとうございます。



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