ケンカする相手も居ないと寂しいよ

祖父が認知症になった祖母を
介護老人ホームにあずけてから

ずっと言っている言葉だ。

認知症になった祖母を
10年介護してきた祖父は
祖母の事が大好きで

しっかり者の祖母がボケてしまった事が
悲しいようだった。

ケンカしながらも、
ずっと一緒に縁側に座っていた。

深夜3時に警察が
「〇〇さんのお宅はこちらですか」
と尋ねてきた。

祖母は知らぬ間に徘徊してしまうようだった。

祖父は97歳。

眠れない日が続き
苦渋の思いで祖母をあずけた。

私が祖父に会いに行くと、
よく祖母を想って書いた俳句を
見せてくれる。

おばあちゃんのこと、
ずっとずっと
大好きなんだなぁと
感じる。