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茶の古典

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茶の古典や史料などを参考文献として。
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2023年2月の記事一覧

日本においての喫茶の始まり②

漢詩集に見られる茶
9世紀の喫茶の様子は漢詩集に窺うことができる。

『凌雲集』・・・書名正式名『凌雲新集』。平安初期の漢詩集。814年(弘仁五年)成立。一巻。わが国最初の勅撰詩集。嵯峨天皇の勅命により、小野岑守・菅原清公等撰定。平安初期、平城・嵯峨・淳和の三天皇をはじめとする当時の代表的詩人24人の91編を収録。唐詩の影響のもと、格調の高い作品が多い。勅撰三集の第一。
「雲を凌ぐほどにすぐれた詩

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「茶」の歴史②   陸羽の『茶経』:中国

日本で茶道といえば、一般的に千利休を思い出すが同じように中国では茶道の元祖として「陸羽」の名が広く知られている。この陸羽の著書「茶経」は世界最古の茶道に関する古典だといわれている。

茶経の内容は次のとおりである。
(一) 一之源  茶の源
(二) 二之具  茶をつくる具
(三) 三之造  茶の造りかた
(四) 四之器  茶器について
(五) 五之煮  茶のたてかた
(六) 六之飲  茶の飲みかた

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