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仮面ライダーゼロワンが面白いので語らせてほしい

※画像は公式サイトからの引用です。


特撮と縁の遠い生活を送っている。
というのも、わたしが子どものころは特撮番組があまりなかったのだ。

仮面ライダーやウルトラマンは放送しておらず、夏休みの再放送だけ。やっていたのはスーパー戦隊シリーズと、メタルヒーローシリーズと言われる2種類のみ。たしか、最後に見たのは忍者戦隊カクレンジャー。放映していたのは1994年度のことなので、きっちり25年間も離れていることになる。
平成仮面ライダーが誕生したときには、わたしは中学生になっていたので、「今さら仮面ライダーもな……」という感じだったのだ。

そんなわたしが、なぜ今さら仮面ライダーを見ているのか、というと単純な理由で、第一話になかやまきんに君さんが「腹筋崩壊太郎」という、あまりにも出オチ感丸出しの名前で、怪人役として登場したとのニュースを見たからだ。

腹筋崩壊太郎ですよ?腹筋崩壊太郎。どうかんがえてもギャグでしょ。スタッフぜったいふざけてない?まじで。

しかし、これがどうやらめちゃめちゃに評判がよかったそうなのだ。放送終了後、Twitterのトレンドに「腹筋崩壊太郎」「腹筋崩壊太郎ロス」が入るほどの人気。第一話で退場を惜しむ声が殺到したとのことだ。

腹筋崩壊太郎が?

なんだよそれ、めっちゃ気になるじゃん。だいたい、怪人なのに人気って意味わかんないじゃん。とりあえずうわさの腹筋崩壊太郎だけでもちょっと見てみたいじゃん。

そんな軽い気持ちで検索してみたら、第一話が10/31まで無料公開してるらしい、ということで。まぁタダで見れるならいいじゃん、ってなわけで軽い気持ちで見てみたんですよ。

めちゃめちゃ悲しくて切なくていい話でした。うわぁぁぁぁぁーーーーん!!!

知らないかたに向けて、ネタバレも含めて書くので、もし見たくないかたは先に動画をどうぞ。


よろしいでしょうか。


ざっくりなあらすじ。

新時代を迎えた日本。人間と見分けがつかないほど精巧につくられた「ヒューマギア」と呼ばれる人型AIロボが様々な職場で活躍している。

それを良しとしないテロリスト集団「滅亡迅雷.net」はヒューマギアをハッキングし暴走させ、人類の滅亡を企む。一方、売れないお笑い芸人だった主人公は、ヒューマギアを開発した会社の創業者・先代社長の遺言によって「仮面ライダーゼロワン」として、そして二代目社長となって悪と戦う!

ということで、「俺が社長で仮面ライダー」というお話なんですが、敵組織のやりかたがまぁえげつないのですよ。

自我を獲得しつつあるヒューマギアを見つけては、変身ベルトを取り付けてしまう。ベルトはヒューマギアの外装を破壊する形で装着され、自力での取り外しは不可。ベルト取り付けられたヒューマギアは滅亡迅雷.netに接続され、暴走プログラムを強制インストールされ、アイテムによって怪人化する……という流れ。一度暴走プログラムをインストールされてしまったヒューマギアは、破壊する以外に方法がありません。

人類に好意的な感情を抱き、芽生えた自我を利用され、悪の組織に心ない存在に変貌させられてしまうヒューマギアの悲しさ。劇中では「マギア化」と呼ばれますが、「ヒューマンを捨てる」という意味が隠されているのが重いなぁ、と。

ヒューマギアも必死で暴走プログラムに抗うのですが、それを知っているのは視聴者と、ベルトを取り付けた滅亡迅雷.netのメンバーのみ。劇中の人物は、だれも彼らの「想い」には気づきません。
そして、たとえ新たな「同一個体のヒューマギア」を用意したとしても、そこにいるのは自我を持たない、ただ姿かたちが同じだけの存在。人を笑わせることに生きがいを感じ、それ故に自我を獲得し、洗脳に最後まで抗った腹筋崩壊太郎は、もういないのです。

腹筋崩壊太郎はお笑い芸人型ヒューマギア。AIでありながら、主人公よりもはるかに高い実力を持ち、結果、主人公は失職してしまいます。
しかし、その実力を鼻にかけることなく、「ひとを笑わせることに生きがいを感じる」という、自我を獲得した彼の思想・理想は主人公とまったくおなじもの。

つまり、第一話にして「職を奪うAIと奪われる人間」の戦いであると同時に、「主人公の鏡写しとなる存在」との戦いでもあるわけです。考察の余地がありすぎる。

続く第二話では、主人公の一言によって自我が芽生えた警備員ヒューマギアが怪人化。主人公と出会わなければ、彼は悪の組織に目を付けられることはなかったかもしれません。なんということだ……!

第二話からは、主人公とは別に動く政府機関にも本格的にスポットが当たります。この組織の隊長は、暴走したヒューマギアによって襲われた過去がありました。

「ヒューマギアは人類の敵だ!」「人類の夢だ!」
暴走したヒューマギアを止めるという目的はおなじはずなのに、共に仮面ライダーとして戦っているのに、向かう姿勢はまったく正反対のふたり。
いつか、この二人が手を取り合って戦う日は来るのでしょうか……


という感じで、めちゃめちゃに重いテーマのSFが展開されていて、これが仮面ライダー!?これが日曜朝の9時!?と衝撃を受けたのでした。

そして何より、ヒロインはみなさまの想像通り、ヒューマギアなんですよね。
自我を獲得したヒューマギアを怪人化させる滅亡迅雷.netを相手に、主人公とヒロインはどう戦うのか。今後も熱い展開が期待されます。

第三話は動画がありませんが、第四話はこのあとすぐ!本日朝9時から放送開始です。めちゃめちゃにおもしろいのでみなさまぜひ。今ならまだ間に合うよ!


#エッセイ #日記 #とは #コンテンツ会議 #特撮 #仮面ライダーゼロワン #ゼロワン

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