見出し画像

★2023年★全国紙5紙に選ばれた7冊(新聞書評の研究2023)

はじめに

筆者は2017年11月にツイッターアカウント「新聞書評速報 汗牛充棟」を開設しました。全国紙5紙(読売、朝日、日経、毎日、産経=部数順)の書評に取り上げられた本を1冊ずつ、ひたすら呟いています。

https://twitter.com/syohyomachine

なんでそんなことを始めたのかは総論をご覧ください。


全紙に掲載された7タイトル

本稿で取り上げるのは、新聞掲載日ベースで2023年の書評データです。2021年以降に刊行された書籍を「新刊」と定めて対象にしています。既刊本の文庫化や復刊本、新訳版も新刊扱いしています。

同じことを書籍の属性から説明すると、2021年から2023年の間に刊行された新刊本のうち、2023年までに各紙の書評面に掲載された書籍が対象となります。(例外もあり、後述します)

2021年から2023年の間に書評されたタイトル数は12568でした。このうち、2紙以上に取り上げられたのは17%、2145タイトルでした。

さらに、この2145タイトルのうち、3紙以上となると581タイトルとなり、さらにこの581タイトルのうち、4紙以上に取り上げられたのは131タイトルです。4紙以上に紹介される書籍は全体の1.0%にすぎません。


ちなみに2019年から2021年にかけて新聞掲載された書評を対象にした分析では、全国紙5紙のすべてに紹介された書籍は12タイトルでした。この12タイトルは、以下のページでご覧になれます。

2022年に全紙"制覇"した書籍は2タイトルで、以下にまとめています。


0.05%の「狭き門」

そして、2023年に全5紙を”制覇”したのは以下の6タイトル、四捨五入して全体の0.05%です。

『聞く技術 聞いてもらう技術』

『街とその不確かな壁』

『言語の本質』

『帝国図書館』

『池崎忠孝の明暗』

『ハンチバック』

追加の一冊『キム・ジヨン』

また、先に述べた「2021年から2023年の間に刊行された新刊本のうち、2023年に各紙の書評面に掲載された書籍」という定義からは外れるのですが、2019年から息長く紹介されて5紙に達したのが以下です。

『82年生まれ、キム・ジヨン』

刊行年をその年を含めた3年間に区切っているのは、どこまでが新刊かを区別する必要からですが、そもそもの趣旨が評価の高い本を紹介することですから、ここに挙げておきます。

感想・書評は以下に

筆者は全紙に紹介された本は必ず読むことにしています。ご参考になれば幸いです。

2022年以前はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?