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[読書メモ] マーク・ザッカーバーグの生声

マーク・ザッカーバーグの生声

著名な実業家の実際に発せられた発言をピックアップする「生声シリーズ」のひとつ。SNSの先駆けとも言える「フェイスブック」の創業者であるマーク・ザッカーバーグの実際の発言をもとに編集されている。
フェイスブックの目的がプラットフォームを作ることではなく、人々の日常の一部になることであるという発言や、企業体としてライバルを気にして自分の仕事を疎かにしてはいけないという発言は深く考えさせられる。

持続可能なビジネス

力を注ぐべき2つの事柄は、よい現状を維持することと、成長を遂げることです。・・・持続可能な物事や機能として実現可能な物事に力を注げば、さらなる機能を導入した時や次の市場に進出する時には、現在の地位を守りつつこれまでと同じように成功を収めることができます。基本的には、成長を遂げつつユーティリティを維持するということなのです。
The two things that you focus on are maintaining what you have now that's good and growing. … Focusing on things that are sustainable and skill-able, and so that when we launched more skills, or go on to the next market, we are going to set ourselves up to have the same success we've had without hurting ourselves in the current position. It's basically maintaining the utility while growing.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.40

これは人生設計の立て方にも通じる。ベーシックな収入源を維持しながら、さらなる成長に向けた自己投資をすることがリスク回避になる。このバランスが重要で、自己投資にすべての資材と資源を投入してしまうと失敗したときにリカバリが出来なくなる。逆に、自己投資をせずに現状維持を続けてしまうと、緩やかに自分自身の資材・資源が減少することになる。

最大のリスク

最大のリスクは、リスクを冒さないことです。・・・目まぐるしく変化する世の中において、間違いなく失敗する唯一の戦略はリスクを冒さないことなんです。
The biggest risk is not taking any risk. … In the world that changes really quickly, the only strategy that is guaranteed to fail is not taking risks.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.103

「リスクを冒さないことが最大のリスクだ」と、どこかの会社のTV-CMでも言っていたが、何かの行動を起こす際にリスクは付き物。リスクがなるべく小さく効果はなるべく大きいものを選択するべきだが、リスクがゼロというものは存在しないから、リスクを取るか取らないかという二拓であればリスクを取る方を選択するべき。勿論、何もしない(つまり現状維持を)選択することもリスクがあるから、意識的かそうでないかは別として人間は必ず何らかの選択をして生きている。

日常の一部になる

僕たちが目指しているのは、プラットフォームを作ることではありません ー みんなの日常の一部になることです。
Our goal is not to build a platform ー it's to be across all of them.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.108

手段と目的の話。プラットフォームを作ることが目的になってしまうと、人々の日常をより良くするという目的が達成されない。特に、物理的なプラットフォームは一度作ってしまうと元に戻すことが難しい。

ライバルは二の次

みんなライバルのことばかり気にして、自分の仕事が疎かになっていると思います。とにかくきちんと仕事をしてれば、目に見えて大きく成果に表れると個人的には思います。
I think that people focus way too much on competitors and not enough on their own execution. And I think if we just do a good job executing, then that to me is by far the biggest variable in what we achieve.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.x167

目的とビジョンがしっかりしていれば、ライバルとの比較や競争は不要。ライバルが既にやっていることを自分たちが始めた場合、その競争に勝っても負けても圧倒的な差がつくことは無い。ライバルとは全く違う次元で仕事をすることが、結果的に圧倒的な差をつけることになる。

ビジョンを実現する

大きなトレンドがいくつか起きようとしています。AIは進化を続け、将来はもっと多くの病気を治せるようになるでしょう。そんなことは誰にでもわかります。本当に難しいのは、そうした未来を実現する方法を見つけ出すことなんです。
There are going to be a few big trends. AI will continue making progress, we will be able to cure a lot more diseases in the future. We all know that. The real art is being able to see how we get from here to there.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.168

目的と手段の話の続き。目的やビジョンは、言語化することが意外と難しい。誰にでもわかりやすいキャッチコピーのような言語化が必要。企業においてはこれが企業戦略となる。
戦略(何をするか)が決まると、次は戦術(どのように実行するか)を決める。戦術は複数の手段があるので決めることが難しい。得意か不得意によっても取るべき戦術は左右されるし、置かれている状況によっても左右される。一方で、戦略はブレるとまずいが、戦術は途中で変更することができる。

まずは飛び込む

何かを作る上で必要になってくることが最初からすべて頭に入っている人は1人もいません。だから最善の策は、事前にできるかぎり知識を詰め込むことでも、何もかもわかっているようなふりをすることでもありません。できるだけ多くのことを、できるだけ早く学ぶのだと心に決めて飛び込むことです。
No one starts off knowing everything that they're going to need to build something. So the best thing that you can do is not study as much as you can before, or not pretend that you know everything. It's go into it with this mindset that your job is to learn as much as you can as quickly as you can.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.178

結局は「やる気」が一番大事だという話。何かを始めるときに、事前に学習してから、準備をしてからと理由を付けてしまうと何もアウトプットできずに終わってしまうことが多い。また、自分はいつでもアウトプットできると勘違いするのは一番よくない。簡単だと思っていたことは、自分でやってみると意外と難しいことが多い。
アウトプットを出すという信念をもって、すぐに出来ることから着手してみることが重要。①スタート、②インプット、③アウトプットの①スタートが大事。②と③はそのあとで繰り返される。

未来は作れる

未来を予測する一番の方法は、未来を作り出すことです。
The best way to predict the future is to create it.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.180

スティーブ・ジョブズをはじめとして、世に残るプロダクトを輩出してきた人々に共通するマインドセット。未来がどうなるかを予測しているのではなく、未来に必要で欲しいものを彼らは作っている。それが未来を作り出すということ。

一歩目

物事が完全に整ってからでないと一歩を踏み出せないなどと考えていたら、いつまで経っても一歩を踏み出せません。
If you believe something must be fully perfect just to get started, a lot of the time you'll never get started.

マーク・ザッカーバーグの生声|P.183

「まずは飛び込む」の章と同じこと。同じことを違う場所、違う時間、違う言葉で何度も何度も繰り返すことが重要。これができる人は、必ず確固たるビジョンと信念を持っている。


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