SNS教育に苦悩し疲弊する親たち
我が子がネット上でプライバシーを放出していないか、またはネット炎上にならないか心配で疲弊していないか?
そして子供は親の忠告を効かず、ネット上の振る舞いを軽くみていないか?
私の実家は田舎であり、私がIT職ということで情報化社会に乗れない親世代から子供にスマホを与えたことによるSNSやネット使用についての悩みをたくさん聞かされる。
最近では誹謗中傷による自殺とそれによる訴訟が話題になり、さらに敏感になっているようだ。
そもそもネット上では大人ですら行き過ぎた行為をすることもあるので、セルフコントロールが効かない子供を心配に思うのは当然だと思う。
■「親が教育しないのが悪い」は追い込む
親の疲弊する原因はまさにこれが多かった。
ネット教育に限らず、子供の悪行はたいてい親(とくに母親)に責任が返ってくる傾向がある。
暴力、非行、不登校、怪我、事故、不勉強、看病、障害、etc…
よくネット上で子育ての悩みを相談をすると「教育できない親の責任」「子供は被害者。可哀想」のような言葉を見かける。(子供が子供を産むな、のようの暴論もある)
ネット上の匿名相談所の回答者も人間でありプロのカウンセラーではないため、書き方次第では攻撃的な回答をしてしまう。
■ 相談内容は良い文章でなければいけない?
もちろん相談者の伝え方次第では回答者も同情し、思いやりのある回答をしてくれる。
しかし、悩み相談者がみんなキチンとした文章をかけるわけではない。
自分の感情と悩みを整理して言語化し目に見えない相手が理解する文章を書くのは難しく、ましてや非ネット世代はそれが不慣れなのだ。
(ちなみに、私も自己表現文は苦手だ…)
■ 説教は悩める相談者を孤立させてしまう
もちろんアドバイスは嬉しいが、「親の〇〇が悪い」のような親を強く嗜める事は仮に正しくても辛く感じ、相談者が耳を塞いでしまうかもしれない。
仮にその時の相談者が強い人で辛い言葉を受け入れても、それを聞いた(見ていた)耐性の無い第三者は「相談する=怒られる」という学習をしてしまい、いつか悩んでも相談できない人になってしまうこともある。
まずは勇気を出して打ち明けたことを労ってあげるのが良いかと思った。
■ スマホを子供に持たせなければ良いのでは?
対応策の意見として、これはかなり多いようだ。
小さな子供に刃物を持たせないのと同じ考えだ。
だが、最近の中高生はスマホを持つ事が普通になっている。
周りの大多数が所持している中で我が子だけ持たせず、子どものコミュニティから外れて欲しく無い。
または我が子にも情報化から取り残されて欲しく無い。
そもそも子供にスマホを持たせたい。
「我が子には情報化社会についていって欲しい」
「近代化に取り残されて欲しく無い」
「続出するIT技術の恩恵を使いこなせて欲しい」
など、様々な理由で子供にネットを使わせたい理由がある。
・「子供にスマホを持たせたい」
・「問題無く使用して欲しい」
この2つの気持ちがあるからこそ悩んでおり、両立できないことには悩み解決とは言えない。
本人たちの気持ちを蔑ろには出来ない。
■ 親の心子知らず(子供は親の言うことを聞かないことを理解しよう)
出会い系、ネット殺人予告、住所特定、バイトテロ、バカッターなど、
「インターネットは危ないもの」とメディアに言われ続けてきた世代にとっては過剰に心配するのは当然のことだ。
そして親は万が一を危惧し、子供に注意する。
しかし大抵の親の忠告は子供には届かない。
例えば自分が思春期の頃や当時の友達は、親の言葉を聞き入れなかったり言い争ったりしなかっただろうか?
親が歯を磨かない危険性は響かないが、あるときに本を読んだ事で虫歯へのリスクを知り、理解し後悔する、というような話もある。
親がどんなに知識があっても、我が子には聞き入れてもらえないものだ。
そのことを知っておくだけでも、子供が親である自分の言葉を聞き入れてくれないことの責任と気疲れが軽減されるのではないだろうか。
■ 義務教育で教えて欲しい?
SNS教育を学校でと言う意見もある。
しかしインターネットの歴史はまだ浅く、教員が他の学問のように知識を正しく教育できるレベルまで身に着けて義務教育の場で指導できるのはまだ先になるかと思っている。
もちろん現在はある程度教えたり注意喚起を出しているが、禁止や制限といった類が強く、教育というレベルではないようだ。
■ 子供向けのネットリテラシー教育について
「じゃあどうすれば良いんだ」という話。
結局は優良な教育コンテンツが少ないのが悪いと私は思っている。
「正しい知識の発信=優良なコンテンツ」とは私は思わない。
正しい内容でも難しかったり興味をひけずツマラなかったり、相手に届かなければ無意味だと思う。
素人でも興味を引き、一度で全てを理解させるのではなく時間をかけても少しづつ理解してもらうことが大事だと思う。
そして、それがまとまったコンテンツはなかなか見つからないので、私も自分の専門性を活かして情報発信をしていこうかなと思う。
思うんだけど、果たしてどこまで需要があるか分からないので身内向けの発信になるかなぁ…
■ 今回はとりあえず悩みの共有できれば
今回は良識なSNS教育コンテンツを揃えたい私の願望は置いといて。
心配のあまり禁止させたり、または過剰な知識を与えてしまうと毒親や教育の放棄と責められ八方塞がりで親は孤立してしまう。
そもそもインターネットの一般化は歴史が浅く、一般家庭で本当に正しく教育できるのは稀で、たまたま子供が問題なく使えてラッキー、くらいのものであったりする。
SNS教育に悩んで疲弊してる保護者はたくさんいるので、この記事を読んだ人が少しでも自分の責任と追い込まずに気が楽になってもらえたら幸いです。
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