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まんなかじゃなくても、楽しかったんだ。【研修日記】


約1ヶ月半あった研修が終わった。
終わってしまった。


この1ヶ月半、高校までの学校生活のように、36人のクラスで毎日同じメンバーと過ごした。

無駄に高くて手取り額が減るだけの労働組合への入会を全員で拒否ろうとして初の華金を邪魔された日も、小学生のような扱いをしてくる人事に嫌気がさした日も、家で孤独にPCの前で座ってひたすら書類を作らされるだけのウォーターフォール研修の日々も一緒に愚痴を言い合って、

毎週渋谷の2000円台の居酒屋で飲み会して、2次会して、カラオケして、BBQもして。社会人でお給料をもらえるからこそできる贅沢をこの短期間にたくさん散りばめて、

人生でいちばんの青春を詰め込んだような日々だった。


他のクラスが仲良い人同士で固まっていくなかで、うちのクラスだけが初日から最終日まで、食堂でクラス単位で固まって昼ごはんを食べていた。他のクラスでは飲み会参加者のメンツが固定化されていく中で、うちのクラスだけがずっと36人中毎回20人前後の参加率で、BBQとかラスト飲みとか、大事なときには30人近くが参加した。「クラスの中心」という概念がなくて、治安が良くて、お互いがお互いを尊重しているような素敵なクラスだった。いつどこで誰といても楽しかった。

「友達」じゃなくて「仲間」ってこういうことなんだな、良い仲間に恵まれるとこんなに日常が輝くんだな、と教えてくれるような出会いだった。研修内容は企画以外つまらないはずなのに、初日から最終日まで毎日が楽しくて楽しくて仕方なかった。


*****

4月

第1回 クラス飲み【第1週】

初の華金はクラスで。

先述の件で何人かと遅れて到着したけれど、その遅れも5分〜10分くらいで済んだ。

1次会はやきとりやさん。テーブルの真ん中で、自分を境に左側と右側、両方の会話に混ざった。左側には席が近くて見慣れたメンツが、右側には席が遠くてはじましてのメンツが多くて、この日の1次会でざっくりクラスのメンバーを把握できたと思う。

2次会では、隣や前には関西組が、その他周りには後に企画の班が一緒になる子たちが近くにいた。縁だなぁと思う。2次会なのに山盛りの枝豆やポテトやもやしが届いて、「いやこんな要らんー」と笑いながら、ちびちびとポテトを摘んだことを覚えている。

この日、向かいに座っていた男の子は、関西組で、キャンパスや学部は違うけど大学が同じで、研修のクラスも同じで、最終的に配属先まで一緒になった子。ふたりともコダック推しってところまで含めて、とても縁がある。

ちなみにこの日、幹事であるクラスリーダーが1軒目の会計前に財布を無くした。彼女にもらったハイブラ財布で、現金も万単位で入っていたらしい。おそらく御手洗いで盗まれたのだろうと推測している。本人が1番ショックなはずなのに「1番ショックなのは俺の彼女だから」とこの日も含めて一度も深刻そうな雰囲気を出さなかった。本当にいい奴。



第2回 クラス飲み【第2週】

第1回を金曜日に開催したばかりで土日を挟んですぐ、月曜に第2回が開催された。

この日の1次会は、入社式の日に式典の会場に向かうまでの道を一緒に喋りながら歩いた子たちと席が近かった。教室の座席では名前順が遠くてあまりしゃべれなかったから、再び接点を持てて嬉しかった。

この日の2次会は、平日だと1人1缶、檸檬堂が提供されて1人1800円という破格の安さをしている飲み屋さんだった。

「(私のあだ名)、こっちきてー!しゃべろうー!」と呼んでもらって行った先でひとしきりしゃべって、個人個人で席の移動をし始めたころ、私の隣を指差して「ここいい?」と声をかけてきたイケメンがいた。ちなみに前話した彼とは違う人。隣にきてくれた彼とは縁あって企画の班も一緒になり、趣味が合うこともあってこの日を境に仲良くなった。



第3回 クラス飲み【第3週】

火曜日開催だったこの回の、1次会は地下にあるお店だった。座席はいつもLINEのあみだくじなのだけれど、関西勢といつも席が近くなるから「飲み会行ったらなんかいつも一緒やね」と言いながら座った。そして、お決まりの関西飲み会が悲惨だった話と、あのときお互いがいてくれて本当に助かった、研修クラス一緒だってわかったとき安心したし嬉しかった、という話を交わした。

私たちは4人でちんまりと飲んでいたけれど、この日、隣のテーブルの盛り上がり方がすごかった。どうやら今の彼女とは復縁というメンバーがいて、その話で盛り上がっているらしかった。テーブルの中から1人、拡声器となってこちらにも伝えてくれていたけれど、「夜のブランコで」とか単語しか言わないから、話の全容が今でもちゃんとわかっていない。酔っ払いって、おもろいね。

2次会は、食べ物なしで飲んだ記憶しかない。なんでかわからないけど、そのとき席が近くだったメンツでドイツビール飲みたいっていう話になって、次の日に改めて日調したところ、GW最終日に赤レンガで開催されるドイツフェスみたいなのに行くことになった。飲みの席で決まった話ってスピード感、えぐい。

そしてさらになんでかわからないけど、酔っ払って絶好調になった子(女の子)が、みんなの手に油性ペンでサインをし始めた。もちろん私も書いてもらった。

次の日「消えなかったー!」と手を見せた私に「いや、もっと頑張れよ!名前書いてんだぞ!インシデント、インシデント!」と笑って、クレンジング使うと落ちやすいよ、と教えてくれた。

この回で私は、人生初の二日酔いを経験した。

おそらく酒に強い私は、いまだに吐いたことも記憶を飛ばしたこともなく、家までしっかり自力で歩いて帰るけれど、この日、私は電車を乗り過ごして一駅先から歩いて帰宅。帰宅後、布団にダイブし、翌朝しっかり起きてシャワーを浴びるもなにも食べる気にならずに研修所へ向かった。

研修所でも一日中死んでいた。休憩中は机に突っ伏して寝ていて、常に休憩のために生きていた。「顔色死んでる(笑)」「目、ギンギンやん(笑)」とみんなに笑われ、心配された1日だったけれど、私を笑い心配してくれたみんなも二日酔いで死んでいて、お互い様すぎておもしろかった。

この日を境に、家にお湯を注ぐだけのしじみ汁を常備するようになった。二日酔いのときには、コーヒーなんて買わずにポカリと水を買うべきだということも知った。お昼になって食欲が復活してもいきなりカレーを大量に食べてはいけないことも学んだ。



健康診断前日の油そば【第3週】

初めての二日酔いを経験した週の金曜午前には健康診断が予定されていた。それに伴い、前日の夜21:00〜絶食が言い渡された。

そんなのやってらんない、しかも今日お腹すいた!となった女の子が2人、「油そば行くんだけど(私のあだ名)も来る?」と誘ってくれた。行く行くー!と返事をしたので、あぶらそば、という謎の食べ物を初体験することになった。東京に来てから、私は嫌ではない人からの誘いには用事がない限りYESと言う。随分とフッ軽になった。

結論から言うと、油そばはとてつもなく美味しい食べ物だった。関西にもあるはあるらしいけれど、私は通らずに来た食べ物で、こんなに美味しいものを知らずに生きてきたことを恥じた。この日以来、油そばは牛肉のタルタルと並んで私の好物ランキングTOPに君臨している。

一方で、健康診断前日には不向きな食べ物だった。診断される側にとってはボリューミーで、大盛りにすれば次の日まで持ちそうというメリットがあるけれど、きっと診断する側には迷惑な食べ物だろうと思う。




健康診断終わりのラーメン【第3週】

油そばの翌日、同じ時間帯に健康診断だったクラスの子たちとお昼ごはんにラーメンを食べた。

東京生まれ東京育ちでとてつもなく優秀な女の子が、関西生まれ関西育ち就職を機にノコノコと上京してきたおのぼりさん2名のために待ち時間等でラーメン候補をあげてくれて、その中から選ばせていただいて訪問した。

こちらもとてつもなくおいしかった。

後日「どこのラーメン行ったの?」と聞かれた際にみんなが店名を答えられずにいたタイミングで、私は「ほうれん草のとこ!」と答えた。

配属先が一緒になった同期にぽつりと「…ほうれん草は、家系ならどこでもあるんよね」と言われ、衝撃が走った。

もちろんラーメンが初心者な訳はない。むしろ好き。ただ、あまりこだわりがなく、チェーン店のラーメンばかり食してきたから「家系」とか「二郎系」とか気にしたことがなかっただけなのだ。信じてほしい。

無知が露呈し、ぽつりぽつりと言い訳をした私に、ポンっと肩を叩いて慰めるかのように、ほうれん草のラーメンを教えてくれた子が「東京のおいしいラーメン、いっぱい一緒に食べに行こうね」と言ってくれた。



第4回 クラス飲み【第4週】

この日は過去1参加者が多い会だった。

1次会では、テーブルを3列ほど我々で独占し、リーズナブルすぎる飲み放題付の中華料理を「うまいな!」と感動しながら囲んだ。

2次会のカラオケは、ほとんどの人が1次会からそのまま流れで参加した。「次の飲み会はカラオケ!」と聞いていたから、みんなの音楽の趣味を覗けることをずっと楽しみにしていたけれど、飲みサー出身の一部の子たちによるコールでほとんど歌を歌わずに終わってしまって、少し残念だった。さらに、そのコールで無理をしてしまった男の子がひとり、急性アル中になって救急車で運ばれてしまった。病院で点滴打ってすぐ復活して、自分で歩いて帰れたから親にも会社にも連絡されずに済んだらしい。

彼は限界を迎える前、カラオケで私のところに倒れ込んできた。自分がいちばん辛いはずなのに、私が不快かもしれないと思ったようで「(私のあだ名)ごめん、ごめん、ほんまごめん」とずっと謝っていた。そんな彼の異変に気づき、近くにいた男子に彼を預け、帰り際に救急車を呼んだのは私だ。


コールをするカラオケも、ハメを外しすぎてしまう人も苦手だった。

だけどこの日、彼らならいいや、と思った。幻滅しなかった。そのことに、自分がいちばん驚いた。

きっと、普段真面目でいい人たちだと知っているからだ。みんなこのクラスが好きで、楽しくて仕方なかったから、たまたまその日、度をすぎて盛り上がってしまったんだ、盛り上がっている雰囲気を壊したくなくて無理をしてしまったんだ、と素直に思えた。

この世界をもっと前に知りたかった、と思う。
拒絶する前に出会っていたら、もっと私の世界は広がった、だろうか。


ちなみにこの日、コールについていけなかった人たちが集められ「うたをうたうカラオケ」というLINEグループが作られた。私は、唯一歌ったAdoの唱で歌唱力が認められ、そのグループに入れてもらえた。この数週間後、アルコールなしでただひたすらに歌う、「第1回 うたをうたうカラオケ」が開催されたことは言うまでもない。



第1回 班飲み【第4週】

研修期間でいちばん濃く関わったのは、やっぱりビジネス企画の班が同じメンバーだと思う。全員が自分の頭で考えて意見を持って発言できる班だった。妥協が嫌いな班だった。一旦、方向性が決まればその詳細をどこまでも詰めていける班だった。たくさん意見をぶつけあったけれど「それは議論上でのこと」とちゃんとわかっている人たちだった。そこがほんとうにやりやすかった。改めて、この班のリーダーを務めさせてもらえたことを誇りに思う。そんな彼らとの飲み会が楽しくないはずがない。

この班は、会話のスピードが速い3人と、ゆっくりな2人、その板挟みになる私という構成。だけど、誰もひとりぼっちにはならない。だれかがフォローしてくれる。そういうところも好き。

この日、恋バナもかなりディープな話をした。

コミュ力をあげるために後輩に勧められて渋谷でナンパをした人、恋愛一色になってしまう人、4年付き合った彼女と別れた経験から恋バナになった瞬間に名言を連発する人、何人か付き合ったのち今の彼女に出会った瞬間「ビビッ」ときて付き合って1年の彼女と同棲中の人、さまざまだった。

その中に、「いつも何人かいいなーと思う人がいて、自分の中ではこの人が1番ってわかってるのにその人にフラれたらと思うと怖くて、他に2人くらい同時並行で保険かけちゃうの。で、結局2番目くらいの人と付き合うんだけど、あんま好きじゃなくてすぐ別れちゃう」という人がいた。

元々、あまり性格は合うわけじゃないな、と思っていた。多分向こうも同じことを思っている。だけど、私は彼女が好きだし、仲良くできて嬉しい。この考え方だって、彼女の口から言われたものでなければ受け入れられなかったと思う。だけど、彼女が言うから素直に「なるほどな、そういう考え方ね」と、共感はできなくても理解はできたのだ。


東京にきてから世界が急速に広がっていくのを感じる。これまでなら友達になれなかったであろう人と、同じ会社同じクラスになったから、という、ただそれだけのきっかけで仲良くなれた。

それは、この会社で出会う人がみんないい人だからというのももちろんあるけれど、それだけではない。

中高の頃はもっと、友達と自分が同化していた。
いつも一緒にいた子は誘われるのに自分は誘われない集まりがあったりすると不安になったし、自分がうまくいっている時には妬まれたりもした。

大学に入って「クラス」という集まりがなくなって、授業ごとに一緒にいるメンバーが変わったりもした。そして、大学で出会う人は大学の学部だけではない、"中高の同級生"や"サークル"といった別のコミュニティを持っていた。そういうふうに「いつもいっしょ」ではない状況が当たり前になって、1人の人がいろんな世界、その時々に応じた"顔"を持っているということを受け入れられるようになった。

きっとそれは私だけではなくて、みんなそうなのだと思う。そういうことを知るタイミングが大学〜社会人だから、エリクソンの発達理論は成り立つのだと思う。青年期の心理的課題は自我同一性、危機は役割の混乱。成人期は親密性と、孤独。的を得てるなぁ。

社会人になって、お互いがお互いを尊重できているのを感じる。それでいい、それがいい。もっとはやく知りたかったと思うけれど、それは今だからできたことだ。中高の頃では、ダメだった。

私、この会社に入って、よかった。
生きてきて、ほんとうによかった。




5月

ドイツビール飲み会【GW最終日】

第3回のクラス飲みで「ドイツビール行きたいね」と話した数時間後の、翌朝にはGW最終日には横浜赤レンガでドイツビールを飲みに行くことが決まっていた。なんという行動力。

これに伴って、私もGWの帰省を半日早めることにした。13:00頃の新幹線で、16:00前に日本大通り駅。16:00の集合に間に合ったのは、私ともう1人くらいだった。みんな自由人。

ぼちぼちと集まってきて駅を出て少し歩くと、レンガ作りの建物が見えたので、あれが赤レンガか!と思って写真を撮った。みんなその建物のほうではない方向へと歩きはじめた。

あ、こっちじゃないんだ

と呟いた私を見てみんなが不思議そうな顔をした。

あれ赤レンガだと思って、写真撮ってたんよ

と言うと、一瞬の「え?」ののちに爆笑に包まれた。私が撮っていたのはただの市庁舎で、横浜初心者丸出しだった。

そうしてさらにしばらく歩いた先にあった本物の赤レンガは、海のすぐそばでそこだけ別世界かのような素敵な場所だった。横浜住みのイケメンたちが「困ったらデートはここ来とけばなんとかなる(笑)」「毎日なにかしらイベントしてる!」と言っていた。

赤レンガだと思った場所
ほんものの赤レンガ

久々に飲んだドイツビール、とてもおいしかった。子どものとき、好奇心から一口舐めて「苦ッ」「マズッ」と思っていた「麦って感じ」がおいしいと感じるようになるなんて、何杯もおかわりするなんて、大人になったな。

1杯1300円くらいでお財布的にシブいのと、イベントの終了時間も飲みにしては早いのとで、早々に引き上げて2次会へと繰り出した。

2次会は横浜住みのイケメンおすすめの居酒屋さん。心踊るメニューが多くて、生ビールも飲めていい感じだった。

途中、MBTIの話になった。私ではない女の子1人を除いて全員が「 I (内向型)」だった。そして私たちは「 I 」と言うと「 I 」の人からは「絶対『E(外向型)』やろ」と言われ、かといって「E」の人とは一歩距離を置いてしまう、そんな「 I 」であり、おそらく元の性質としては「E」なのだけれど、人生の中でいろいろあって「 I 」になってしまったという、その沿革まで共通であることが判明した。

どう考えても謎メンツな日だったから、それを知ってやっと納得した。この日の写真のアルバム名は「 I 」だった。


「今日きてくれたのが(私のあだ名)と(もうひとりの女の子)でよかったね、(ノリが)ちょうどいいわぁ」

と言ってもらえた。この日、呼ばれたのは私が一緒にいてもいいと思える人だったからで、ほとんどみんなが恋人持ちであるこの集団で私が信頼できると判断されたからだった。今までならありえないキラキラした場所に、呼んでもらえたことが、嬉しかった。



第1回 女子会【第2週(GW明け)】

リモート日だったこの週、最初の外出はクラスの女子会だった。1人を除いて全員が出席という脅威の出席率を誇るこの会は、普段の居酒屋1軒の値段の倍するイタリアンバルの飲み放題で開催された。

ワイン、シャングリラ、瀬戸内レモンサワー、いつもよりおしゃれなドリンクたちに心踊らせながら、恋バナした。クラス内での顔推しなんかも公表し合いながら、塩顔派かソースしょうゆ顔派か?と言う談義にも花を咲かせた。

クラスに3人しかいない私と同じ配属部署のメンバーは、私以外の2人が男の子で、彼らは2人ともクラストップ2の人気だった。しかしながら彼女持ちなので「彼女と別れたって聞いたら情報流してね」と耳打ちされた。とにかく2人とも優しいし、盛り上がれるけど騒がない人たちで、後に、部署研修の際に3人で撮った写真を送ると母から「イケメン揃いやん」と返ってきたくらいの顔を持っている、総合点の高いおふたりなのだ。

1次会で解散したけれど、帰宅に利用する駅は同じなので全員で池袋駅に辿り着いて、さらに1時間近く立ちっぱなしでおしゃべりした。定期的に「BeReal 消化させて〜」勢がいて、その度にみんなでポジショニングした。




第2回 班飲み【第2週】

GW前に開催したばかりなのに、すぐに第2回が開催された。激安の居酒屋データベースと化している女の子が同じ班なので、お店には困らない。助かりまくる。

女子会に続き、全員の中間地点?である池袋開催。大抵の場所が遠い私が唯一近いと言える地での開催はほんとうにありがたい。


この会は同じ班のイケメンに、マッチングアプリでいい感じの女の子がいるという話で盛り上がった。私はドイツビールの時からその話を知っていたので、ちょっとした優越感で周りの反応と続報を楽しんだ。

私が注文した日本酒は最後まで来なかった。
その間、食べ飲み放題であることを言い訳に、イケメンの彼は塩だれキャベツと冷やしトマトを1人で4つも5つも注文してひたすら食べていた。そんな会だった。



クラスBBQ【第2週】

15:00開始だから14:45に集合ね〜!、と告知されたはずなのに、14:45には30人中5〜6人しか集まっていなかった。45分をすぎて50分に向かうまでの間にダダダーッと集合ラッシュが続いた。

豊洲って、いい場所ね
東京タワーもスカイツリーも
レインボーブリッジも見えて素敵。
カメラ持ってけばよかった。


このクラスももう終わりか〜としんみりしつつ、3つに分かれた先のテーブルにバンドやってそうな女の子がいて、その子がドラム叩けるというので、「このテーブルの女子でバンド組むならだれが何か?」という話をしつつ、何かと縁のあるイケメンと肉を焼いた。ちなみに私はボーカル顔らしい。ボーカル顔とは??


スモア(ビスケットに焼きマシュマロとチョコを挟むお菓子)ガチ勢の子が買ってきてくれたマシュマロとビスケットとチョコを片手に、どう焼くかみんなで試行錯誤した。その間に私はちゃっかり、提案者の彼に「割れるんだけどどうすればいい?」と教えを乞い、みんなに布教した。

久々に身体を動かしたくなって、結構なレベルの元サッカー経験者たちに混ざって鳥籠をやった。絶対下手なのに「うまいー!」と何度も褒めてもらえてありがたかった。休憩の途中にリフティングやバク転を始めた彼らを動画に収めた。楽しかった。

私たちがボール遊びをしている間に焼きそばが完成していた。「焼きそばあるよー」とLINEが入り、そそくさと戻ってお酒を飲んだ。

シャンディガフと生ビールを行ったり来たりしていた私に「梅酒ロックあるよ」と言ってきた女の子がいた。言われた通りに注文すると、【生ビールL】みたいなサイズのプラスティックカップ満杯の梅酒ロックが登場した。おかげで集合写真で私だけが酒を持つ羽目になった。



当然のように2次会が開催され、新橋に流れた。

届いたばかりのビールをこぼしてしょげつつ、つまむ、というレベルを超えてポテトを食べた。

なにを話していたのか、多分みんな思い出したくはないけれど、どうしようもなく楽しかったあの夜、あの日を、きっと今よりオトナになっても思い出すんだと思う。


帰り道の油そば【第3週】

油そば好きすぎて、4月半ばに出会ってからもう3回くらい食べてる

と言った私に、

じゃあ今度行こーよ!早稲田近くにマジで美味しいお店あるんよ!

と言ってくれた早稲田出身の女の子がいた。その子とは乗換駅が同じで、この日までも一緒に帰ることが多かった。

そしてこの日、私の一言をきっかけに油そばの話をしていると、

ずっと油そばの話してたら食べたくなってきた!お腹空いたし!と言った彼女に、え、私も食べたい。と言うと、じゃあ一緒に食べて帰ろう!、と誘ってくれ、成り行きで油そばを一緒に食べて帰ることになったのだ。この瞬間、ひとり暮らしの自由感や青春を強く、感じた。

ひとが仲良くなる過程には必ず「サシ」があると思う。この日も、2人で来たおかげで、彼女の元カレの話、私の彼氏の話、配属後の話、クラスの話など、彼女の価値観や人柄に触れるような話がたくさんできて、これまでより仲良くなれた気がした。


東京油組総本店
「油そばってヘルシーなんだ!」と一緒に驚いた


食べ終わった帰り道、別れ際にも「絶対(例の油そば)いこーね!」と念押ししてくれた彼女は、その言葉を口約束で留めることなく、LINEを追加し、グループを作って誘ってくれた。私の筆が遅すぎてもうこの油そば会も終わってしまったけれど、その話もまたいつか。



うたをうたうカラオケ【第3週】

「クラスのコールカラオケでしょんぼりしてた人たちの集まりです」と題して作られたLINEグループにご招待いただき、日調して実現した会。なんだかんだ1番楽しみにしていたかも。

よく考えると、集まってみればなかなかに謎メンな会だけど、そこがグループ化せずに全体で仲良いクラスの醍醐味かもしれない。そして、ひと声歌えばみんなナカーマ。

初回だったのもあって、みんな様子見の選曲だったけど、それにしても曲の趣味が合う。そしてのど自慢やってんのかってくらい、みんな歌がうまい。耳がしあわせ。1人、大学でアカペラサークルに所属してたレベチがいて、もう彼が歌う時だけ別空間。ライブハウスみたい。オリジナルのアレンジ加えてくるところとか、歌い方の癖とかを感じる箇所は鳥肌モノだった。髭男の正解形をみた。看護師の彼女、絶対歌でオトしただろってみんなに言われてた。

そんな彼と恐れ多くも『Pretender』でデュエットさせていただき、そんな彼を差し置いてなぜかトリは私の『唱』だった。

飲みはなく、夜ご飯は曲の合間にピザを食べた。最高にファンキーで楽しい夜だった。これでひとり、2420円。カラオケの制度上、中途半端に3時間より夜フリーのほうが安くて夜フリーになったから、いようと思えば朝までいられたなんて、コスパ良すぎる。

そんなカラオケも第2回開催が決定した。今のところ月1ペース。この会の参加者で配属部署が同じ同期曰く「1番平和な集まり」。7月もできたらいいな。



第1回 配属部署同期会と
それに伴うマクドナルド【第3週】

研修もいよいよ終わり、翌日は企画発表、というタイミングで配属部署の同期会があった。やたらとデカい会社なので正確に言うと、一般的には「部署」と一言で片付けられるが、社内では4段階くらいあり、その中で1番大きな括りでの集まりだった。

集合時間は19:30だったが、うちのクラスの終業時間は17:30。あまりにも暇すぎた&お腹が空きすぎたので、同じクラスに自分を入れて3人しかいない同期たちと渋谷の宮下パーク内にあるマクドへ。

コナンくんのチキンタツタがない!とショックを受けつつも、なんだかんだ注文し、クラス事情を語り合った。2人それぞれとは1:1だとしゃべるけど、3人ではしゃべらない組み合わせなので、ここに来るまでもいろんな人に「珍しいメンツだね」と驚かれたくらい。実際、全員が聴き手に回りがちなメンツなこともあり、会話はポツリポツリと進んでいった。

だけど、恋バナになるとやっぱり盛り上がる。人にもよるけど、恋バナって基本的に誰とでも手軽に盛り上がれるのでいい。この日はストレートな恋バナというよりかは、女子会・班飲み事情をそれぞれ打ち明け合うような日だった。

彼らとはまた部署研修のときに、一緒にお昼を食べることになるのだけれど、その話はまた今度。



ゲリラモーニング【第4週】

研修ラストの前日、研修の開始時間を見誤ったせいで、最後の乗換駅である渋谷に早く着きすぎた。

スタバに入ってコーヒーでも飲むか…と思ってインスタを開くと、クラスメイトが研修所近くの気になってたお店でモーニングをしていると言う。

今からそこ行くわ!、という驚異的なフッ軽を発揮して、よく考えたら邪魔だったかも…と悩んでいると「OK!待ってまーす!」と返事をしてくれた。女神。てなわけで、ノープロブレムでカフェへ。

彼女はクラスで唯一の関西女子で、前々からもっと話してみたかったのだ。残念ながら班が一緒にならず、お酒に弱い彼女は飲み会にも参加しないので、あまり話せなかったけれど、半は違っても席は近くなことが多かったし、女子会やBBQで同じテーブルだったりもしたので、ここまで漕ぎ着けた。

たった15分ほどだったけれど、土日の過ごし方とか、彼氏の話とか、クラスの話とか、いろんなことを話せてたのしかった。またカフェいこーね!カラオケいこーね!と約束したので、もっと仲良くなれたら嬉しいな。



一旦ラストのクラス飲み【第4週】

研修最終日が火曜日であれ、私たちのクラスが飲まずに終わるわけがない。

大半の人が所属する一部の部署は配属発表だったこの日、ほとんど研修にならなかった終業後、みんなでたくさん写真を撮って、翌日を心配しないメンツでクラス飲みへ出かけた。なんだかんだ20人近く。

一度行った中華とカラオケ。飲まない組と飲む組に分かれて座った、飲む組のテーブルにはよく一緒になっていたメンツ。私の両隣にはなぜかイケメンが集結していて人生で1番得をした。

最後なのに最後という気がしなくて、感傷に浸ることもなく、爽やかにさよならをした。
きっとこれからも緩やかに続いていく仲だとわかっていたからだと思う。

来月にはまたピクニックがある(元々ディズニーだったけど金欠層の訴えにより、ピクニックに変更された)。きっとそれまでの間にも、それ以降にも、ちょこちょこ何人かで集まるのだと思う。(※集まりました)


君たちと出会えて、よかった。

ほんとうにありがとう。


*****


私に権力があれば、こんな思い、
誰にもさせないのに。


と、いじめられるたび、嫌がらせを受けるたび、ずっと思ってきた。


だけど、権力なんてなくていい。中心に行かなくたってよかった。

嫌な場所からは逃げたっていい。違和感に目を瞑らずに、心の声に従って、心地のいい方へ舵を切ればいい。諦めずに自分に合う環境を模索し続ければ、こうして辿り着けるのだ。辿り着けば、こんなにも自由になれる。



やっと新生活に慣れてきたところに配属で、仲良くなれたみんなと部署も勤務地も職種もバラバラになってまた新しい環境に飛び込まないといけないのは寂しくて、不安だったけれど、

その後の日々で出会ってきた人もみんな良い人ばかりで、楽しくて、ああ、ここに来るためにこれまでの人生があったんだな、と思う。

きっと、私の人生はこれで正解だ。




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