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読書のお部屋

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#カフェ

おおきな木

おおきな木

その日、ウサギは足元に視線を落としながらカフェに辿り着いた。ひとつ小さく息を吐くと、何かを吹っ切るようにドアを開けた。店の奥で本に視線を送っているカメの姿を見つけると、彼女は少しだけ笑みを浮かべた。

カメの前に座ったウサギは、しばらくの間、ページをめくるカメの指を見ていた。やがて「優しい気持ちになれる絵本が読みたいわ」と独り言のように呟いた。彼はゆっくりと視線を上げると、ウサギの瞳を見つめた。

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パパの電話を待ちながら

パパの電話を待ちながら

少しばかり強い南風が、カフェのテラス席でカメの読む本のページをカサカサと揺らしていた。彼がふと視線をあげると、アールグレイを二つトレイに乗せたウサギが、微笑みながら静かに近づいてきた。

彼の隣に座り、「どうぞ」と、紅茶を差し出したウサギは、小さなリュックから一冊の本を取り出した。「この本、とても面白かったわ。私に新しい世界線を見せてくれたの。前に歩くエビとか、猫を食べるネズミとか……」

カメは

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