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月星真夜(つきぼしまよ)
2024年6月18日 06:21
朝から雨が降っている。ウサギは窓の外を見つめ、小さくため息をついた。「雨の日が嫌いってわけじゃないんだけどね」灰色に煙った外の景色は、いつもより少し寂しく見えた。「こんな日には、あの絵本が読みたいわ」彼女は窓から離れて、小さな本棚の前に立った。揺れる瞳で背表紙をなぞると、その中から一冊の絵本を取り出した。そして窓辺に腰を下ろすと、柔らかい雨音を聴きながら、ゆっくりとページをめくり始めた。
2024年4月24日 06:44
今朝は雨が降っている。ウサギは部屋の窓辺に座り、じっと雨の音に耳を傾けていた。彼女の目の前で窓ガラスを伝う水滴は、それぞれが小さな旅をしているかのようにゆっくりと動いていく。窓から見えるいつもの景色は、雨の日は少し特別に見える。彼女は、そんな雨の日が好きだった。ウサギはふと思い出したように、本棚から一冊の本を取り出した。「雨の日に読むなら、この本だね」と彼女は呟いた。その本の表紙には、一輪の赤