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体育会系バンドマン(ヤンキーファッション)の話。
Rくんと話すようになって、私は彼の事を色々と知った。
・原色ヤンキーファッションで光り物を好む。
・走るのが速くスポーツが得意。
・楽器ができて音楽が好き。
(・○×ゲームが大好き。笑)
彼は語彙が豊富で、選ぶ言葉に優しさとセンスが溢れていて、私はとても心地がよかった。
会っていない時間も話したくなった私は、連絡先を聞いた。
心を閉ざしていた時期だったから、自分でも驚いた。
友人はもっと驚いていて、今でも当時の話になると、「Rくんと出会ってから徐々に落ち着いたから、安心したよ。よかったね。」と言ってくれる。
彼とのラリーはとても楽しかった。
彼から送られてくる文章は、ひらがなが多い。
彼は自身の事を、“自分” “俺”と言うが、文章では必ず、自分は漢字でおれは平仮名。
(今度理由を聞いてみよう。)
文全体が優しく感じて、何だか可愛くて好きだ。
知れば知るほど、Rくんは二面性どころか、私が多面的に見ようとしなければ理解できないような気がして、興味は尽きなかった。
彼は見た目に反してスポーツマンで、見た目通りにバンドマンだった。(偏見)
ヤンキーファッションだからついヤンキーに括っていたが、バンドマンの方の金髪だったのか。としっくりきた。
色々と失礼なのは承知しているけれど、どうも私の中の固定観念が、スポーツマン・バンドマン・ヤンキーファッションが結びつく事を邪魔した。
「ヤンキーだと思ってた。」と言った私に彼は、
「彼らのような熱意も覚悟も度胸もないっす。」と言った。
私がそれを咀嚼している間に、
「葛藤や憤りは全部音楽が昇華してくれるんすよね。」とも言った。
頭のいい人だ、と思った。
自分の気持ちを言語化するのに長けている人だ、とも思った。
もっと話してみたかった。
後に知った事だが、彼はメールが得意ではなかった。
好きでもなかった。
なので、彼からメールをくれることはなかったけれど、私が送れば必ず返信をくれた。
おはよう。おやすみ。
そう言い合える関係に、私はとても救われた。
(ヤンキーバンドマンなのに体育会系の彼からは、おはようございますっっ!おやすみなさいっっ!の様な、後輩色の強いテンションで返ってきたのが可愛かった。)
それはLINEになった今も変わらない。
突然に真剣な話を送りつけても、真剣に返してくれる。
長い文章を送っても、面倒くさがらず(本当は面倒だと思う)長い文章を返してくれる。
連絡だけではない。
私が彼に何かをすると、同等に、いやそれ以上に、彼は返してくれるのだ。
労力をかけたら、それ以上の労力を
時間をかけたら、それ以上に時間を
気持ちを込めたら、それ以上の気持ちを返してくれる。
単純で当たり前のようで、それは人間関係において、とても大切な事なのだと教えられた。
私は、彼のそんな風に人を大切にする姿をとても尊敬し、人として惹かれていった。
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