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【超短編小説】学展SUSHI

 支給された白い手袋は触れた瞬間に安物だなとわかる代物だった。
 だが文句などあるはずもなく素直にそれを嵌めてから列に並ぶ。二組前の男たちがコンテナから絵を持ち上げて廊下を出て行った。前の男たちは自分たちが持つ絵画を確認すると小さく息を入れたのが見えた。俺も自分の相方に目配せをして一歩だけ前に出た。

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