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【超短編小説】小鳥の首チェリー

 外は春の雨が降っているがそれは夏を告げる雨では無く、冬の終わりを告げる雨だった。
 満開になった桜は打たれて散っていくだろうなと思う。
 バイクを停めた駐輪場に咲いている巨大な桜の木も既に散り始めていた。
 あの桜は満開になったのだろうか。
 満開になる前に散る桜はそこれこそ我々と言う感じがするな、と思ったが案外とそうでもないのかも知れない。
 ふと車輪の下を見ると、毛の生えた蟹の爪が落ちている。

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766字
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