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【小説】江古田のエイリアン

 江古田の立ち食いそば屋で肉蕎麦を食べてから江古田銀座と言う商店街を歩いてみたが、あまり馴染みの無い商店街なので当然ながら感慨深さや懐かしさは全くなかった。
 江古田の町が変わった事と言えば、来る度に屋号が変わっている居抜きのラーメン屋がまたしても変わっていた事と、その先にある古い銭湯を半分壊して作った駐車場が完全に無くなっていた事くらいだった。
 駐車場が風呂屋であった証拠に、やたら高い天井と奥の壁に描かれていた富士山のペンキ絵が残っていた。
 そうしてもともとは銭湯であった事がどうにか理解できる、と言った具合だったがついに建て壊されたらしい。

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