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【小説】爆乳THEアンダーグラウンドINババアWITHマキシワンピ

 世界のオWARリが来ない。
 戦争でも起こればいいと思っていた。俺に存在価値が無いのなら神風に乗るか廻天で泳ぐかするしか無いだろう。一山幾らの人間(おとこ)は死んで初めて価値が出る。それにしても死んだ瞬間だけだ。当たるも八卦当たらぬも八卦。南無日輪摩利支天。不俱戴天のクソ人生は終りそうにもない。
 しかし実際に戦争が始まると面倒で仕方ない。お蔭でラーメン屋の油多めが注文できなくなった。
 それにしても馬鹿でマヌケの知恵足らずな反戦狂信者たちが「すぐに終わる」と言っていた戦争は半年経っても終わらない。露助は雑魚で糞で戦闘意欲が低いとインターネット軍師様たちが盛んに喧伝していたが、案外とそうでもないらしい。
 きっとこの戦争は年内には終わらない。何故なら馬鹿でマヌケの知恵足らずたちの願望が先行し過ぎているからだ。ツァーリはいつだって落ちる準備が出来てるだろ。そもそもそんな願望が適格なら戦争なんざ始まりやしない。
 結局のところ俺たちが勝手に世界をオWARらせなきゃならない。
 見てみろ、何処もファッキンかしこも禁煙だらけだ。喫煙所の行列、自身の葬列の為に並ぶ行儀の良い気違いどもだ。俺もその中の一人だ。うんざりする。緩慢な自殺くらい好きにさせて欲しい。俺たちがどうなろうがお前の知った事じゃない癖に。

 世界のオWARリが来ない。
 ライブハウスだかヴィレッジヴァンガードだかの便所でセックスしたり首を吊ったりしている間に俺たちが生まれた。俺たちはスーパーの便所や駐車場の車が揺れるのを横目で見て育った。そして素直にラブホテルで眠る。アンファンテリブルにも成れない。惜しまれながら死んでいく英雄の夢が乾燥していく。
 ラブホテルの窓から見える山手線の明かりが遠い。円い環状線。円い環状線は皇居を中心にしている。円くない山手線。円くない山手線は大陰唇の様に縦長に広がっている。内山の手に建つ巨大なビルディングが陰茎の象徴だと言うがそれは個人の陰茎であって実際には中央線がその暗喩を引き受けている。新宿と東京をインアウトする中央線、または総武線が撒き散らすカウパー氏腺液。つまりクソったれた労働者、または無職のクソだ。
 西東京の浮ついたクソさと東東京の陰鬱な生活臭。どちらにしてもクソだ。降り遅れる奴もマヌケたクソだし、空いてる訳もない座席を探して前の人間を手の甲で押すババアもクソだ。クソにまみれた中央総武線。山手線はケツの穴かも知れない。
 結局のところ俺たちは天皇陛下万歳と叫びながら皇居を愛撫して日々をやり過ごすしかない。万歳三唱。日の丸を振る。それですべてが上手く行く。爆弾抱えて飛ぶのも泳ぐのも構わない。陛下、俺に価値を与えてください。

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