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プライシングの方法(価格の決め方)とは

経営について学んでいます。今回は、プライシング、製品やサービスの価格設定についてまとめていきます。
そもそも価格とは何のことでしょう。顧客からみると価値の判断、企業からみると利益の創出、となります。

需要が供給よりも大きい場合には価格が上昇し、需要が供給よりも小さい場合は価格が低下します。これを「市場均衡理論」といいます。また、需要の価格弾力性が大きい場合は、価格を高くすると売上高が減少し、需要の価格弾力性が小さい場合は、価格を高くすると売上高が増加します。これを「需要の価格弾力性」といいます。需要の価格弾力性とは価格が変化した時に、需要が変化する割合を表しています。価格弾力性は、需要の変化率÷価格の変化率の式で表されます。例えば、価格を5%下げたときに需要が10%上昇した場合、価格弾力性は2、となります。

コスト志向型価格設定

コストを基本におき、企業が安定した利益を得ることを目的として価格を設定する方法が「コスト志向型価格設定」です。

コストプラス法とは、ある一定の利益率または利益額を製品コストに加えて価格を設定する価格決定方法のことです。マークアップ法は、小売業者や卸売業者による売価決定方法であり、仕入れ原価にある一定の利益率または利益額を加えて価格を設定する価格決定方法のことです。

通常、市場には複数の競合がいますが、コスト志向型の価格設定の場合は、これらの存在は意識されていません。自社の費用を基準としているので、注文生産品や公益性の強いサービス産業の価格決定法としては適しているといえます。

心理的価格設定

消費者がすでに納得し知覚している価格や、心理効果といった要素を重視します。

名声(威光)価格。高級時計や宝石類など、あえて高い価格で価値があると認識させることです。
端数価格。1000円ではなくあえて990円というように端数にする方法で、食料品や日用品で用いられています。消費者は価格を四捨五入ではなく左から読んだままとらえる傾向があるといわれています。
慣習価格。変動がなく一定の者で消費者側も習慣的に価格を認知しているもの。例えば缶ジュースであれば120円が相場と理解されているといったことがあてはまります。

需要価格設定

消費者や顧客が製品やサービスにどの程度まで価値を認めているか、カスタマーバリューに基づいた価格設定です。
市場セグメントごとに価格を変化させます。学割や深夜料金といったように顧客層や時間帯、場所といった要素によって、異なった価格が提示されます。

競争志向型価格設定

競合企業に競争力の点で優位性を確保するため、品質と価格のバランスによる差別化を図って設定する価格決定方法です。

実勢価格設定法。プライスリーダーの価格にプライスフォロワーが追随する形で価格を決めます。競合企業の実勢価格に従います。
入札型価格設定。入札により価格が決定される方法です。通常入札で最も低い価格を提示した売り手から購入します。


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