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書記の読書記録まとめ

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今までに読んだ本についてのレビュー。 ブクログ:https://booklog.jp/users/9512a62a15b04973
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2024年3月の記事一覧

書記の読書記録2024.3.20『風はなぜ吹くのか、どこからやってくるのか (BERET SCIENCE)』

杉本 憲彦『風はなぜ吹くのか、どこからやってくるのか (BERET SCIENCE)』のレビュー レビュー気象学の中でも中核となる風に特化して,専門書レベルまでの内容をわかりやすく解説している。 もくじ第1章 大気の成り立ち 第2章 地球の熱のやりとり 第3章 風の吹くしくみ 第4章 身近な風 第5章 地球規模の風 第6章 渦巻く風―温帯低気圧と台風 第7章 世界の気候と風の関わり 第8章 未来の風―天気予報と温暖化予測 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録2024.3.18『暗号の数学 ―シーザー暗号・公開鍵・量子暗号・・・』

ジョシュア・ホールデン(訳:松浦俊輔)『暗号の数学 ―シーザー暗号・公開鍵・量子暗号・・・』のレビュー レビュー暗号技術について高校数学レベルから理解する教科書で,縦書きにしては数式が多め。シーザー暗号から丁寧に解説しており,これが現代の暗号とどう結びつくか解説される。 もくじ第1章 暗号入門と換字 第2章 多アルファベット換字暗号 第3章 転置暗号 第4章 暗号と計算機 第5章 ストリーム暗号 第6章 累乗を含む暗号 第7章 公開鍵暗号 第8章 その他の公

書記の読書記録2024.3.17『口訳万葉集/百人一首/新々百人一首 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02)』

『口訳万葉集/百人一首/新々百人一首 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02)』のレビュー レビュー『口訳万葉集』:万葉集の現代語訳を手掛けた折口信夫の著書より抜粋。折口信夫を知る上ではちょうど良い分量と難易度。 『百人一首』:現代の詩人である小池昌代による分かりやすい現代訳で,他2作に比べると浮いて見えるが,『竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集03)』に近いテイスト。 『新々百人一首』:丸谷才一が自ら百人一首を手掛

書記の読書記録2024.3.16『はじめよう 地域産業連関分析(改訂版)』(全2巻)

土居 英二,浅利 一郎,中野 親德『はじめよう 地域産業連関分析(改訂版)』(全2巻)のレビュー レビュー地域産業の効果を推定する有用な手法について,基本理論と分析例がよくまとまっている。観光を理解する上で欠かせない分野。理論を理解する上では,計量経済学でやるような線形代数の知識が必要。 もくじ基礎編 第1部 便利な道具!産業連関表  第1章 地域政策形成と産業連関分析  第2章 産業連関表のしくみと見方  第3章 読み取ってみよう!地域経済の姿       ―地域経済

書記の読書記録2024.3.13『行政法 第6版』 『気象学入門: 基礎理論から惑星気象まで』 『マチネの終わりに』

1 櫻井 敬子,橋本 博之『行政法 第6版』のレビュー レビュー通称「サクハシ」といい,行政法の教科書の定番である。知識暗記の先として,法の原理を考える際に参考になる。 もくじ第1章 行政法の基本構造 第2章 法律による行政の原理 第3章 行政法の一般原則 第4章 行政上の法律関係 第5章 行政組織法 第6章 行政基準 第7章 行政行為 第8章 行政裁量 第9章 行政契約 第10章 行政指導 第11章 行政計画 第12章 行政調査 第13章 行政上の義務履行確保 第14

書記の読書記録2024.3.12『オリガミクス』(全2巻)

芳賀 和夫『オリガミクス』(全2巻)のレビュー レビュー折り紙の数理「オリガミクス」の教科書の一つで,初等幾何の知識と折り紙の実技によりその意外な性質を示すことができる。 もくじⅠ 第1章 60°をもとにした平面図形 第2章 60°をもとにした立体図形 第3章 定理折り(芳賀第1・第2・第3定理) 第4章 正方形から正方形図形 第5章 角数の多い正多角形 第6章 正五角形 第7章 正五角形からの発展図形 Ⅱ第1章 紙を折って、数理の不思議を楽しむ(1回折るだけで、楽し

書記の読書記録2024.3.10『マンキュー マクロ経済学(第4版)』(全2巻) 『気象学の教科書 (気象ブックス047)』 『鏡映の数学』

1 『マンキュー マクロ経済学(第4版)』(全2巻)のレビュー レビュー「長期から短期へ」という方針でモデルを組み立てていく,マクロ経済学の定番の教科書。 もくじⅠ 入門篇 第1部 イントロダクション  第1章 科学としてのマクロ経済学  第2章 マクロ経済学のデータ 第2部 古典派理論:長期の経済  第3章 国民所得:どこから来てどこへ行くのか  第4章 貨幣システム:どのようなものでどのように機能するか  第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト  第6

書記の読書記録2024.3.7『はじめての行政法 第4版』 『飛ぶ男』(安部公房)

1 畠山 武道,下井 康史(編集)『はじめての行政法 第4版』のレビュー レビュー行政法の全体像について,行政書士試験に必要な知識に加え,ケーススタディにより考えさせるような記述も豊富。 もくじ第1講 行政法とはなにか 1 身のまわりは行政法だらけ 2 行政法という科目ではなにを学ぶのか 3 行政法の 3 分野 第2講 法律による行政の原理 1 「法律による行政の原理」とは 2 行政の仕事はルールに従って行う 3 行政についてのルールは法律や条例で定める 4 行政

書記の読書記録2024.3.6『日本文学史 近世篇』(全3巻)

ドナルド キーン(訳:徳岡 孝夫)『日本文学史 近世篇』(全3巻)のレビュー レビュー江戸時代の文学について,例えば俳諧がどのようにして栄えたかが一筋で示されている。 もくじ一 序 近世の日本文学 1 俳諧の連歌の登場 2 松永貞徳と初期の俳諧 3 談林俳諧 4 蕉風への移行 5 松尾芭蕉 6 芭蕉の門人 7 仮名草子 二 8 井原西鶴 9 浮世草子 10 初期の歌舞伎と浄瑠璃 11 近松門左衛門 12 近松以後の浄瑠璃 13 国学と和歌 14 俳諧の中興 15 徳

書記の読書記録2024.3.5『はじめての行政法(第6版) (3日でわかる法律入門シリーズ)』

尾崎 哲夫『はじめての行政法(第6版) (3日でわかる法律入門シリーズ)』のレビュー レビュー行政法の法理論および基本用語が簡単に説明された入門書で,具体的な法については軽く触れる程度。 もくじ0時間目 序論 行政法とは 1時間目 行政行為とその周辺① 行政組織 2時間目 行政行為とその周辺② 法治主義 3時間目 行政行為とその周辺③ 行政行為 4時間目 行政行為とその周辺④ 行政契約 5時間目 行政行為とその周辺⑤ 行政指導 6時間目 行政行為とその周辺⑥ 行政計画 7

書記の読書記録2024.3.3『合格革命 行政書士 基本テキスト 2024年度 [試験科目変更に対応!知識量と読みやすさを兼ね備えた基本書](早稲田経営出版)』 『光科学の世界』 『マクロ経済学: 動学的一般均衡理論入門 (Minervaベイシック・エコノミクス)』 江沢・島『群と表現』 

1 行政書士試験研究会『合格革命 行政書士 基本テキスト 2024年度 試験科目変更に対応!知識量と読みやすさを兼ね備えた基本書』のレビュー レビュー行政書士試験に必要な知識が一通り網羅されていることに加え,分冊となっていることで持ち運びやすさにも優れる参考書。 もくじ第1分冊(憲法;行政法) 第2分冊(民法) 第3分冊(商法;基礎法学;基礎知識) 第4分冊(別冊六法)(別冊六法) 2 大阪大学光科学センター『光科学の世界』のレビュー レビューレーザーやダイオード

書記の読書記録#1255『経路積分: 例題と演習 (量子力学選書)』

柏 太郎『経路積分: 例題と演習 (量子力学選書)』のレビュー レビュー量子力学における経路積分について,丁寧な式展開を通して理解する教科書。積分の地力は必要だが,計算力さえあれば量子力学を履修してすぐに取り組むことも可能。 もくじ1.入り口 2.経路積分表示 3.統計力学と経路積分のユークリッド表示 4.経路積分計算の基礎 5.経路積分計算の方法 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1254『故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫 Aロ 5-1)』

魯迅(訳:藤井 省三)『故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫 Aロ 5-1)』のレビュー レビュー「故郷」からは自らのエッセイ風としての瑞々しさ,「阿Q正伝」は自らとは違う者の悲劇的展開の技術が見出せる。なお,Bokklubben World Libraryには,本短編集の変わり種である「狂人日記」が選出されていた。 もくじ吶喊(とっかん) 孔乙己(コンイーチー) 薬 小さな出来事 故郷 阿Q正伝 端午の節季 あひるの喜劇 朝花夕拾(ちょうかせきしゅう) お長(ちょう)と

書記の読書記録#1253『入門マクロ経済学(第6版)』

中谷 巌,下井 直毅,塚田 裕昭『入門マクロ経済学(第6版)』のレビュー レビューIS-LM分析をはじめとしたマクロ経済学の初歩的なモデルについて詳しく書かれている。数学については微積をほとんど要さないレベル。 もくじPart 1 イントロダクション  第1章 マクロ経済学とは  第2章 GDPを理解する  第3章 マクロ経済学における「短期」と「長期」 Part 2 短期モデル:需要サイドを主とした分析  第4章 GDPはどのように決まるか  第5章 貨幣の需給と利子