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要点をつかむ脳内整理法とは?

思考を整理することが決断や意思決定の最大の特効薬になる。

僕はこう考え、ライフワークとして経営者・リーダーの意思決定支援をコーチングやコンサルで、また思考の整理スキルを企業向け研修で行っています。

そこで、今回は、思考の整理、もっといえば”脳内整理”とは何をすることなのかを考察したいと思います。

1.脳内整理とは何をすること?

結論から言うと、「要点をつかむ」ことです。

要点とは、物事の「要(かなめ)」の部分を言い、またの名を骨組みと呼んでも良いでしょう。

僕たちはプライベートから仕事まで、複雑化と不透明さが増す時代に生きています。そのため、起きている物事を瞬時に解釈し次の一手を考える必要性が生じますよね。(これはインプットとも言います)。

一方で、すぐに意思決定して行動へ、場合によってはコミュニケーションをとりながら物事を前進させていきますよね。(これをアウトプットとも言います)。

つまり、インプットにしろアウトプットにしろ要点を明確にしておかなければ、複雑化と不透明な時代には生きにくいわけです。ということは、公私問わず、日々、脳内をいかにクリーンにしておくかが、生活の生命線といっても過言ではないでしょう。

それでは、要点をつかみ、要点を明確に表現するためにはどうすればよいのか。僕は主に2つの切り口を日常的に活用しています。最も即効性があって、脳内整理の入り口になる方法論です。

(1).「3S」の原則を守ること
(2).大きな単位を小さな単位に変換すること

この二つです。

2.3Sの原則で要点をつかむ

(1)の「3S」とは、「Short」「Simple」「Straight」の頭文字をとってこう名付けています。

膨大な情報を整理する際や複雑な内容を読み込む際には、いったん「Short」にして、情報を収集します。たとえば、情報の要素を箇条書きにバラすだけで、一つずつの情報は「Short(短く)」することができます。これにより、インプットはたやすく、アウトプットは伝わりやすくなります。

また、それぞれが小難しい内容の場合は、別の言葉に置き換えることで表現や意味を「Simple」に変換することができます。たとえば、比喩表現を使う方法です。

「研修は、実施をしてもなかなか効果が上がらず、定着までに時間がかかってしまうものだ」という情報があるなら、要するに「研修は、”漢方薬”みたいなものだ」とすればシンプルにできます。(その心は、じわじわと時間をかけて効果が出てくるという意味)

最後に、「Straight」にすることで、脳内整理が一層進みます。たいていの場合、まわりくどく様々な情報が絡まりあっています。そこで、一番大切なところだけを抽出するのです。

「私は、新規開拓営業が進まない部下に対してなぜ進まないのかイラっときて、声を荒げてしまった」という情報であれば、「私は、声を荒げてしまった」「だって、全然、新規開拓営業が進んでいないからだ」と前半分をストレートにすれば、ずいぶん整理してインプットもアウトプットも進みます。

「誰が、何をした」「何が、どうした」のストレートな自問自答フレーズを頭の中にインストールしておくだけでそれは可能になります。

3.小さな単位への変換で要点をつかむ

次に、(2)の大きな単位を小さな単位に変換するとはどういう意味か。

僕たちは、いつも一足飛びで物事の本質をつかもうとしてしまいます。本当は複雑で大量の問題が絡み合っている時も、頭の中だけで想定して答え探しをすぐにしてしまいます。考えるのが面倒くさく、脳に負担がかかるからです。そのうちに、頭の中で「あ~でもない、こ~でもない」という堂々巡りが始まってしまい混乱するのです。

そこで、まずは焦らず面倒がらずに、ステップバイステップで整理していくことをお勧めしています。

大きな情報や問題はいったん小さなサイズに変換するのです。

たとえば、

「自分でコントロールできる」「コントロールできない」
「いま必要」「いま必要ではない」
「自分で行う」「他人に任せる」
など。

こうして、いくつかの切り口で大きな単位の情報や問題を”仕分け”することで、まずは取り扱うサイズを小さくするのです。

たとえば、「予算1千万でヒット商品をつくる」というミッションを課されたとしましょう。ということは、この難題は悩んでいても悲観妄想で大きくなるいっぽうです。そこで、仕分けすると、予算1千万は自分ではコントロールできないため、悩んでみても仕方がありません。コントロールできることは、たとえば「予算1千万円でつくる方法や情報を集めること」ではないでしょうか。

こうすることで、ミッションの難易度というサイズを小さくすることができます。

それでは、次に「予算1千万円でヒット商品をつくる方法や情報を集めるというタスク」は、いま必要?それとも必要ではない?と仕分けしていきます。今回のミッションは、今年度という1年の猶予が課されているなら、今すぐやらなくてもいいかもしれませんね。他に顧客からのクレーム対応など緊急で優先させた方がいいのがあれば、「今」にこだわらなくてもよくなります。こうしてまた、ミッションの難易度というサイズが小さくなりました。

さらに、「予算1千万円でヒット商品をつくる方法や情報を集めるというタスク」は、自分1人で抱え込まなくても後輩のBさん、経験者のCさんと役割分担して一部を任せてしまえば、ミッションの難易度というサイズがさらに小さくなりますよね。

このように大きな単位のミッションも、仕分けを行いながらサイズダウンすることで、実は「今やるべき」ことが整理されて、堂々巡りや不安心が足かせになることを防ぐことにつながるのです。

4.基本をフル活用するだけでいい

今回は、僕が普段使っている2つの切り口についての考察をご紹介してきました。一つずつは決して目新しい手法ではないかもしれません。

しかし、これらを日々使いこなす、フルに使いこなす習慣を持てば、頭の中のゴチャゴチャを少しでも防ぐことになるのではないかと考えています。

面倒くさいことも不安なことも、考えすぎずにまずは整理してみる。

何かのお役に立てば幸いです。

今回の内容をより深めていきたい場合は、オンライン学習コミュニティ(Schoo)でも生放送で3回にわたって解説する予定ですので、ぜひ視聴予約をポチりとしてみてください。

『要点がつかめる人の「脳内整理」』
1月23日(木)20時から生放送
2月13日(木)20時から生放送
3月12日(木)20時から生放送

無料視聴可。
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生放送なのでお見逃しなく‼️

今回は、放送中に人生相談コーナーにて愛のある毒舌でお悩み解消も提供予定です(^^;; 脳内整理の過程を生放送中に、リアルに公開共有するという試みの算段です。

P.S.

関連記事もぜひご参照ください。
https://note.com/suzuki_shinsuke/n/nb9a3a1b3b8d7  

著者・思考の整理家  鈴木 進介

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