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マスクはまだ必要か?目的と手段の考察

我が親戚がマスクを入手するため早朝7時よりドラッグストアに並んでいるそうな。ほぼ毎日・・・。

親戚中に配るということなのですが、もはや働きに出かける世代の者は、それなりの数を保持しており、それほど追加のマスクは必要がない状態なのに。

そして、こう問いかけてみたのです。「もうマスクに困ってはいないけど、なぜ並んでまで追加分を入手しようとしているの?」と。

返ってきた言葉の本音を探ると、あることが分かってきました。

もはやマスク入手のために並ぶ行為は、「手段ではなく目的化」していたのです。「他の人も頑張って並んでいるので自分も並ばなければいけない」。そんな無意味な頑張り根性が行列を膨らませているのです。

これは、2つの点で問題ですね。

一つ目は、そもそも間隔制限もせずに行列に並ぶことは、ウイルスの感染確率が上がってしまうリスク。

そして二つ目は、根本的な話ですが、もはや目的と手段が入れ替わっている点です。僕は一つ目はさることながら、二つ目の問題も重視したいです。

なぜなら、目的と手段のはき違えは一つ目の感染リスクも高めてしまい、相互に絡み合ってくるからです。

深掘りしてさらに真意を聞いていきました。

すると、「他の人も頑張って並んでいるので私も並ぶ」という頑張リズムの他、「一緒に並ぶことで毎朝顔を合わせる人と戦友気分になれる」「並ぶことで友達ができる」など、本来のマスクの入手という目的とはどんどんかけ離れていく心模様が垣間見えます。

さて、あなたはこのエピソードを通じて、ダサいね~!って鼻で笑いますか?しょせん他人事なので自分はそんなバカなことにはならないと言いますか?

あくまでも極端なエピソードではありますが、誰しも目的と手段のはき違えって起きてしまうので注意が必要です。

会社から報告書の提出を求められたものの、報告書はつくることが目的ではなく、たとえば報告書の内容を迅速に共有することが目的だったりします。それなのに、報告書をつくることに時間をかけすぎてしまうなどは完全なはき違えですよね。

内容の迅速な共有が目的であれば、報告内容を写メにとってサーバーにアップするから見ておいて!とやるのも一つの選択肢です。

「以前から決められているから」、「みんながやっているから」・・・

はい、よく聞くセリフです。

このように、身近な仕事においても盲目的に仕事をこなすだけでは、やがて目的と手段が入れ替わってしまうリスクを誰しもが持っているということなんです。

前例を疑わず、目的(真意)の確認もしない人は、マスク入手のエピソードを決して笑えなくなってしまいますよ。

思考の整理において、一丁目一番地くらいに大切なこと。

それは、目的と手段を常に整理しておくことです。

地味な話で、画期的なメソッドでもなんでもありませんが、いまいちど基本の徹底を自分にも他人にも促したいところですよね。

Zoom活用の是非も同じ議論だと思います。

目的「何のために?誰のために?」という言葉を頭の片隅にインストールしておきましょう。

全てはそこから始まります。

著者・思考の整理家 鈴木 進介

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