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デキる人は思考の余白を持つ

あなたは今、頭の中にどれほどの「余白」を持っているでしょうか?

「%」で表すなら、何%?

1.余白を持つことはなぜ大事なのか?

僕は最近、頭の中に余白を持つことを強く意識するようにしています。放っておくと頭の中には無数の情報が入り、複雑に感情が入り組んでしまうため、本来の自分をなくさないように努めたいからです。

頭の中がゴチャゴチャし、”脳内キャパ”がいっぱいで複雑化してくると「自分らしさ」が迷子になってしまうリスクがあります。自分の頭でしっかりと考え整理する力が発揮されず、なんとなく周囲に同調して、ただ”こなす”だけの日々のサイクルに陥るからです。

これは、オリジナリティを失ってしまうことでもあります。

テクノロジーが進む時代においては、AIにも代替えされないオリジナリティが企業も人もより一層重視されることでしょう。また、これだけ多様化する社会にあっては、成功や幸せの定義に正解も模範回答もありません。それにもかかわらず、オリジナリティがある”自分なりの正解”を定義できなければ、なんのための人生なのか!?と混乱してしまうリスクがあります。

だからこそ、日々の忙しい生活と多忙で”満員電車化している脳内”にオリジナリティを取り戻すため、頭の中に一定の余白を確保しておく必要があると思うのです。

イメージでいうと、脳内の3割程度は余白を確保しておき、情報や状況に流されない、何でも自由に描けるまっさらなキャンパスを用意しておく感覚です。

こうしておけば、日々の「すべきこと」、「しがらみがある状況」に邪魔をされず、オリジナリティがある想像と創造の比重を増やしていけます。あらゆるものが機械化されていく時代にあって、人として最大化すべき特性は「想像力」と「創造力」です。

では、「想像」と「創造」を最大限に自分で引き出すためには、どうすべきか。それは、思考の余白を確保するための「時間」と「習慣」を設けることではないでしょうか?

ここでは、僕が今年心がけてきた「時間と習慣に関するポイントのベスト5」を整理しておきたいと思います。

2.方法論(1)振り返りの時間を持つ

毎朝、今日の段取りを確認するかのように、「毎晩、10分間の振り返り」を行い思ったことをノートに書くようにしました。こうすることで、ネガティブな感情もポジティブな感情もいったんリセットして、今日という日にケリをつけます。

良いことも悪いことも明日には持ち越さず、頭の中をスッキリとして明日に備えるのです。”明日は明日の風が吹くさ”の心境とでも言いましょうか。

つまり、当日中の頭の中にあることをいったん一日の終わりに吐き出しておけば、翌日からは頭の中に余白を設けた状態で過ごせます。頭の中のキャパオーバーを前日の夜に予防しておくスタンスです。

ノートへの記述は自由に思いつくまま書き出してもいいですし、型を決めて書き出す形式でもいいかと思います。あまり、メソッドに気をとられることよりも長く継続できそうなスタイルを選択してください。

以前書いた投稿や拙著もご参照ください。

3.方法論(2)スマホを見ない時間設定

これは薄々大切であることに気づいている方も多いのではないでしょうか?

スマホは超便利ですよね。また魅力的で楽しいコンテンツもスマホからいくらでもアクセスできます。しかし、小さな画面をのぞいてみたところで、想像と創造が働くことは難しいことでしょう。それよりも大量の情報に脳内をすぐにいっぱいにされてしまうからです。

そこで、強制的に”スマホ断捨離”を行うつもりで、制限時間を設けるルールを自分に課してもいいですね。

ちなみに僕の場合は、「スクリーンタイム」で使用時間の管理を行い、自分の意志の弱さを端末の設定でカバーしています。

強制的にでも頭に情報を入れる時間をなくし、余白を増やすことでアイデアの量は体感的に3倍くらいになった気がしています。また考えるだけではなく、感じる心もさえてきて充実や幸せ間を感じる総量が急増中です。

4.方法論(3)移動距離を延ばす

端的に言えば、旅行に行こう!出張をつくろう!というものです。

あくまでも私見ですが、忙しいさなかでも旅行や出張の機会を意図的につくりだして実践すると、思考の余白が倍増する感覚です。

普段見ない景色、普段吸わない空気、普段会わない人、普段乗らない交通機関によって、日常の仕事や生活のルーチンから分離されて頭の中の一部がリセットされたかのような錯覚になります。この瞬間が思考に余白をもたらしているのでしょう。

時間やお金の問題は常についてまわりますが、いかに日々のルーチンにクサビを打ち込み、移動距離を延ばすかで余白の面積は決まってきます。

5.方法論(4)自然に浸る

いま、普通に生活しているとデジタル端末を無意識のうちに触り、デジタルインフラの上で生活しています。そのため、無機質に陥り、人の生活も同質化していく可能性があります。

これが本当に幸せなことなのかどうか?というと僕は少し疑問です。

常に自分らしくありたい、その前に人間らしくありたい。そのためにも、非日常に接し、強制的にリセットすることが思考の余白確保に必要です。その非日常とは「自然」に他なりません。

山でも海でもいい。

自分の好きな自然に、思いっきり浸るのです。何も考えずに、ただこれだけです。あれこれ考えずに、まずは行ってみる。まずは時間を決めてみる。ここから始めればいいのです。

最近、いつ土を触りましたか?
最近、いつ自然の水に触れましたか?

キーボードや小さなタッチパネルではなく、本当の意味で自然に”触れる”だけでも、感じるものがきっとあるはずです。何かを得ようなんて考えなくてもいいのです。

考えるのではなく、無目的でもいいので感じること。
自然に浸り、強制的に自分をリセットすること。

自然の力は偉大です。

ぜひ、だまされたと思って自然に浸る予定を立ててみてください。思考の余白づくりには今年一番効果があった気がします。

6.方法論(5)定例の仕事を減らす

仕事を減らすことは一番難易度が高いことかもしれません。周りへの迷惑がリスクとしてあるため、自分だけで決められない場合があるからです。自営の人であれば仕事を減らせば売り上げや収入が減らないかという不安もつきまといます。

しかしながら、いつもの仕事をいつものスタイルで”こなす”だけでは、単に忙しい人で終わってしまいます。自分のことをしっかりと考え、整理する時間もなくなるため、思考の余白はどんどん狭められていきます。

そこで、僕は「Want(したい)」と「Must(すべき)」に二分して、定期的に棚卸をしています。それこそ(1)でお話した振り返りの時間を活用して。

自分は本当にWantをしているか?Mustに振り回されていないか?とtodo項目の仕分けをしていくことで、Mustの仕事をできるだけ減らすキッカケをつくります。

人の一生とは自分が考えている以上に短い可能性があります。後悔しない人生を送るためにも、Wantの比重を増やし、自分らしい人生の絵を描くためにも、Mustの仕事を減らす考え方です。「断る勇気」が自分の人生を前進させるのです。

時間をつくり、思考の余白をつくり、自分自身が100%納得できる選択をとる。これこそが、自分の想像と創造を最大限引き出すことではないかと思うのです。

7.「足し算」より「引き算」思考が大事

僕のまわりで仕事がデキる人を見ていると、自分の頭でしっかりと考え、整理しているからこそ、果敢に大きな決断を行い、成果を出しているようです。

逆に、伸び悩んでいる人は、スキルや思考を積み重ねているだけで、いつも時間や感情、世間の状況に振り回されているだけのように見えます。

ここにどんな違いがあるのでしょうか?

おそらく、デキる人が「引き算思考」に対して、伸び悩む人は「足し算思考」なんだと思います。

引き算することは、思考の余白を確保することと同じです。

今自分は何をしたいのか?何が一番大切なことか?捨てるべきは何か?を見極め、意識か無意識かを問わず思考の余白を充分に確保しているのでしょう。

だからこそ、自分らしい正解を想像と創造によって生み出すことができている。それが、仕事の成果にもつながっているのではないか。僕はそう捉えていますし、自分自身でもそう信じています。

忙しい時代だからこそ、一度立ち止まって思考の余白を確保するように努めてみてはいかがでしょうか?

この文章がキッカケとなって、あなたの想像と創造が最大限引き出されることを願ってやみません。

著者・思考の整理家  鈴木 進介

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