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パニックを防ぐシンプル習慣

ますます不穏な空気が流れる昨今、頭がゴチャゴチャしたり心がモヤモヤした経験はないでしょうか?

これだけ先が見えないパンデミックを経験すると、ついパニックに陥りそうになってしまいます。

少しでもパニックに陥らないためにはどうすればよいのか。それはパニックに陥ってから頭を整理するのではなく、パニックに陥る前に頭をシンプルに保つ習慣を持っておけばよいのではないか。

自身の体験にもとづき体系化した、パニックを未然に予防するための「シンプルな思考の習慣」をお話していきたいと思います。

※これは先日、スクーというネット番組でご披露した内容のダイジェストレポートになります。

1.パニックを未然に防ぐ心構え

自身は普段、「思考の整理家」という肩書で、混乱した頭を解きほぐし、その人や企業の可能性を最大限引き出す研修、コンサル、コーチングなどを主業務にしています。

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普段、クライアントにお話していることの主旨はこんな感じです。

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「頭が乱れてから整理することも大事だけど、頭の中が混乱する前に打つべき手を打ちましょう!」と。

たくさん服を買いこみ、乱れた後でタンスを買う人はいません。机の上がぐちゃぐちゃになってから引き出しを買う人はいません。未然に乱れが解消するようにハコを用意したり、整理する場所や手順を明確にしておくと思います。

頭の混乱を未然に防ぐ方法を考えておくことは、タンスや引き出しを先に準備し未然に乱れを少しでも防ぐことと同じことです。

突然ですが、ダーウィンという方はご存知ですか?『種の起源』を著した方として著名ですが、以下のフレーズを後世に残しました。

ダーウィン

いま起きている社会不安の状況の中で、最近はこの言葉をSNSでも頻繁に見かけます。ただ、僕自身はもっとアップデートして考えてみました。

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変化への適応だけではリスクがあります。変化に一喜一憂して振り回されるリスクです。そのため、変化への適応と、変えてはいけない「自分だけのコンパス(羅針盤)」仕分けして考えましょうというわけです。

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コンパスとは、言い換えれば自分の中にある「軸」のことです。

たとえ周囲の環境変化が激しくても、軸に立ち返る「原点回帰の習慣」をつけることで振り回されることから解放されましょう!と僕は提唱しています。

1日10分でもいい、自分なりの「軸」を整理したノートや手帳をつくって眺めるだけでも十分です。

ちなみに、自身は毎朝8時~8時10分のタイミングで軸を確認することで、変化に振り回されず頭の混乱を未然に防いだ状態で1日を送れています。

題して、自分だけのバイブル(軸を見える化したもの)をつくりましょう!というご提案です。

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2.パニックを防ぐルーチンとは?

さて、それではここで、どのようにバイブルをつくり、どう運用していけば良いのかをご紹介します。

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3ステップに区切ると、Plan→Do→Seeの手順です。

先ほどお話したように、まずは自分だけのバイブルを作成し、それを実践・習慣化し、最後に修正をかけていくサイクルで運用します。

(1)軸づくり

自身の場合は、クリアブックを使っています。ノートや手帳もいいのですが、書き換えたり修正が面倒で、差し替えが容易にできることと紙が劣化しないという理由です。

仮に”じぶんバイブル”と名づけてみましょう。

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問題は、バイブルの中身をどうするのか?というお話ですが、以下をご参考にしてみてください。

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大切なポイントは、目先のこと、些末なことではなく大局観をもって中長期的なこと、固定的に必ず死守すべきこと、ミッションなど価値観、最後に自分の肥やしとなるような言葉など、「普遍的かつ本質的なもの」を中心に構成していくことです。

繰り返しますが、変化に振り回されないための「軸」を一冊にまとめるスタンスです。企業は経営計画書をバインダーで作るケースもあります。個人では「じぶんバイブル」というスタンスで軸を整理してみましょうというイメージです。

一つずつの項目をつくる切り口やヒントは書籍にもまとめていますので、ご参照ください。

このパートは、シンプル習慣のための”初期設定”にもなりますので、はじめに時間をかけて作成してもOKです。

(2)実践・習慣化

「じぶんバイブル」ができれば、いざ実践です。

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実践のポイントは、わずか1日10分でもいいということ、もう一つは仮にバイブルのページ数が多くても気が向くところだけ、気が向く量だけを眺めるスタンスでゆるく始めてみてください。

また、意識すべきは「見える化」「聴こえる化」です。

頭で考えるだけではなく、視覚的に見える状態にしておくと意識のスイッチが入りやすいというのはよく知られています。

ここにもう一つのエッセンスを加えて実践します。

音読して聴こえる状態にするのです。こうすることで目と耳からバイブルの内容が脳に直接入ってきて、頭の混乱を予防する軸が強固なものになっていきます。

問題は、実践が長続きしないという人がいるかもしれません。そんな時、どうすればいいのでしょうか。

まず言えることは、自分の意志や根性に頼らずにできる方法を考えることです。

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自身の場合は、3つの方法で意志に依存することをやめています。自分は意志が弱いことを自覚しているからです。

例えば、スマホのリマインド機能を使い「朝8時になったのでバイブルに目を通しなさい」という文言をセットして、8時になったら通知機能が来るように設定しておきます。

すると、どれだけ眠い時でも、二日酔いでぼーっとしている朝でも忘れたり、さぼることを防げます。

また、SNSに差し支えない範囲で投稿し、他人から反応をもらうことも有効です。こうすれば自己肯定感が上がって励みになるからです。

最後に、大切な箇所を抜粋して壁に貼っておくという方法もあります。嫌でも目に付く場所(トイレ、洗面所など)に貼っておくのです。文字ではなくイラストや図を加えると、より鮮明に自分に血肉化しますよ。

こうすることで、気合を入れなくても、自然と体に染み渡るように工夫でカバーしていくことをお勧めします。

(3)修正

最後に、「月に1回」だけバイブルのメンテナンスを行います。自身の場合は、毎月最終金曜日の朝8時から8時半までの30分間を使います。

内容のコア部分は変わらなくても、たとえばビジョンの文言修正を行うなど、表面や細かい部分の修正はどんどん行っていきましょう。

大切なことは、他人の目線も世間体も気にせず、心底、自分が納得いくまでアップデートしていく自分仕様のカスタマイズに注力していくことです。人によってはオーダーメードでファイルをつくったり、毛筆に書き直すなど工夫する”つわもの”もいます。

3.まとめ

さて、ここまでのお話を整理してみたいと思います。

要点は3つです。

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さて、いかがだったでしょうか?

あなたも、頭の混乱を防ぐ「じぶんバイブル」を作ってみませんか?毎日10分だけ「見える化×聴こえる化」の習慣を持ちませんか?

複雑で不透明な時代にあって、何かの参考になれば幸いです。

なお、今回、お話した内容は以下のグラフィックレコーディングでも整理しております(受講生の「ネコっちさん」が整理してくれました!)。ぜひご参考にしてください。

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さらに、要点を復習できるようにYouTubeにもアップしております。動画コメントもあわせてご覧ください。(チャンネル登録もぜひ!)

<おまけ>

受講生がイメージキャラクタを作成してくれました!日々のシンプル習慣のお供にどうぞ。頭の片隅にはいつもThink Simple!を。

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というわけで、新型コロナウイルスにも負けず、自分の人生をドライブしていきましょう。頭の混乱をうまくかわしながら。

これが生き方上手になるコツだと僕は信じております。

著者・思考の整理家 鈴木 進介

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