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あやふやな記憶を他者によって作り上げられてしまう 「被暗示性」

「おまえがやったんだろ?」という尋問で記憶が形成されてしまう

あやふやな記憶の部分に、繰り返しある情報を与えられ続けると、その情報で記憶を形成していまうことがあります。よく覚えてない過去の部分について「そこにいたんじゃないのか?」という情報を与えられると、その部分の記憶を形成する材料が、それしかない場合、その情報をもとにして記憶を形成してしまいます。これを「被暗示性」といいます。


被暗示性

被暗示性 (Suggestibility)とは、

質問者が提案したアイデアを記憶と勘違いしてしまうこと

です。被暗示性とは、他人の暗示を受け入れ、それに基づいて行動する傾向です。ある場面や瞬間を思い出すときに、他の人が与えた誤った情報で、ある記憶の欠落を埋めることがあります。被暗示性は、こうした手に入る手がかりを使って記憶を歪めることで発生します。例えば、過去の出来事について何かをしつこく言われた場合、その出来事の記憶は繰り返されたメッセージに合わせて形成されてしまいます(※1)。

激しい感情を抱いている人は、アイデアを受け入れやすく、暗示にかかりやすい傾向がます。一般的に、被暗示性は、年齢が上がるにつれて低下します。しかし自尊心や自己主張の強さのレベルによって、他の人よりも暗示にかかりやすい人がいることがわかっています。

アリストテレス

被暗示性については、初期のギリシャの哲学者たちも興味を持っていました。

「最も知的な精神とは、必ずしもそれを信じることなく、ある考えを受け入れることができるものである」(“The most intelligent minds are those that can entertain an idea without necessarily believing it.” ) アリストテレス


対策・応用

気をつける


関連した認知バイアスなど

•誤信の継続的影響(the continued influence of misinformation)
間違った信念が、訂正された後も持続する傾向


認知バイアス

認知バイアスとは進化の過程で得た武器のバグの部分。紹介した認知バイアスは、スズキアキラの「認知バイアス大全」にまとめていきます。


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参照

※1:Suggestibility


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