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フランス旅といえばルーブル美術館〜なにがスゴイのか感じてみた〜



はじめにまず

わたしは美術に疎いです。

今回、ルーブル美術館に行くためにフランス旅に決めた理由は、Artとアニメが好きなムスメが行きたいといった場所がルーブルだったからです。

歴史や美術の教科書にのっている程度には美術の知識がありつつも、ルーブル美術館って何がどうすごいのかわからないまま現地に到着。

ナポレオン広場にあるルーブル・ピラミッド

現地でレアな紙チケット購入

旅情報を確認すると、ルーブル美術館は当日チケットを購入するのは激混みらしいので、事前予約が必要とのことでした。

日本にて公式のルーブル美術館のホームページで時間指定を予約。

公式ホームページは日本語表記はなく、英語入力での予約ですが、予約方法を指南してくれるサイトもあるため簡単に予約できます。

この時点で入場予約といっしょにチケット料金を支払うことができるのですが、私は現地での予定に柔軟に変更できるよう入場予約のみネットでして、現地でチケットを購入することにしました。

この方法はオススメ。
時間指定で予約しているので、優先的に入場できます。事前に10:30入場予約をしていったのですが、それでもすでに10:30時点で優先の入場列には長い行列ができていて、実際に館内に入れたのが10:50頃でした。

チケットを購入する列

予約していなかったら更に長蛇の列に並ばないといけないので、場合によっては何時間も待たされるかもしれません。

今回は春だったので季節的に大丈夫でしたが、極寒や灼熱だったら体力の消費が半端ないことでしょう。事前予約をおすすめします。

現地でチケットを調達するメリットは、仮に予定通りにいかずに予定が変更になったときにチケット代が無駄にならないこと。さらに館外のチケット売り場は混んでいますが、館内のチケット売り場は混んでいないので(ほとんどの人がネット予約時にチケットを購入している様子)、待たずにスムーズにチケットが買え、紙のチケットが手に入るので記念として思い出に残ることでしょうか。

これが紙の現物チケット。これをもっているのはある意味レア?
ルーブル美術館内にあるスタバで休憩していたときに映り込んでいたチケット。

ルーブル美術館のチケット(とスタバ)

さて、本題のルーブル

まず、何はともあれ、ルーブルといえばモナリザに微笑まれたい!
モナリザを観ずして何も語れないでしょう。

いざモナリザへ、と思いつつモナリザまでの道のりの間にこれでもかというほど贅沢な美術品を目にすることになります。

X軸にもY軸にもZ軸にも無限に交錯するルーブル

ルーブルの何がスゴイってその贅沢な空間、そして惜しげもなくおかれている美術品の数々。

美術館なのに美術館とは思えない空間と奥行きと天井の高さと無限とも思える美術品のおおさ。

つまりX軸にもY軸にもZ軸にも∞に続くであろうと錯覚させるほどの時間軸と空間軸と空想軸が交錯していることではないだろうか。

美術館のために建てられた建物と思っていたら間違いで、ルーヴル美術館は元々は美術館ではなく、12世紀にフィリップ2世によって城塞として建てられた建物らしい。

美術館になるまではフランス王家が利用していた建物であり、1682年にフランス王ルイ14世がヴェルサイユ宮殿を王宮として選んだ後、これまで使用されていたルーヴル宮殿は王室美術品コレクションの収蔵場所となり美術館となった経緯があるとのこと。

歴史を知って納得する。だから美術館という建物の枠にとらわれないで過去と現代、そして未来が続いていくのルーブルだと思う。ルーブルは「美術館」という概念ではとらえきれないのだ。それでいうとルーブルには「美術館」という名称はあわないのかもしれない。

見上げればため息と感嘆と

どうりでこの贅沢な空間の使い方ができるわけで。
だからルーブルを歩いているだけで歴史の圧巻さを常に感じながら美術品をみることができるのです。

ルーブルの語源は諸説あるようですが、有力な説が12世紀後半のパリで最大の建物であったことから「偉大な」を意味するフランス語「L’Œuvre」からという説だそう。「偉大な」=「L’Œuvre」に敬意を込めて、ルーブルとよばせていただきます。

ルーブルにしか存在し得ないスケール感

天井を見上げて感嘆し、あらゆる壁、天井、すべてが芸術作品。ルーブルには日本の美術館のスケールでは測れない単位が存在するのだ。

ただただスゴイを連発

だから美術に素人でも建物の構造や雰囲気から漂ってくる歴史の積み重なりと、美術品38万点の芸術作品から発せられるパワーとエネルギーが満ちた空間に人々はのみ込まれるのだと感じます。

見上げれば芸術
ここそこあそこに至るところに美
大勢の観光客&観光客

美術品の数とともに観光客の数にも圧倒されます。
ルーブルの人気と魅力を肌で感じずにはいられません。

モナリザは遠し、されどニケは近し

モナリザまでは混雑が一際目立ち、数分〜数十分待たないと正面までたどりつけません。良い位置で観ようと思うと更に待たされるかも。

警備も厳重であり、至近距離までは近づけません。
モナリザに限って言えばゆっくり堪能するということはできず、次から次に押し寄せる波に流されてしまうというのが実情です。

大人気のモナリザの微笑

360度という贅沢

ではありますが、それ以外のいわゆる有名な美術品にはどっぷり浸かれます。
「サモトラケのニケ」や「ミロのヴィーナス」しかり。

サモトラケのミケ

間近で観る「サモトラケのニケ」はだれもが一瞬息を飲まれる存在感。

「サモトラケのニケはヘレニズム時代(紀元前3〜1世紀)に遡ります。この時代、ギリシャの彫刻家は古典的な伝統から離れ、彫刻が置かれる3次元空間を考慮し始め、その結果、彫刻の世界観が変化しました。したがってサモトラキ島では、女神ニケ(勝利)が乗る船の形をした記念碑的な台座で構成された記念碑の構成を真に理解できるのは、正面からではなく、左から4分の3からでした。正面からではなく左側から4分の3の視点のために女神の広い歩幅がデザインされ、ニケの動きの力強さ、翼の展開、カーテンの洗練された配置が表現されています。

(Google翻訳による)説明

解説を聞いてなるほどと思う反面、ただただ直感的に私にはこの角度が好きだと思える。

ルーブルの魅力はどこからでも自分の推し角度が味わえること。自分が惹かれる角度が自分にとってのベストポジションなんじゃないだろうかと思うのです。どんな角度からでも堪能できる。正面であっても、後ろ姿であっても横顔であっても。

歴史的、世界的な著名な作品を360度どの画角からも自分の立ち位置で味わえる芸術作品が目の前にあるということこそがルーブルの醍醐味なんだろうと思う。

ミロのヴィーナス

浸かれるor疲れるor憑かれる

厳重に管理されている美術品もあれば、触れようと思えば触れられる位置にある美術品も多数あります。歴史的価値のある美術品をこんなに無造作に展示していいの?と思うほど。

きっとそれはこのルーブルのなかにあればこそで、ひとたび国や場所が違えば厳重に管理される美術品の類だと思われます。

あまりにも無造作に至近距離で感じられる美術品がふんだんに展示されているというのはルーブルならではなのかもしれません。

時間と体力と熱量があればどれだけでも美術品に浸かれます。が同時に疲れます。ですが、憑かれます。

体力を奪われるので長時間、真剣勝負で美術に向き合うのは根気がいると思われます。

散歩がてらに館内を巡り、惹かれる美術品や気になる彫刻や絵画の前で立ち止まる、くらいがちょうどよいのかもしれません。

フランスの贅沢な社会見学

ルーブル美術館では、思ったほど日本の観光客には遭遇しませんでした。アジアの人も少なかった気がします。

日本語を話していなければ日本人だと気づかないのでスルーしていたのかもしれませんが、多くは西洋圏の観光客ばかりでした。

羨ましいなーと感じたのはフランス国内から来ているであろう社会見学らしきこどもたちの集団。引率の先生が一生懸命解説していました。

贅沢な美術のシャワーを小さいうちから浴びることができる環境はフランス国内だからこその日常の贅沢だと思います。

期せずして手話に遭遇

個人的にとても心ときめいたのは、手話で現地ガイドをしている通訳者に出会ったことです。

フランス人なのかヨーロッパ圏の人なのか定かではありませんが、通訳ガイドと観光客という感じでした。

手話を学んでいる身として、しかも異国の地で、それもルーブルという芸術の源泉で手話に出会えるなんて僥倖とも思える出会いでした。

お土産の小話ースタッフのいい加減な案内ー

ルーブル美術館のお土産はこのぬいぐるみを買いました。このモチーフのあどけな表情が気にいり、ルーブルの記念にこれを買おう!と購入。

 ルーブル de PELUCHE

購入したものの「はて、そもそもこれはなに?」と調べてみるとタグには「PELUCHE」と書いてある。こんなモニュメント展示されていたっけ?とはてなマークが漂うため、スタッフに聞いてみることに。

モナリザの微笑のブース近くにいたスタッフに声をかける。
「このモニュメントをみたいんだけど。」と聞く私に対して、スタッフは「うーむ・・・」としばし悩むものの「確かこれはエジプト展にあったはずだが・・・でも今はCloseになっているかも・・・」とのこと。

「え?」と驚きつつ、エジプト展に展示されていたかな?と疑問に思い、改めてInformationで聞いてみることに。

Informationにて「このモニュメントをみたいんだけど。」と聞く私に対して、スタッフは「これはエジプト展にあるよ」と。
自信をもって答える姿になるほど、そうかと思いエジプト展へ。

エジプト展の展示スペースの入口にいたスタッフにもう一度声をかける。
「このモニュメントをみたいんだけど。」と聞く私に対して、スタッフは「このモニュメントの像があるわけじゃなくて、ただのルーブルのマスコットよ」と。

「え?え?え?」とはてなマークがとまらない私。

結局真相は闇。

疲労もマックスになっていたためこのモニュメントが実際にエジプト展にあるかどうかは確かめる術なく帰路につきましたとさ。

青いカバ「PELUCHE」

説明をGoogle翻訳してみると、青のカバについてこのように記載されていました。

ファラオの時代、ナイル川のほとりにはカバがたくさんいました。エジプト人にとって、特に沼地で狩猟や釣りをする人たちにとって、それらは真の危険でした。カバ狩りはすぐに裕福な人々の間で一般的な習慣となりました。狩猟者のチームがボートの上に立ち、ロープに錨が取り付けられていました。エジプトの芸術家は、特に古王国時代に、墓の中でそのような場面をよく描きました。中王国では、カバの置物を墓に置くのが習慣でした。これらのオブジェクトのほとんどは明るい青色のファイアンスでできており、その体は多くの場合、水草、蓮の花、睡蓮、時には鳥などを黒いペイントで装飾されており、これらの動物が生息する水生環境を評しています。

Google翻訳


Google翻訳は旅のなかでも活躍


更に調べてみると、この青は「エジプシャンブルー」とよばれるもので、人類最古の人口合成顔料を孔雀石(マヤカイト)などの銅を含む鉱物から作り出すため、エジプトブルーの色の制御には厳密な温度制御を必要とされるという。古代エジプトにおける無機化学的な焼成プロセスの技術の高さがうかがえるものといわれる。

青いカバのマスコットはルーヴル美術館だけでなく大英博物館では「ヒッポ」、メトロポリタン美術館「ウィリアム」、日本中近東センター「ルリカ」と名付けられ色々な美術館や博物館で青いカバはマスコットになっているらしい。

結果、ルーブルのマスコット???

「かばお」と名づけ

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