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大手塾の功罪。。

 みなさん、こんにちは。
今日は大手塾についてあれこれ思う所を書いてみないと思います。

 中学受験熱は、少子化にもかかわらず、首都圏や一部の地域ではまだまだ熱い思いがあるようで、受験生の数は減少傾向には至っていないようです。
多少の誤差はあると思います。

なぜ、中学受験をするのでしょうか。
大学までエスカレートでいけるからと安易に考えている親御様は多いかもしれません。そんなことはありません。
 中学までは義務教育ですので、学校側もさほど厳しくはないかもしれません。中高6年間を謳歌するという目標もあるかもしれませんね。
それはそれでよいと思います。
 しかし、大学付属の中学で、そのまま大学へ進学する生徒は全員ではないようです。結局は、大学は別の大学へ進学する人も多いと聞きます。
だから、大学付属だから大学入学への切符を手にしたと思うのは大きな間違いだと思います。
 実際には、高校の定期試験で赤点、進級試験に落ちれば落第です。
中学受験で合格を勝ち取ったはいいけれど、入学してみたら、こんなはずではなかったといって、海外の高校へ行ってしまうお子さまもいるようです。

 そこで、経済力のある親御様は、「やれやれ、仕方がないな」で済むかもしれません。
 私立の高校から公立高校へは編入しかないはずです。
そこで落ちてしまえば、浪人です。
決して道のりは簡単ではないのです。

 要は中学受験のためには、子どもの学力と共に親の経済力も無視できない厳しい世界ではあります。

 さて、大手塾についてです。
なぜ、大手塾を選ぶのか?
それは、競争意識を芽生えさせるためでもあります。
大手塾は、一見薄利多売的に思えるようですが、どうしてどうして、年間費用はざっと100万円といわれています。

 お金の話は置いておいて、多くの受験生の中で、競争意識を芽生えさせるには、とてもよい機会だと思います。
自由が丘などは激戦区、某塾の校舎が4塔位ひしめき合っている。
その中に、ニッチな塾がひっそりとあったりする。

 そこに集まる小学生は、色々な小学校から通ってきています。
だから、いつもの学校とは違う雰囲気と、塾側の叱咤激励がまじりあって、知らず知らずのうちに「受験生」を意識するようになっていく構造なのです。

 高い目標をもって通うのは良いことだと思いますが、時々テスト、模試があります。その回数も仮に週に1回あるとするなら、年間で52回あるわけです。
仮に、月に1回だとしても、年間12回あります。

 このテストや模試の結果で、一喜一憂するのが生徒と親御様です。

一喜一憂しないようにお話をする機会が多々あります。
そうしないと、本番の受験まで、体力、気力を消耗してしまって持たなくて、総崩れを起こす生徒がたまにいます。

小テストや模試は、あくまでも、それまでに学習したことが身についているかという確認テストなのです。
 だから、学年によって、その復習の仕方は違います。
少なくとも6年生まで、いや、6年生の夏までは一喜一憂しない事だ大切です。
 大手塾では5年生まで、あるいは6年生の春先までで、受験範囲を終わらせるようなカリキュラムで進んでいます。

 また、大手塾、特にクラスがたくさんある塾では、より精密に成績で分けようと必死です。そのため、5年生の夏休みから6年になるまでに、宿題を山ほど出して、これについてこれるなら御三家は大丈夫とか、偏差値50程度は大丈夫という塾なりの振り分けをしているのです。

 もちろん、カリキュラムや宿題についていける生徒はそれに乗っていればよいのですが、そもそも基本ができていない生徒がたまたま、テストで良い成績だったがために、上位のクラスにいるという場合は、要注意で、あとで崩れた時の取り返しに時間がかかります。

 それらを踏まえた上で、塾のテストの後にやるべきこと、これは学年によって違いますが、基礎ができていない生徒は基礎を固めることが何よりの早道です。
 基礎ができるようになって、応用問題、発展問題とできる単元から進めていくことをお勧めしています。

 最近困ったことに、応用問題の良問題集が少なくなっていることです。
だから、どうしても、基礎の後に発展問題しかなく、くじけてしまうということも散見されます。

 すべてはここで語れませんが、基礎を固めること、それを十分理解していれば、時間をかけても少しずつ難しい問題にレベルを上げていくというのが勉強の基本だと思うのです。

 大手塾は、その辺の取りこぼしまでは気にしていられないというのが現状だと思うのです。
これは、悪評でもなく、悪口でもなく、事実なのです。


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