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月報Okishima Life 2022.7 共に琵琶湖を守る仲間との時間  

7月1日、琵琶湖の日

7月1日、今年も毎年恒例、琵琶湖の日にちなんだ島内一斉清掃が行われました。琵琶湖の日は沖島に来始めた翌年に初めて知り、早3年。毎年琵琶湖の事を想う良い機会になっています。
この日もいつも通り早朝に漁に出て、帰港する際に琵琶湖を眺めていました。まさか、自分自身がここまで琵琶湖に魅了され、どっぷりとハマることになるとはなーと、浸りながら。
とはいえ、一人前の漁師としての生活がまだ始まりもしていない現段階で浸っている場合でもないので、さらに1年後の来年どうなっているのか想像すら出来ないですが、やることやって少しでも将来像に近づけたらと思います。

自分で獲るという事を実感する

漁師はまだ見習い、特に釣りなどもやらないので、未だ「自分一人で獲った魚」に出会ったことはありません。一緒に獲てきた魚を口にした時の感動は今でも忘れられないのですが、それと同様に、一人で獲ってきた魚を食べると、更に強い感動が味わえるのだろうと思い、先輩漁師さんたちから助言を頂きつつ、今の自分が出来ることから試してみました。

狙っていた魚は未だ獲れず。。だが、自分一人で獲った魚はやはり美味しかった

船に乗らずとも魚獲り可能な仕掛けを作り、そしてエサとなるミミズをそこら辺りから掘り出し、仕掛けを各所に設置。何度か挑戦してみたので、ミミズを見つけ出すのはだいぶ上達してきましたが、設置するのがまだまだ不慣れで時間が掛かります。(少しずつは早くなってきました)

そしてしばらく放置し、仕掛けを上げに行ってみると、狙っていた魚は獲れなかったものの、他の魚は何度か掛かっていました。自分で準備し、仕掛け、獲れたことが非常に嬉しかったです。
初めて獲れたのは、ブルーギル一匹。それを丁寧にムニエルにし、大事に頂いてみました。なんと美味しいこと。
自分一人で獲ることで感じたのはこの一匹に対しての重みが断然違うこと。
今回の感動も忘れず、一人で出来ることを増やしていきたいです。

簡易に作った道具
掘り出したミミズ
ブルーギル
ムニエル

同世代&同境遇漁師仲間との時間

同世代ですでに独立している漁師仲間と、これから漁師の道に進もうとされている方が沖島に会いに来てくださいました。夕飯を食べ、お酒を飲み
語らい、漁に同乗して下さいました。同じような境遇ながら、全く違った環境、漁法、バックグラウンドの下、各々が各漁港で活動しているので、話をしていたり、普段の景色を一緒に眺めてもらうだけでも、とても新鮮で有意義な時間に。
周りを見渡しても中々いない同世代等同じ境遇の仲間。競い合ってというよりも、共同し合いながら、琵琶湖漁業を守っていけたらなと思いました。

いい仲間に巡り合えたものです。

ちなみに、逆にこちら側からもマルシェ出店のお手伝いに伺わせて頂きました。対面接客はお客さんの喜んで下さっているお顔が見れていいですね。
いい刺激を頂きました。ありがとうございます。

今年も鮒寿し講習会のお手伝いへ

今年も鮒寿し講習会のお手伝いをさせて頂きました。個人的にこの時期の恒例行事となりつつあります。手伝い側としてはもうほぼ慣れっこ。早朝の漁からぶっ通しでやるので中々疲れますが、終わってしまったら自然と満足感に満たされています。体験者の方々が実際に鮒寿しを漬け、喜ばれている景色が毎度目に飛び込んでくるからですかね。

鮒寿し講習会への想い

そんな中、鮒寿し講習会が始まった経緯や、なぜこの事業を継続していきたいのか、お聞きすることがありました。あまり具体的な部分までは控えますが、この事業はある島外の方からのご提案から始まり、琵琶湖汽船さんや様々な方々との共同・支援があり成り立っているものであり、沖島の組合にとっては年間のなかでも大きな一大事業。
いろんな人たちとの関わり、そして受け継がれし事業であることに誇りを感じ、いつまでも継続し続けていけるものでありたい旨を伺い、今後自分たち
がやるべきことはただ漁師を受け継ぐだけではなく、こういった事業も大切に守っていかなければならないのだという想いになりました。

この景色がいつまでも見続けられるように。

心が満たされる宿泊代とは...?

うち(民泊 湖心koko)の宿泊代は、現時点で小学生以下布団なし無料にさせて頂いています。添い寝等でも大丈夫なお子様連れのご家族でのご宿泊の負担が少しでも軽くなればというのが主な理由。
先日そんなご家族がお泊りになられたのですが、お子様(まだ未就学児)が
「これあげりゅっ!」と言ってこちらをくれました。

おそらくこの子にとっての大事な財産であり宿泊代。ありがとう!

(もちろん、しっかりと無料にしている理由があるので、何も頂かなくても満足なのですが)なんかほっこりしますね。心を満たしてくれる宿泊代とはこういうことなのかなと思いました。

今月の湖魚料理たち!

ブルーギルは美味しい(ブルーの唐揚げ)

先ほどもちょこっと載せましたブルーギルですが、時々食べていることを話すと大抵「そんなの食べるの!?(食べられるの!?)」と返ってきます。
結論的に申しますと、実は美味しい白身の魚です。
(と、個人的に(あくまで個人的に)思っています。)
釣れた2匹目は唐揚げに。
カリッと揚げた側面に中身はタンパクな白身。美味しくないわけがない!
ブルーは簡単に獲れるので、ぜひ一度釣るところから試してみてください。

今年も頂きました、琵琶湖産うなぎ!

まさにウナコンダ!とも言いたくなるような分厚さの琵琶湖産うなぎ。土用の丑の日という事もあり、蒲焼きにされたモノをおすそ分け下さいました。さいっっっこうに美味しかったです。ごちそうさまです!

ビワマスのマヨ炙りの背徳感とムニエル

ビワマスを頂くと何か新しい料理にチャレンジしたいなと思いつつ、定番の刺身、炙り、アラ汁を食べてしまうと満足してしまい、いつも次の料理とはならないのです。笑
ですが今回はそれをあえて我慢して、ムニエルに!そして定番をグレードアップするかのように、マヨネーズを乗せマヨ炙りに。火を通したビワマスも刺身に引けを取らないくらい美味しいですし、マヨと炙りの相性、マヨとマスの相性が抜群すぎて、また沼にはまっちゃった気がします。
ぜひ、お試しあれ!

ムニエル
定番炙り
マヨ炙り

汀の精さんにて、創作湖魚料理(うなぎなど)を頂く

久しぶりの汀の精さんでの会食。こちらの要望を聞いて頂き、琵琶湖の生物
多様性を感じられるような、湖魚料理の数々を提供してくださいました。こんな贅沢なことはない。。ごちそうさまです!
初めて食べる料理もあったので、ずらっとご紹介しておきます。

ビワマス煮付け
ビワマスのカルパッチョ
テナガエビ、小鮎の天ぷら、ビワマスのフライ
う巻き
うざく(初耳)

日常の中の非日常

基本週6滞在するようになった沖島。近頃ほとんどが日常化してしまって新鮮味が失われつつあるので、最近は非日常を味わうことを意識しています。

例えばこの時期限定ですが、お風呂上りに桟橋で風に当たっています。夕暮れの景色も相まってここならではのめちゃ気持ちいい時間です。一人でゆっくりしていると近所の人が同じようにそろそろと集まってきて、談笑が始まる日なんかも。気付けば1時間経ってる時もあります笑

また、沖島の中で唯一自分1人になれて、景色がお気に入りな自分にとって非日常な特別なスポットがあります。そこにいるとすっごく落ち着くんです。1人で過ごしたくなったら、時々足を運んでいます。毎日でなく時々足を運ぶことが非日常を味わうのにちょうどいいんですね。

日常の中に非日常があると、忘れかけていたものを改めて新鮮に感じたり出来るので、とてもいいです。
ほんとに、掘れば掘るほど、改めて感じれば感じるほどいいところです。

※カメラの画面が割れているだけです
お気に入りスポットからの眺め
お気に入りスポットからの眺め
お気に入りスポットからの眺め

今回はここまで

天候が安定しない1ヵ月間でしたが、今後の行方を考える上でのヒントを沢山得られたようなひと月だったと思います。
まだまだ暑さはこれからが本番だと思いますが、体調管理をしつつ、少しずつ前に進んでいければなと思います。

では!











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