塚本 千翔/Chisho/Okishima

沖島単独漁師(沖引き、エビたつべ)/沖島消防団/沖島民泊湖心koko元管理人/ etc…

塚本 千翔/Chisho/Okishima

沖島単独漁師(沖引き、エビたつべ)/沖島消防団/沖島民泊湖心koko元管理人/ etc. 沖島(Okishima):滋賀県近江八幡市/日本の淡水湖唯一の有人島 『マガジン』:月報Okishima Lifeに島暮し(ほぼ漁師)を毎月10日更新中。その他随時更新。

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    同市内から沖島にやってきた、単独男性が漁師になった四季折々、年々変化のあるリアルな暮らしのご報告。毎翌月10日更新。2021/10~。それまでは総集編。

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    沖島に関わりだした経緯や諸々始めたきっかけなど。

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僕が沖島に来た理由

初めまして。滋賀県近江八幡市在住の塚本です。 早速ですがみなさん、沖島という離島をご存じでしょうか? ”日本で唯一の淡水(琵琶湖)に浮かぶ有人島” です。 世界的にも非常に珍しく、 人口約240名。主な生業は漁業。近江八幡市にある堀切港からは通船(連絡船)で片道約10分。主な移動手段は、三輪自転車。 近年、ノスタルジックな町並みや、島独特のゆったりとした空気感などを求め、たくさんの観光客の方々がいらっしゃいます。 そんな沖島で、沖島出身でもない僕が2019年度か

    • 月報Okishima Life 2024.3 若手仲間との沖曳き出漁 完璧な3丸半

      3/11全層循環確認 深場に魚が集まるずっと待ち望んでいた全層循環が3/11ついに確認。日に日に湖底の様子が変わっているように感じていたものの、3月を跨いでも一部でしか確認されていなかったから、ほっと一息。 そして水深80m後半~90m台にはスジエビを筆頭に魚が集まり、例年までとはいかないが、まともな漁の日々が続いた。 琵琶湖若手漁師仲間との沖曳き出漁同じ琵琶湖で頑張っている若手漁師仲間が沖曳きを見てみたいと、同行してくれた。 この日は少しばかり手伝ってもらい、普段1人でや

      • 月報Okishima Life 2024.2 漁師やってるなと思える瞬間 2/29ついに獲れ始めた

        全層循環一部で確認2月に入り、少しずつ深場で見られる魚たちが増えてきた。しかしながら、例年に比べてはまだまだ。少し獲れた!と思えば、次の日にはまた獲れない…そんな調子。 全層循環と深場の魚の関係性は非常に密接だが、2月中旬に発表された全層循環を一部で確認というのをまさに実感しているような日々。全層循環前に深場で魚を獲ることは、より高難度だ。 すでにこちらは水深80‐90m台地点まで到達してるので、全層循環完了の準備は万端だ。 漁師やってるなと思える瞬間漁に出られない日が多

        • 月報Okishima Life 2024.1 3丸半

          2024開幕今年も新年早々、友達たちが沖島まで遊びに来てくれ、賑やかに2024年の沖島暮らしがスタートした。 そして、左義長の準備や組合の鏡開きなど、毎年と同様に沖島での新年を過ごした。 左義長当日。朝からは吹雪いている中、市内で行われた消防団の出初め式に初めて出席。終わったら、昼からの左義長のためにそそくさと帰島。昼前には雪は止み、曇り空の下、無事に左義長が執り行われ、着火。 過去には雪がざざ降りの中で執り行われたこともあると聞いたことがあるが、よく火が着いたもんだなーと

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          月報Okishima Life 2023.12 エリ漁に参加&直○の試行

          まだまだ暖かいそして、水位は‐79㎝少しずつ冬の景色になってきているが、例年と比べたらまだまだ暖かい。漁をしていると段々と暑くなってきて、ネックウォーマー・ニット帽なんて着けていられなくなるくらい。 案の定、スジエビは最後の最後までパッとするような塊を見せてはくれなかった。そして、水位は一向に戻ることなく‐79㎝を記録。この真冬に塊ってくれるのを願う他ない。 エリ漁に参加今年は声を掛けて頂き、エリ漁に乗せてもらえることに。エリ漁は1シーズン経験あるだけなのでまだまだ不慣れ、

          月報Okishima Life 2023.12 エリ漁に参加&直○の試行

          2023そして、2024

          2023早いもので2023年もあと少し。2023年開幕当初はまだ1人で出漁するなんて想像も出来ず、「3月の独立に間に合うんだろうか…」と不安と焦りしかなかった。 そこから1年、なんだかんだ気づけば魚を獲って得る収入がしっかりと生活の糧となり、日に日に経験値を積み上げることが出来、ポツンと1人沖合いで漁をしていても不安なくやりきれるようになっていた。 タツベも早々に慣れることが出来、秋口まで無事にやりきり、12月にはエリのチームに(お手伝いとして)参加させて頂けたことで、今

          2023そして、2024

          月報Okishima Life 2023.11 久しぶりの湖底は状況が変わっていた 

          11月中旬、漁船帰還先月末に船を整備に出してから半月。ついに整備完了の連絡がきたので、迎えに伺った。久々に船の姿を目の前にして、正直ほっとした。そしてエンジンを始動。「ブゥン!ゴゥッゴゥッゴゥッ」っと息をするかのように鳴るエンジン音を聞いたら高揚感に包まれた。 明日から半月間溜め込んだフラストレーションをようやく解放できる!(この間、島外アルバイト生活だったので、より溜まった感じ) と、思ったものの、数日荒れた天気で、ひとまず網直しから仕事再開。 網を触っているとなんとなく

          月報Okishima Life 2023.11 久しぶりの湖底は状況が変わっていた 

          月報Okishima Life 2023.10 十数年ぶりの不漁 スジエビ唐揚げ初出店大成功!

          十数年ぶりの不漁でお手上げ状態9月から一向にまともに姿を見せてくれないスジエビ。例年のことを思うと、10月に入れば多少なりとも獲れ始めるだろうと焦る気持ちを落ち着かせていた。しかしながら10月後半に入っても一向に獲れない...。こんなことは十数年ぶりらしい。(なんなら十数年前でもこんなにひどくなかったらしい。) ここまで獲れないとさすがに毎日出漁し続けるのは、経費的にもメンタル的にもしんどい。さすがにお手上げ状態なので、2~3日に1回程度の出漁(様子見みたいな感じ)、他は漁

          月報Okishima Life 2023.10 十数年ぶりの不漁 スジエビ唐揚げ初出店大成功!

          月報Okishima Life 2023.9 タツベシーズンやりきってみて そして次なる一手

          タツベの終盤戦タツベで獲れるスジエビが日に日に減っていき、各々の判断で沖引きへ切り替えていく時期がついにきた! この時期の沖引きは夜の漁になる事が多く、沖引きで獲れたという情報が回ってきても、暗闇での沖引きに不慣れな自分がすぐにでも切り替えられるかと言われれば、そうでもなく。切り替え判断が非常に難しい。。(そもそも最近は早々に獲れ始めたという情報はなかないとか。) 波はあるものの、ギリ最低限のスジエビは確保できていたので、少しタツベで粘ってみることにした。 景色もだいぶ秋へ

          月報Okishima Life 2023.9 タツベシーズンやりきってみて そして次なる一手

          月報Okishima Life 2023.8 理想の島暮らしを見つめ直す

          ペースダウン&改めて理想の島暮らしを見つめ直すこの時期になると暑すぎるので、漁は無理せず潔くペースダウン。(と言っても、早朝の漁から団子作りまでの昼前後までは、やりきる。) そのぶん、改めて理想の島暮らしに着目してみた。 やはりこの島暮らしには自分の好きなモノやコトを詰め込んでいきたい…! とりあえず、”個人的必須アイテム”であるハンモックを部屋に設置してみることに。 最高か。 そして泳ぐコトは、自分にとってはやはり欠かせない夏の習慣の一つ。そこにプラスして、夏には欠

          月報Okishima Life 2023.8 理想の島暮らしを見つめ直す

          月報Okishima Life 2023.7 圧倒的な団子の差

          夏が始まったこの家での初めての夏。正直言って、かなり快適。1階はほどよく風が入って涼しいし、2階はいい感じに陽当たりが落ち着き、外の景色はまるで理想の夏景色。入道雲が溢れかえってます。 近隣のホンミチも涼しくなった夕頃にひぐらしの鳴き声を聴きながら散歩していると、とても気持ちが良いです。 沖島近辺へ大移動これまで苦戦を強いられていたエビタツベ。そうこうしているうちに、気温がぐんぐん上がってきたので、あまり時間をかけてやってられないと判断し、毎年この時期に行く沖島近辺の場所へ

          月報Okishima Life 2023.7 圧倒的な団子の差

          月報Okishima Life 2023.6 エビタツベ苦戦の日々

          ぱっとしない6月今年は梅雨入りが早く(5/29)、雨はぼちぼち降るものの、波のある気候。一向にエビが出てきた!ってはっきり言えるような日は訪れず、全く獲れないわけでもないが、なんともぱっとしない感じ。 全般的に漁の調子は良くなく、なんとも難しい…。気候変動の影響とかもあるのならば、これからの時代を生き抜いていく漁師にいかになるか、これがポイントになるのではとふつふつと感じた、そんな6月です。 見るからに水位が上がったのは一度だけ。 少しずつ改善し、4キリから5キリへ 4

          月報Okishima Life 2023.6 エビタツベ苦戦の日々

          月報Okishima Life 2023.5 単独タツベ始動

          5月の始まり怒涛の4月が終わり、沖曳きの道具の片付けも終え、ひと段落。今年は事情があり参加出来ませんでしたが、昨年に引き続き賑やかな春祭りになったようです。 琵琶湖は見る見るうちに5月の色合いに変わっていき、タツベは道具の準備からぼちぼちと始めていきました。 エビタツベ始動5月早々にタツベに切り替え、琵琶湖に放り込んでもエビがすぐに入るわけでもない(そういう年もあるが)。それと沖曳きで燃焼しきったのを一旦解消するための休養をじっくりしたいのも踏まえ、スロースタート。と、言い

          月報Okishima Life 2023.5 単独タツベ始動

          月報Okishima Life 2023.4 漁師は楽しい!

          春も段々と色褪せて今年は桜の開花がだいぶ早かったものの天候に恵まれ、だいぶ長持ちしました。 ちょうどこの頃から沖合いの状況も変わり始め、エビやその他魚たちは深場から浅瀬へと大移動を始めます。ここから禁漁期の4月末までがまさにエビ曳きの終盤戦であり、正念場。エビの居場所が頻繁に変わる状況下、今年は少しでもベテラン勢に食らいついていけるよう、とにかく自分なりにもがいてみました。 4月のエビ曳きエビの分布状況ががらっと変わる4月。深場から一旦散らばったエビが浅瀬で固まる年があれば

          月報Okishima Life 2023.4 漁師は楽しい!

          月報Okishima Life 2023.3 沖曳き漁師デビュー

          見慣れた景色は季節と共に沖島での春はこれで5回目を迎えます。もう通い始めて5年半。時が経つのは早いですねー。活動を再開し始めた青々とした緑たち、観光客の賑わい、沖合いの春の訪れetc.、見慣れた景色が少しずつ増えているのはとても嬉しいことです。四季折々、いろんな景色がアップデートされていく中、とくにこのまもなく春がきます!っていう頃合いは好きでたまらないです。。 出漁する気満々で外を確認したら、霧で霧で仕方ない日もありました。これはさすがにたまげた。この日は出漁出来ず…。

          月報Okishima Life 2023.3 沖曳き漁師デビュー

          月報Okishima Life 2023.2 漁師見習はここまで

          新居暮らしにも慣れてきた新居へ越してきて1ヵ月。早くもこちらでの生活に慣れてきました。琵琶湖が荒れて休漁日が多く、家にいる時間が多いからだろうか。新しいことが暮らしに溶け込んでくるのが新鮮でとても気持ちいい。 ドカ雪はまだ続く 今年はほんとによく降ります。自船を所持したからか、余計に大変に感じる。。なんだかんだ、雪かきをしながら眺める雪景色は最高で、満喫してる自分もいますが。 いよいよ来月独立ついに来月から独立。3月からは自分の力で食べていかねばならないので、とにかく単

          月報Okishima Life 2023.2 漁師見習はここまで