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折れない心を育てる「レジリエンス」

こんにちは。

皆さんは、頭や心の中が、仕事などある一つのことでいっぱいになり、余裕がなくなってしまうことはありませんか?

私は、困難や強いストレスがあると、そのことで頭がいっぱいになってしまうタイプでして、

なんとか上手くストレスと付き合っていきたいと思い調べていたところ「レジリエンス(resilience)」という言葉と出会いました。

英英辞典では、以下のように記載されています。

resilience
1. the ability to become strong, happy, or successful again after a difficult situation or event → toughness
2. the ability of a substance such as rubber to return to its original shape after it has been pressed or bent

ロングマン現代英英辞典

直訳すると、以下のような意味でしょうか。

回復力(弾力、復元力)
1. 困難な状況や出来事の後に、再び強くなったり、幸せになったり、成功したりできる能力
2. ゴムなどの物質が、押されたり曲げられたりした後に、元の形状に戻る能力

筆者による直訳

メンタルヘルスにおける「レジリエンス(resilience)」について、詳しく調べてみたいと思います。

レジリエンスとは?

「レジリエンス(resilience)」は直訳すると「回復力」ですが、調べていくと、アメリカ心理学会(APA)の定義が一般的なようです。

レジリエンスとは、逆境、心的外傷体験、悲惨な出来事、脅威などの重大なストレスにうまく適応する過程のことである。
重大なストレスの具体例として、家族をはじめとする人間関係の問題、重大な健康問題、職業や経済的なストレスなどが挙げられる。
つまり、レジリエンスとは、困難な体験からの「回復」を意味する。

アメリカ心理学会(APA)

逆境や困難、強いストレスに直面したときに、適応する心理プロセスや精神力(心の回復力・緩衝力・適応力)を指すようですね。

あくまで、適応し、回復するといったニュアンスですので、耐えたり、回避したりするスキルではないようです。

レジリエンスを高めるには?

さらに、アメリカ心理学会(APA)はレジリエンスは高められるとして、「レジリエンスを身につけるための 10 の方法」を提唱しています。

  1. 家族や友人と良好な関係を維持すること

  2. 危機を乗り越えられない問題としてとらえないこと

  3. 変えられない状況は受け入れて、変えられる状況に注意を払うこと

  4. 現実的な目標を立て、それに向かって進む

  5. 不利な状況であっても、決断し行動する

  6. 努力してもうまくいかないときは、自己発見のための機会だと思うこと

  7. 肯定的な視点をそだてること

  8. 幅広く長期的な視点を持つこと

  9. 楽観的に考えて希望的な見通しを維持すること

  10. 自分の希望や感情に注意を向け、リラックスして楽しめることをする

思考を変えることでレジリエンスを高める

ABC理論

前回の記事でも紹介しましたが、「ABC理論」がその最たるものだと感じました。

「ABC理論」は、アメリカの臨床心理学者であるアルバート・エリス氏が1955年に提唱したそうです。

ABC理論
A:Activating events(出来事)
B:Belief(思考・信念・考え方)
C:Consequences(結論・感情・行動)
何か出来事に遭遇したときに起こる感情は、その出来事自体というより、そのとらえ方によって生み出されるものである。物事のとらえ方を非合理的なものから合理的なものへ変えることにより、心理的な問題は軽減される。

「働き方の哲学」より引用

ABC理論で、思考を客観視し、捉え方を見直すというのは有効ですよね。

リラックスすることでレジリエンスを高める

10 については、1〜9 と少し異なり「リラックス」というワードが出てきています。

不安や緊張、後悔、怒りなどの負の感情で、心や身体がガチガチに固まっていると、普段のパフォーマンスが発揮できません。

リラックスし、身体の緊張がほぐれると、ふと自分や周りの世界を客観的に観察できるようになりますよね。

客観的な視点が戻ってくると、「事実をありのままに見て受け入れる」「感情に振り回されない」といった心の余裕を持つことができます。

自律神経を整える

リラックスのためには、自律神経を整えることが重要です。

私は、仕事中心を落ち着かせたいとき「大きく呼吸する」ことを行なっています。

自分の意思でコントロールできないのが自律神経ですが、唯一の例外が呼吸です。
深くゆっくり呼吸することで副交感神経の活動を高めることができ、逆に、速く浅い呼吸は交感神経を優位にします。ですから、心身をリラックスさせ、血流を促進するには、ゆっくり深い呼吸で副交感神経を高めるのが良いわけです。

「くすりと健康の情報局」より引用

他にも「香り」なども効果があるという研究結果が出ているようです。

呼吸は、鼻から深く、腹部に広がるまで数秒かけて息を吸い、鼻または口から長くゆっくりと息を吐き切るのが良いそうで、これを数分間続けます。

最後に

レジリエンスとは、変化の激しい現代社会において、不可欠な能力だと感じました。
レジリエンスを高めることで、人間的な成長にもつながり、危機回避においても高い効果を発揮すると感じました。
自分の思考を客観視し、考え方や捉え方の幅を広げる思考のトレーニング、呼吸法などのリラックスする方法を身につけるトレーニングなどで、レジリエンスを磨いていきたいです。

参考文献