革命ラジオ

旅する編集者。

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記事一覧

細田昌志「力道山未亡人」(20240605小学館)

ホテルニュージャパンの地下がニューラテンクオーターだったのだ。赤坂三丁目のコパカバーナに根本七保子がいた頃。 東京スポーツは兒玉誉士夫が親米反共をプロレスを利用…

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2週間前

木下昌輝「愚道一休」(集英社20240610)

まだテレ朝になる前のころのアニメ「一休さん」は、かなり史実に忠実に描かれていたことを知る…… それにしても、思いっきり仏教、禅宗臨済宗のアニメ。よくやってたなと…

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2週間前

河合香織「老化は治療できるか」(文春新書20231120)

・良質な睡眠は老化対策にはまず必須。 ・長時間睡眠の人の寿命が短いのは、それだけ眠らねばならない理由があったから。それ故に短命。 ・日本は明るすぎる。寝室だけでな…

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3週間前

森永卓郎「書いてはいけない 日本経済墜落の真相」(三五館シンシャ20240320)

とんでもないとんでも本かと思ったら、そうではなかった。 だって、123便は、要するにボイスレコーダーを一切封印していることから始まる不信感だから、JAlは開示す…

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1か月前
1

岩尾俊兵「世界は経営でできている」(講談社現代新書20240120)

アンバランスの原因とは。 大事なこと。 自分の行動の目的が明確化されていないこと。 目的に対して手段が適正かどうかを点検すること。 これらがバランスしていれば、…

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1か月前

河﨑秋子「愚か者の石」(20240603小学館)

河﨑流の暗い寒い長い冬が続くが、後半、ミステリーに変調する。 人を探し、原因を探る感じ。 ショーシャンクの空を思い出しながら、ページをめくる。めくる。 あちゃー…

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1か月前

小川哲「君が手にするはずだった黄金について」(20231020新潮社)

就職活動とは人生を受け入れること。社会という犯罪に加担すること。 就職とはフィクション。自分はその登場人物である。 話が面白ければそれでいい。 ウォーレン・バフ…

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1か月前
1

田原総一朗「全身ジャーナリスト」(集英社新書20240422)

想像通り、裏話が面白い。 民主党政権で亀井静香が郵政改革の担当相になるが、民営化路線を逆行させる。理由は、小泉純一郎が加盟との約束を反故にして竹中平蔵を起用した…

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1か月前

国広ジョージ「教養としての西洋建築」(祥伝社20240519)

そうだった! ミノル・ヤマサキ。 ワールド・トレード・センター、モダニズム建築の極北。 磯崎新がクロード・ニコラ・ルドゥーを引用したのが、ホテル日航つくば(旧オ…

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1か月前
1

ヤコブ・ムシャンガマ「ソクラテスからSNS 「言論の自由」全史」(早川書房20240320)

原題は、FREE SPEECH a history from socrates to socal mediaだから、サブとメインタイトルをひっくり返したような邦題? 言論の自由の起源は古く、どこか一か所で急に…

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1か月前

星野博美「馬の惑星」(集英社20240430)

美しい装丁。 久々にジャケ買い! ってか著者名とタイトルにもハマりました。 タイトルも秀逸。 それにしてもブラッドスポーツともてはやされる競馬になんだかうまく乗…

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1か月前
1

宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社20230315)

10代の頃、この小説に出会っていたら楽しかっただろうと想像するだけでかなり楽しい。 キャラの設定、伏線の回収ともに素晴らしいなあ。

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1か月前
3

山崎ナオコーラ「ミライの源氏物語」(20230313淡交社)

文学には目指すものはない。ただの旅。 この言葉がすべて。 文学は、読者がいないと成立したくても出来ないのだ。

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2か月前
1

《再読》森元斎「死なないための暴力論」(インターナショナル新書20240212)

大澤真幸「我々の死者と未来の他社 戦後日本人が失ったもの」を読んだもんで、本書を再度確認しました。 本書、つまり、「死なないための暴力論」は、エリカ・チェノウェ…

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2か月前
1

松井栄一著 佐藤宏編「50万語を編む 「日国」松井栄一の記憶」(小学館20240421)

未亡人は「未だ亡くならざる人」だから、生きているのがいけない印象。 日国の「ア行」「カ行」「サ行」だけで、全体の56%。 日本語は、この3つでほぼ網羅か。 オック…

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2か月前

本郷和人 島田裕巳「鎌倉仏教のミカタ 定説と常識を覆す」(祥伝社新書20240410)

統一教会と幸福の科学、創価学会と立正コウセイ会を同時に入会している人もいる。 宗教は難しい。 禅寺で長寿の僧侶がたくさんいる。身体の弱い人は二十歳くらいで死んで…

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2か月前
細田昌志「力道山未亡人」(20240605小学館)

細田昌志「力道山未亡人」(20240605小学館)

ホテルニュージャパンの地下がニューラテンクオーターだったのだ。赤坂三丁目のコパカバーナに根本七保子がいた頃。

東京スポーツは兒玉誉士夫が親米反共をプロレスを利用してプロパガンダするために創刊したのだ。

力道山が運ばれた頃の山王病院は「妖しい病院」という評価だったのだ。

30年後に掛かってきた「医療ミス」をたれ込む怪電話。

暴対法前夜。何でもありの1960年代……

木下昌輝「愚道一休」(集英社20240610)

木下昌輝「愚道一休」(集英社20240610)

まだテレ朝になる前のころのアニメ「一休さん」は、かなり史実に忠実に描かれていたことを知る……

それにしても、思いっきり仏教、禅宗臨済宗のアニメ。よくやってたなと思ったら、単独スポンサーは船舶振興会だった。

迷いのない人間はいない。
迷っているだろうと問えば、十人中十人が迷っていると答えるだろう。迷いのない人間などおらん。

私は遊女です。客を相手に芝居をして体と芸を売り、その心を奪います。

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河合香織「老化は治療できるか」(文春新書20231120)

河合香織「老化は治療できるか」(文春新書20231120)

・良質な睡眠は老化対策にはまず必須。
・長時間睡眠の人の寿命が短いのは、それだけ眠らねばならない理由があったから。それ故に短命。
・日本は明るすぎる。寝室だけでなくリビングを暗くする。薄暗いと感じるくらいの照明が眠りやすく、リラックス効果も期待できる。

デュアルタスク。有酸素運動をしながら脳を働かせること。脳の酸素消費量が増えるだけでなく、筋肉の側から脳にさまざまな物質が送られ脳が刺激される。

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森永卓郎「書いてはいけない 日本経済墜落の真相」(三五館シンシャ20240320)

森永卓郎「書いてはいけない 日本経済墜落の真相」(三五館シンシャ20240320)

とんでもないとんでも本かと思ったら、そうではなかった。
だって、123便は、要するにボイスレコーダーを一切封印していることから始まる不信感だから、JAlは開示すればいいんだけど、なぜできないのか。そこだよね……

ジャニーズ事案も2003年7月の東京高裁の判決。2004年2月の最高裁棄却による高裁判決確定。この時代の空気はテレビ局の報告書でずいぶん明かされている。それにつきる。

ないのは、警察が

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岩尾俊兵「世界は経営でできている」(講談社現代新書20240120)

岩尾俊兵「世界は経営でできている」(講談社現代新書20240120)

アンバランスの原因とは。

大事なこと。

自分の行動の目的が明確化されていないこと。

目的に対して手段が適正かどうかを点検すること。

これらがバランスしていれば、経営は成功。

反対にアンバランスであれば、経営は失敗。

河﨑秋子「愚か者の石」(20240603小学館)

河﨑秋子「愚か者の石」(20240603小学館)

河﨑流の暗い寒い長い冬が続くが、後半、ミステリーに変調する。

人を探し、原因を探る感じ。

ショーシャンクの空を思い出しながら、ページをめくる。めくる。

あちゃー! ショーシャンクではまったくなかった!!!!!!!!!

まるでミステリー。

小川哲「君が手にするはずだった黄金について」(20231020新潮社)

小川哲「君が手にするはずだった黄金について」(20231020新潮社)

就職活動とは人生を受け入れること。社会という犯罪に加担すること。

就職とはフィクション。自分はその登場人物である。
話が面白ければそれでいい。

ウォーレン・バフェットの運用利率は年21%。

チャールズ・ポンジのポンジ・スキーム。高利回りを謳ってお金を集めるが、実際には投資などせずに配当だけを渡す詐欺。

田原総一朗「全身ジャーナリスト」(集英社新書20240422)

田原総一朗「全身ジャーナリスト」(集英社新書20240422)

想像通り、裏話が面白い。

民主党政権で亀井静香が郵政改革の担当相になるが、民営化路線を逆行させる。理由は、小泉純一郎が加盟との約束を反故にして竹中平蔵を起用した恨み。

やっぱり、やりすぎはいかん。

田原さんがクオータ制導入にかなり入れ込んでいるのは知らなかった。しかもかなりのエネルギーで。

松尾豊東大教授の指摘は興味深い。
ChatGPTは、政治にも活用できること。つまり政治家が前に何を言

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国広ジョージ「教養としての西洋建築」(祥伝社20240519)

国広ジョージ「教養としての西洋建築」(祥伝社20240519)

そうだった!

ミノル・ヤマサキ。
ワールド・トレード・センター、モダニズム建築の極北。

磯崎新がクロード・ニコラ・ルドゥーを引用したのが、ホテル日航つくば(旧オークラフロンティアホテルつくば)。正面玄関の柱で使ったのは、ユネスコ世界遺産登録のアル=ケ=スナンの王立製塩所。

モダニズムとポストモダンにはひかれます。

コルビュジェは悲劇の人だったのね……
これは知らなかった。
ドミノシステムの

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ヤコブ・ムシャンガマ「ソクラテスからSNS 「言論の自由」全史」(早川書房20240320)

ヤコブ・ムシャンガマ「ソクラテスからSNS 「言論の自由」全史」(早川書房20240320)

原題は、FREE SPEECH a history from socrates to socal mediaだから、サブとメインタイトルをひっくり返したような邦題?

言論の自由の起源は古く、どこか一か所で急に登場したわけではない。
言論の自由があるとどれほど良識のある指導者でもいずれ「今の言論の自由は行き過ぎだ」と言い始めるとしている。

今ある自由を守りたいと思うのならば、言論の自由の文化を育

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星野博美「馬の惑星」(集英社20240430)

星野博美「馬の惑星」(集英社20240430)

美しい装丁。

久々にジャケ買い! ってか著者名とタイトルにもハマりました。
タイトルも秀逸。

それにしてもブラッドスポーツともてはやされる競馬になんだかうまく乗り切れない。どうしても好きになれない理由がはっきりしました。

著者は、競走馬の世界の血統という概念があまり好きでないと語る。

そうなんだよなあ。
もっと若い頃、船橋の近くで乗馬のレッスンに半年くらい通ったし、馬がつくものには意味もな

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宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社20230315)

宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社20230315)

10代の頃、この小説に出会っていたら楽しかっただろうと想像するだけでかなり楽しい。

キャラの設定、伏線の回収ともに素晴らしいなあ。

山崎ナオコーラ「ミライの源氏物語」(20230313淡交社)

山崎ナオコーラ「ミライの源氏物語」(20230313淡交社)

文学には目指すものはない。ただの旅。

この言葉がすべて。

文学は、読者がいないと成立したくても出来ないのだ。

《再読》森元斎「死なないための暴力論」(インターナショナル新書20240212)

大澤真幸「我々の死者と未来の他社 戦後日本人が失ったもの」を読んだもんで、本書を再度確認しました。

本書、つまり、「死なないための暴力論」は、エリカ・チェノウェスとマリア・ステファンの「人口の3・5%が非暴力的抵抗を行うだけで世の中は変わる」という研究を、大雑把で省略しすぎて、間違いとしている。

これらの研究への反論のためだけに本書を書いたくらいの熱量です。

アンドレアス・マルムも省略と隠蔽

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松井栄一著 佐藤宏編「50万語を編む 「日国」松井栄一の記憶」(小学館20240421)

松井栄一著 佐藤宏編「50万語を編む 「日国」松井栄一の記憶」(小学館20240421)

未亡人は「未だ亡くならざる人」だから、生きているのがいけない印象。

日国の「ア行」「カ行」「サ行」だけで、全体の56%。
日本語は、この3つでほぼ網羅か。

オックスフォード英語辞典(OED)、「フランス語宝典」などは国家の資金などのバックアップで成就しているが、日本の場合はどうしても公的機関が辞書作りをやるとうまくいかない。

民間企業がこれほどの事業をやらなくてはならいのは、そういう意味合い

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本郷和人 島田裕巳「鎌倉仏教のミカタ 定説と常識を覆す」(祥伝社新書20240410)

本郷和人 島田裕巳「鎌倉仏教のミカタ 定説と常識を覆す」(祥伝社新書20240410)

統一教会と幸福の科学、創価学会と立正コウセイ会を同時に入会している人もいる。

宗教は難しい。

禅寺で長寿の僧侶がたくさんいる。身体の弱い人は二十歳くらいで死んでしまうから、修行を生き延びた人は身体が丈夫だから。

鎌倉仏教で唯一、始祖の名前を冠しているのが日蓮宗。最後までぶれなかった唯一。

日蓮正宗は日蓮の墓守をしていた一番弟子が起こしたもの。高度成長期に創価学会が支えるが、1991年バブル

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