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闇を孕んで踊る

私の思考領域は常に、内向きで複雑な闇の中にある。

以前、DJの友人に「明るい曲しか好んで聞かない」と言われ、その時ふと、クラブで流れて心地よく感じる音楽は、対して、ダークで内省的な曲ばかりだと自認した。それが今回の執筆にあたる奇貨となったのは言うまでもない。

こうした副次的な影響は、(リスペクトしている相手に限った話ではあるが)日常的な友人との会話で生まれることが多い。

今回のnoteでは、ダークなダンスミュージックについて紹介してみようと思う。

ダークな曲を聴くのは、別に自分がマゾヒストなわけでもなく、自殺願望を持っているわけでもない。まず、私がそうした曲を聴く時のイメージを共有しよう。

そもそも映画でも文学でも、勿論音楽でも、明るいだけのポップなものからは、私はなにも得られない。逆に、自分の暗さと対比し、落ち込むことすらある。

では、ダークで、死すら連想するような曲から何を得られるのか。

ダークな曲でも、一抹の希望がそこにはある。それを頭に描くことで、生を渇望するのだ。つまり、ダークな曲は、私に生きていることを強く実感されてくれるのである。死を恐怖し、生を渇望する、そうした本能的な感覚を音楽から得ている。

曲の紹介に移ろう。まずは内省的で精神世界をイメージする曲から。

これらの曲は踊りながらも、無意識に思考させてくれる。まさに、題の通り、「闇を孕んで踊る」そんな曲だ。このような曲を聴き、クラブで夢想に耽るのである。

ダークな楽曲に「宗教」「民族」のようなイメージが付随したものは、刺さりやすい。無信教ではあるが、元々神社や寺院に行くのは好きで、スピリチュアルなイメージは、私に生きる糧を与えてくれる。

念仏のようなコーラスが心に安定をもたらす。
曲調はダークだが、目を閉じて聴くと、光が見える。


最近、アラブ系のダンスミュージックにも興味を示している。調べてもあまり情報がないので、全ての曲がアラブ系かはわからないが、そうしたイメージの曲を紹介しよう。

言語の解読はまず不可能だが、なぜか耳馴染みがよい。アラブ系の言語や音感の心地よさは、どこから生まれるのであろうか。


ルーツがブラックミュージックであることは、以前から話していると思うが、その影響か、グルーヴを感じる曲は自然と体が動く。

最後の曲だけ、90sのハウスであるが、銃声が厨二心をくすぐる。元ネタもほぼそのまま使われているので、気になった人は調べて欲しい。

好きなダンスミュージックをほんの一部を紹介してみたが、改めて暗い曲が多いと実感した。今度紹介するのは、80sのディスコや90sのハウスなど、ハッピーな曲にしようと思う。子供の声が入るハッピーな曲などを。

上記の音楽の方が語れることが多い。80sや90sの音楽は、それ以前の音楽からの文脈で辿ったものだが、今回紹介した曲は、本能に訴えてきた感覚的なセレクトであるからだ。関連性も少ない。

しかし、今回伝えたかったのは、音楽を史的に辿ることではなく、闇を孕んでリスニングするという音楽体験についてだ。みなさんもぜひこのnoteを読んで、新たな音楽の扉を開けましょう。そして、クラブで一緒に踊りませんか?

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