子育て内省日記2〜共感〜

梅雨も明けて蝉の鳴き声が鳴り響く土曜日。いつものように息子のサッカーに付き合った後、自宅に帰りアイスクリームを食べながらほてった体を冷やしていた。本格的な夏になってから毎週の恒例行事。娘もスーパーで選んだ好きなアイスを嬉しそうに食べていた。

娘が心の準備をできるよう前日にもピアノのレッスンの話をしていた。念のため娘が上機嫌なうちにもう一度「今日はピアノに行こうね」と伝えた。「ピアノやだなあ…」と言っていたが、「パパもにいにもついていくから、行ってみよう」と安心させるように穏やかな表情で話をした。

いよいよピアノレッスンに行く時間が近くなってきた。カバンにテキストを入れてレッスン行く準備をしていた時、「ピアノ行かない!」と娘が言い出した。それまで楽しく遊んでいたのと打って変わり、足をバタバタさせ、駄々をこねはじめた。ドンドン顔が赤くなって興奮している。こちらは決して感情的にならないよう娘の不安に共感し寄り添いながら、「じゃあキックボードで遊びながら行こうか」と娘の気が紛れそうなことを言ってみる。空気を読んだ息子が「じゃあおれは自転車でついていく」と。いいぞいいぞ。娘は「キックボードで行く」と言った。

じりじりと夏の太陽が照りつける中、こけないよう慎重に自転車をこぐ息子とキックボードでスイスイ進む娘の後ろを走ってついていく。額から大量の汗がこぼれ、Tシャツが濡れて色が濃くなっていく。娘が前向きな気持ちになったことに安心しつつ、その気持ちを優しく包むようにさらに「キックボード上手く進めるようになったね」と声をかける。何とか教室にたどり着いた。

初めての先生との対面。指を加え少し不安そうな様子だったが、「パパとにいにが近くで見てるからね」と声をかけ、レッスン部屋に送り出した。正直部屋の中で癇癪を起こさないか心配で外からずっと見守っていた。隣でひょうきんな息子が変な顔をして娘を笑わせてようとしている。先生に慣れるのに精一杯でまともにピアノを触れていなかったが、何とか最後まで頑張った。先生と共に出てきた娘をぎゅっと抱きしめ「よく頑張ったね」と声をかけた。

家に帰る途中「お菓子買いたい」と娘が言い出した。「何でも買っていいよ」少したくましくなった娘を追って、今日2度目のスーパーに入る。店内の涼しい風で汗がひいていく。安堵の気持ちで子供たちがお菓子を選ぶのを待っていた。

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