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経営に必要なもの。

こんにちは。

「経営に必要なものは何ですか?」

新規開業のご相談で、最初によく聞かれることです。

答えは本当にたくさんあります。

おそらく、ご自身が思いあたる全てのことが必要かと思われますが、皆さんがお聞きになりたいことは、優先順位なのだと思います。

優先順位でいくと、まずは「お金」です。

経営に必要なものですから、開業後の話です。

最初から潤沢な資金を持っている必要はないと思っています。
個人店で潤沢な資金を持っているとろくなことはありません。笑

あくまで「潤沢な」ということで、ある程度は運転資金を持っているべきだとは思います。

お店にお越しいただくお客様、特に常連さんなどは、なんとなくお店に来てくださっているわけではなく、必死で通ってくださっています。
遠いお住いのお客様もいらっしゃると思います。
お店側は、皆さんが必死で頑張ってわざわざお店に来てくださっているのだという認識を持つべきです。

だから、お店は、、経営者は必死で運営して当たり前。

金があろうがなかろうが、余裕ぶっこいてないで、必死でやれ。

というのが私の考えです。

当然、お客様に対して「心に余白をもってもてなす」のが仕事ですから、必死さを前面に出してはなりませんが。。

基本的には、経営者は誰かにお金を与えられる立場ではなく、自身でお金を作る人です。

「make money」

お金を稼ぐ力が最も必要です。

となると、経営には売上と利益が必要。

実は、このバランスがとても難しいのです。

利益を生むには、単純に売り上げを上げるのが一番簡単ですが、同時に原価や経費を抑えなければ、利益は増えていきません。
しかし、単純に経費削減、原価削減をすると、商品クオリティに歪が出てきます。

特に原材料を削るとクオリティの維持は難しくなります。

では、経費を削減。

家賃、水道光熱費、人件費、消耗品などなど、、

家賃を交渉?・・出て行けと言われるかもしれませんが、交渉してみる価値はあります。家賃などの固定費は、個人店での規模でそんなに変わるとは思えません。

水道光熱費や、消耗品は多少節約可能ですね。

最後に、人件費。

ワンオペの個人店でも、結局は経営者本人の所得は人件費となります。
これが出ないと生活できない。

しかし、ここを削るのか一番簡単。

なので、利益が無くても頑張り続ける個人店が増えていきます。
自分さえ我慢すれば良いので。

そうして、これを続けると大変なことになります。
もちろん私も経験しています。

毎日、仕事のための生活。仕事が人生。いや、人生が仕事。笑

それで楽しい人は、この話はこれで終わりです。

経営には、強いメンタルも必要ですし、ポジティブ思考も必要。
でも、今一度「何のために起業したのか」を考えてみる必要があるのではないかと思います。。

そして、何歳まで続けるのか、事業継承はするのかなども含めて。


経営とは、「先を読む力」が最も必要で、「今を乗り切る力」は二の次です。

そして、想いを実現する行動力。

経費を抑える=仕入れを抑える
と勘違いしていると、

仕入れを抑える=売るものが無くなる
ということになります。

仕入れたから売る。売るから仕入れる。

この単純な循環を生み出すには、「営業力」が必要となります。

コーヒーや紅茶の世界にいると、「自分が飲みたいから仕入れる」という人がなんと多いことか。。とビビります。

それは、仕入れではなくて、購入です。いち消費者として。
もちろん、消費者目線、お客様目線も大事です。

しかし、それでも原材料は商品にしてナンボです。
売れてナンボです。

あの有名な豆を飲んでみたい!
あの有名な紅茶を飲んでみたい!

商売で扱っているものは、商品であり「売り物」ですので、欲しいものではなく売りたいものを仕入れる。

一方で、「開業するため」には、絶対にお金が必要です。

技術も必要ですが、技術があっても資金が無ければ物理的な場所や機材を確保できません。

この初期投資を「イニシャルコスト」と言いますが、ここで資金をいくら潤沢に持っていても、このイニシャルの使い方を間違えると経営が始まってから大変なことになります。

ですから、結局はイニシャルコストとランニングコストのバランスが大事になってきます。

お店を始めるにあたり、コンセプトやブランディングが大事だとは思いますが、これらは「資金」があって、初めてテーブルに乗せることのできる議題です。

最初からコンセプトが出来上がっているなら、そのコンセプトの運営に見合った場所と物件のイメージ、そしてイニシャルとランニングがどこまでかかるのかをイメージできていないとスタートすら切れません。

好きなことを仕事にして、楽しく生きているひとはたくさんいますが、そうやって生きている人は極僅かです。

どこを目指して、どんな人生を歩みたいのかは人それぞれですし、幸せの価値観も違います。

その世界に、プロとして携わるのか、趣味で携わるのかによっても大きく変わるかと思いますが、趣味で携わっていきたいという人は、経営に対する不安はないと思います。

これから開業いようとするかたは、今一度しっかりと不安を抱いてください。

不安な気持ちがとても大切です。そして、しっかりと作戦を練ってください。

戦い方を間違えなければ、必ず成功します。


いつもお読みいただきありがとうございます。



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