シェア
SUKOTA | Kenta Nakano
2018年5月21日 21:01
Tシャツと肌の間をさらりと風が通り抜けていった初夏の夜。時刻は22時。甲州街道を走るトラックが吐き出す排気ガスの匂いと、途切れることなく闇に流れ溶けていくヘッドライトとテールランプの光。そしてそれらに照らされカラフルに染まる、今よりも少しだけ若い、自転車を漕ぐ妻の姿。 まだ20代半ばの妻(当時はまだ僕の彼女だった)との同棲時代、一人暮らしのふーちゃんが熱で寝込んでいて困っていた夜のこと。僕