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ちょっと、休憩しませんか❓️やりがいの搾取ってなんですか

ちょっと視点を変えて、ちょっと新しい視点で、少し深呼吸しませんか❓️


今回は、働くあるあるの「やりがいの搾取」について解説しましょう。

やりがいの搾取とは、東京大学教授本田由紀氏が名付けた、労働行動のことです。

わかりづらいので、具体例で見てみましょう。

介護福祉士、ヘルパーさんは、「介護なんて昔は嫁がタダでやってた」とか、「女なら誰でもできる、家事の仕事」と思われていますが、実は高度な福祉職です。そのもっともスキルの高い仕事の一つが、利用者(介護をしてもらう人のこと)さんの健康状態の維持と改善です。お世話をする、より積極的な、利用者さんへの働きかけです。介護職は慢性的な人手不足なので、いろいろな職業紹介が女性に対してヘルパーの仕事を紹介するため、適性のない方が多くヘルパーになりますが、続きません。ケアや福祉の仕事は、技術だけでなく、健康を害している目の前の人にどうアプローチするか❓️という覚悟を求められるからです。

ヘルパーさんのやりがいの一つは、利用者さんが「ありがとう❗️」と喜んでくれることです。掃除でも、料理でも、体位交換でも、オムツ替えでも、お散歩でも、利用者さんが嬉しそうにしてくれるのはヘルパーさんの仕事のやりがいです。

この「やりがい」を利用して、社長が、訪問するお宅をパンパンに詰め込んでヘルパーさんにお昼休憩を取る時間を無くさせたり、介護ホームの施設なら、「ほら、みんなのご飯遅れるし、ご飯の後はお薬あるから」と、お昼休憩を取る時間を介護に充てさせたりする、労働基準法違反の行為が「やりがいの搾取」です。

「そんなことできません〰️❗️お昼休憩もらいます〰️❗️」と断れば搾取でもなんでもないですが、ヘルパーさんの多くは、自分が行かないと利用者さんが困る、私が食事の介護をしないと利用者さんがお腹空いちゃうと、休憩のない無理な労働条件で働いてしまいます。

このように、仕事に伴う喜びや楽しさに社長が付け込んで、労働者の権利をないがしろにして働かせることを、やりがいの搾取と言います。

もう少し見てみましょう。


保育園に勤める保育士さんは、幼児の発育、発達、健康や命にまで責任がある仕事をしています。しかし、年収は300万円に届かず、人手不足な状態です。保護者への報告、寝具遊具の出し入れ、イベントの準備などすべて人力です。これらの業務をこなすため、違法な未払い残業が横行していますが、保育士さんは子供が好きなので、みんなが喜んでくれるから、と残業代が出なくても働いてしまうのです。

公立小中学校の教員の方はどうでしょうか❓️

教員の方々は、教育学部を卒業して、教員採用試験に受かって採用されて学校で働いています。生徒さんが好きだからです。

しかしその実態は、残業代の払われない長時間労働、正規非正規の差別的な労働条件の問題、教員の間のさまざまなコミュニケーションの問題など、自分で自分を削るような働き方をしないと勤まらない現場なのです。子供たちが教育を受ける学校が、教員の犠牲の上に成り立っているのが現状です。でも、教員の方々は、生徒さんが好きだから、心身を削って働いてしまうのです。


テーマパークはどうでしょうか❓️

テーマパークの制服を着れば、働く皆さんはキャストです。お客様をお出迎えする立場です。常に笑顔で親切にお客様に接し、お客様から笑顔でお礼を言われたり、手を振ってもらえたりすることは、やりがいですね。では給料はどうでしょう❓️だいたい皆さん最低賃金くらいの低い給料で働いてますよね。その給料、働きに見合ってますか❓️


やりがいの搾取は、相手のいる仕事がわかりやすいので、介護、福祉、教育、接客の仕事の例を見てみましたが、やりがいの搾取はどこにでもあります。

その残業、残業代は支払われてますか❓️休憩きちんと取れてますか❓️残業代出ないのになぜ残業するのでしょう❓️

それ、やりがいの搾取ではないですか❓️


と、ムクちゃんは思います。

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