垂直思考・階級社会の成れの果て


さっき夢を観た。
企業にシナリオのプロットを持ち込んだ夢だ。
しかし門前払いで誰も観てくれないと。
彼等は「そういう法律になっているから」と言っていた。
俺は「なるほどな」と腑に落ちて、それで眼が醒めた
その夢の内容は現在の日本の構造その物だと。

順を追って書く。

まず、自分は毒親の過干渉、虐待にほぼ近い家庭だった。
俺は幼児の頃から粘土遊びが好きで、作るのが好きだった。
父親は高学歴のマニュアル人間、一般論の上っ面をなぞる人生。
小1に向かい理解出来ぬまま「ニュース観ろ」「新聞読め」と言った。
そう、学歴主義者にとってNHKと朝日新聞が教典なのだ。
意味を訪ねると「自分で調べろ」と発狂した。
一挙一動を指定してきた。

生まれつき水平思考でイレギュラーを視野に入れて考える俺と
設定された教義しか理解できない一般論信者の親父とは真逆だ。
垂直思考は論理は無い、力学でしか理解できない。
上下の力学、価値観、判断基準、序列。
「何を言ったか?」じゃなく「誰が言ったか?」で判断する、
今の日本人の多くがそうなっているが、ガリ勉高学歴の親父は顕著だ。
父と子、大人と小学生の力学は絶対だった。

親父は小学生の俺にマウントを取り続けた。
何を言ってもその逆を強いた。
好きな事、得意な事は全て禁止され、大事なものほど捨てられた。
目を盗んで作った人形は「汚い」と言って捨てられた。
どこに隠そうが母親が探し出し、親父の目の前で捨てられた。
思考の全て、自己表現の全ては奪われた。

TVのドリフを観て皆が笑う。
俺が遅れておずおずと笑うと、親父はすぐにTVを消した。
俺が笑ったからだ。
「お前は笑うな」という意味だ。
親父の口元にはマウントスマイル、エリート特有の見下しの笑み。
俺を貶めての表情、俺を下げる事で快感を得ているワケだ。
嫌がらせに一体何の意味があるのか。
妹は「お前が笑ったからTVを消された!!」と俺に憎悪の目を向けた。
母親は何事もない顔、いつもの日常というアピール。

俺は部屋で一人、何故そうなのか考えた。
俺にとっては理不尽だが、彼等家族からは常識だという事。
俺だけは許されないという前提の世界だ。

親父は俺に何一つ選ばせず、嫌がる事だけをやらせた。
転勤する時も俺の責任にして責めた。
「お前の為に引っ越した」と。
何の権利もなく、更には責任はこっちのせいという事だ。

またある日、客に挨拶をする際、俺は親父の指示を待った。
自発的にやると罰を与えられるから、敢えて指示を待ったのだ。
客が帰った後、親父は怒り狂い「何故挨拶をしない!?」と叩かれた。
そう、何をしようが選ぼうが、どの道俺が怒られる。
何をやってもダメだと。

母親はいつも俺を見て「情けない、情けない」と言っていた。
布団に入ると向こうで両親が俺の話をしていた。
「何であんなにダメなのか」と、神妙に相談していた。
家族の不幸は俺だった。

「バカのフリはやめろ」
中学の時、同級生に言われた言葉だ。
どうやらこいつは俺がマヌケを演じているように見えたのだろう。
しかし自己評価がそうであり、演じてる訳じゃない。
高校受験の時までそいつは俺が隠れて勉強してたと思ってた様だ。
抜け駆けで上を行かれるのを警戒していたと。
そもそも俺は勉強なんてした事が無い。
机に向かって答えを書いたって、何一つ頭には入らなかった。
後ろから親父が睨んでいたからだ。
「努力しろ」とこの本当のバカはいつも命令していた。
今思えばコイツの努力とは反復練習、暗記の事でしかない。
記憶はするが学んでない。
文字の羅列をトレスして、意味は判らぬままひけらかす。
実際の知性は幼児で成長が止まっていた。
主体が無いから依存する。虐待とはそういう物。
マインドは物心ついた時点で俺の方が大人だった。
今になってそう思う。

母親に戸塚ヨットスクールに入れられそうだったことは省く。
ノルマである高校卒業後、両親が何のヴィジョンも無い事が判った。
俺自身が夫婦ごっこ、大人ごっこに付き合わされていた事を知り、
両親といると永久に奴隷のまま、人権が与えられないと察した。
都合のいいオモチャ、踏み台として利用されていた。

俺は暴れて東京に行った。
両親のせいでマトモに言葉も出なくなっていた。
それでも浮上するチャンスが欲しかった。
そこで出会ったのが底辺グループ、他でも書いた連中。
親元地元のふんぞり返った二代目貴族達。
安全圏の箱庭でゲラゲラと笑う連中。

底辺グループでも実家同様に差別、依存された。
マウントを最初から取り続けられた。
セーフティネットにされ、保険にされ、全否定された。
仲間外れを食らい、デマを流された。

企業に就職したが、そのストーカーが追ってきた。
浮上したい俺を引きずり降ろし、元のポジションに戻そうとした。
彼等貴族のセーフティネットの俺は職場でも何もなせず、
能力を発揮する事は許されなかったのだ。

関わってきた連中は権威主義、垂直思考のバカだ。
各個人のポジションが生まれつき決まっており、
下位と認識された者は永久に浮上が許されない。
モグラたたきの様に全ての出る杭を潰しに来る。

彼等の一人はこういった。
「カーストってあるよねぇ!」と。
コイツより俺が下なので成果を全部よこせという意味だ。
ガチで言っていた。

ノーリスク、オールリターン。
オールリスク、ノーリターン。

その関係が絶対だと、本気でそういう思考をしていた。
こっちからすれば関わるメリットが一つもない。
俺はそいつに「死ね!」と言った。

最近になって企業に企画持ち込みの打診をした。
「今はそういうのは禁止です」との事。
つまり、もうとっくにそうなっている。
ポスト維持の為、最初から最後まで既得権となっている。
突き上げ、下剋上はならないと。

親と子もそうだった。
ポジションは既に決まっている。
能力なんて関係なく、産まれた時点で地位は決まる。
だから世襲の端にも棒にも引っかからない連中がトップに居る。
何一つ考えられない彼等が何もかも持っていく。

彼等はどこかで帝王学を吹き込まれてくるようだ。
公然と嘘をつくようになる。
上からの指令に身を任せ、下々の感情など意に介さない。

上下力学、垂直思考。
世襲、学歴、権威主義、切り離しロケット構造。
アイコン化による能力の空洞化。フェイク社会。
その象徴がこの間のオリンピック開会式だ。

クズの思考。悪魔の思考。
内弁慶の連鎖であり、マトリョーシカ社会、ムカデ人間。
それは文明の終焉を意味する。

ワザとやってるだろ。
もうメチャクチャだ。


おしまい。

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