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眠れない夜ブルーハーツはあの子の味方だった

まだ"そんなところ"にいるの

自分の内と外の整合性をとる事がずっと下手くそで、世界の99.999%の前で、意思を持たない石になってしまう。あまりにもその期間が長くて、自分でも本当にわたしには意思がないかもと思っていた。「こんな生き方は嫌だ、どんな生き方?」大喜利の回答みたいな日々。ずっと水中に顔をつけているみたいに息苦しさに耐えて生きていた、本当にただ生きているだけだった。そんな中出会った奇跡みたいな存在も永遠にはならなくて、たくさん縋ってたくさんだめにした。その度に誰かの心の糸を強く引くには、自分には他の人とは違う圧倒的な何かが欠けているような気がした。

「わたし○○なとこがあるんだよね」
0円で加入できる魔法みたいな保険。
そんな保険の存在を知り、無防備な状態で誰かに価値付けをされて傷つくことがないように、徹底的に自分を俯瞰する自分のゴム風船にポンプで空気を送り続けた。もっともっと、隅々までくまなく自分を見て、恥ずかしいところはないか変なことをしていないか、嫌われる感じじゃないか。時が経つにつれ、ゴム風船は空虚な気体を取り込んでどんどん大きく膨らむ。俯瞰の視点は浮いて、血が通う本物の人間のわたしが小さく遠ざかっていく。

眠れない夜ブルーハーツがあの子の味方をしたのは、きのこ帝国があの子の夜を特別にしたのは、
東京事変があの子を突き動かしたのはきっと、
その時あの子が確かに生きていて、どくどくと赤い血を流していたからだ。わたしはその時日々流れていく事象をただ眺めるだけの傍観者だった。

自分の脳みそから飛び出す出口をいつまでも見つけ出せないでいる。希望希望希望。世界の見え方が一気に逆転してしまうような、そんな光をいつまでも探してしまう。

わたしはまだ"こんなとこ"にいるよ

生きていて本当にうれしい、未来は良くなる、そう思える日は心にミントみたく爽やかな風が吹く。きっと大丈夫。

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