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脳が描く現象

朝目覚めると、自分の意思に反して自動思考が始まる。
大抵ネガティブな内容だ。
私はその思考にとらわれないように、飲み込まれないようにじっと眺めるようにしている。
これは一般にマインドフルネスとか、メタ認知といわれる技なのであろう。このような技を身につけたり、脳の仕組みについて理解するために様々な本を読んだ。呼吸に集中したり、目の前にある物体に集中したり、手やおなかの感覚に集中したりすることで脳の中に流れる自動思考・イメージを水のように流し、捉えないようにするのだ。この声を本当の自分の声だと勘違いしてはいけない。

朝のルーティンをこなしていく過程で、仕事に向かう気持ちも少しずつ整っていく。私は常に自分と同じ教育という仕事に携わる、自分自身のメンターとなる人物の本をお守りに持ち歩いているので、その本を眺めるだけでプラスの感情がわいてくる。

温かいコーヒー、食パン、バナナ、ヨーグルト。じっくりと味わった後、実社会へ。家の中とはまた違うペルソナを身につけて。

多くの人が負の感情を持ちながら、周囲に気づかれないように日々戦っている。
結局は自分の脳という臓器が、創り上げてしまった負の感情に振り回されず、太陽の光やコーヒーの香り、山々の景色、他人との触れあい、読書を通して正の感情を脳内に流しこみ、負の感情を薄めていく。その努力をしていかなければ、負の感情に飲み込まれていってしまう。

だからどんな自動思考が始まっても、わたしは布団の中から抜け出し、毎朝のルーティンをこなし、社会とつながる自分を選択する。
自分自身を、自分自身が身につけている脳という臓器で壊さないように、上手に操っていく技を学び続けたい。

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