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思い出の茨城ドライブ 稲敷編

この記事は、2021年6月1日時点の内容です。

 “使える!動ける広い部屋!”がコンセプトの「ROOMY(ルーミー)」は、お子さまと一緒のお出かけにも最適なパートナー。今回はお米の一大産地 稲敷へと向かいます。広々とした視界のなかで、思いっきり深呼吸しましょう!


70年以上前から追求してきた農の営み

A|新利根協同農学塾農場

茨城県稲敷市市崎2431-1
駐車場:チーズ工房前の駐車場をご利用ください。

 広々と美しい牧場は、利根川流域にある「新利根協同農学塾農場」です。牛にとって適切な季節と時間に、全国的にも数少ない乳牛の放牧を行っています。与える草は国産のみで、穀物は最小限。この酪農形態は長年の経験から得た、牛と人と環境の理想的なバランスを保つことで成り立っています。このような“自然の循環に許される農の営み”があることを知っていただきたいとオーナーの上野さん。観光牧場ではありませんが、一般の方の出入り、散策を受け入れています。

日中放牧しているのは春期(3月下旬からゴールデンウィーク頃)のみ。夏期は日が暮れる頃からの夜間放牧となる。夜が明けると朝もやのなか、自ら牛舎へと戻っていく牛たちの姿は幻想的。

B|新利根チーズ工房

茨城県稲敷市東大沼うし新田1510-6
駐車場:4台

 この牧場の在り方に感銘を受けたチーズ職人との縁で敷地内に作られたのが「新利根チーズ工房」です。
 牧場で 24時間以内に搾られた生乳を分けてもらい、2ヶ月以上熟成させる「常陸晴」や、日本酒で磨いて作るウォッシュタイプの「月利根」など、10種類程のチーズを作っています。この時期はデザート感覚で、フレッシュな味わいの「新利根ブラン」にハチミツやジャムをかけて食べるのもおすすめだそうです。

食用の竹炭をまぶして白い酵母で覆われた「勝馬蹄」は、マイルドでミルキーな風味。

 日々目に見えない菌をいかに喜ばすかを考えるチーズ作りは、サイエンスとファンタジーの融合なのだとか。牛もミルクも醸す空気も、すべてが生粋の稲敷産のチーズです。

畜産関係の職員時代にチーズ作りの魅力に開眼したオーナーが、修行を経て工房をオープン。製造法や味覚を数値化し、試行を繰り返しながらオリジナルチーズを製造。

素材の良さを最大限に引き出す匠の知恵と技

C|WILDSWANS

茨城県稲敷郡河内町長竿3886
駐車場:10台

 10年、20年と使い続けることのできる上質な革製品のブランド「ワイルドスワンズ」。その企画から製造までの一切を行っている工房が、ここ河内町にあります。

丁寧な手仕事で長年の愛用に耐えうる製品作りが信条。

 歴史ある屋号「丸三」の物作りのスピリットを伝えるアトリエ、ユニークな工房、昔からの母屋を改修したイベントスペースなどの建築群は、そこだけ次元の異なる世界に踏み入ったような独特な景観。ただ物を作るだけでなく、考える、伝える、繋がるなど、多くの機能を果たしています。

新製品の企画、開発、試作品の製作など、ワイルドスワンズの商品はすべてここで生み出されている。

 稲敷で物作りをしている方々と連携しながら豊かさを共有したいという思いの元、さまざまな活動を展開してきました。河内町で採れた米から作られた日本酒や、地元の若者が新たに立ち上げたフレッシュな地ビールなど、地域資源の販路の拡大と地域振興に貢献しています。

併設のショップでは特別仕様の限定品も。
機能性と革の美しさを追及した製品。経年変化の楽しみをケアするためのアフターサポートも万全。

D|長竿亭

茨城県稲敷郡河内町長竿3901
駐車場:50台

 良い具合にお腹も空いてきましたね。ここで知る人ぞ知るとびきりの蕎麦屋さんをご紹介しましょう。

「長竿亭」の外観と自然豊かな庭園。

 「ワイルドスワンズ」からわずか200m程の近所にある「長竿亭」は、大正時代に建てられた名士の住居を改修した手打ち蕎麦と湯葉の店。蕎麦道場を開講し、たくさんの弟子を輩出した店主の打つ蕎麦は、こだわりを尽くした末に到達した普遍の逸品と言えるでしょう。細く滑らかでこしがあり、のどごし爽やか。雑味のないつゆはきりりとして、後味がすっと引いていく品の良さがあります。

写真手前より、さっぱりとした「大根そば」。モッツァレラチーズのような歯ごたえの「丸湯葉」にバジルソースがベストマッチ。とろり食感の「刺身湯葉」はわさび醤油で。

 夏の時期におすすめしたいのが、細切りにした大根を蕎麦に混ぜた「大根そば」。みずみずしさとしゃきしゃきの食感が加わることで涼味が倍増し、エンドレスに食べ続けたくなるおいしさです。
 ここへ来たらぜひ湯葉もご一緒に。大豆の風味豊かな湯葉を目当てに来るお客さまも多いそうですよ。

土間と田の字の平面構成など、日本の伝統的な民家スタイルを伝承した「長竿亭」。

E|S Garage Coffee

茨城県稲敷郡河内町長竿3901
駐車場:50台

 食後は「長竿亭」の庭続きにある蔵のカフェ「S Garage Coffee」でのんびり。長い年月に醸し出された雰囲気なのでしょう、緑の木陰に腰掛けていると思わず時を忘れてしまいそうになるほど、気持ちの良いスポットです。

「S Garage Coffee」の開放的な店先。右奥に見える建物が「長竿亭」。

 以前は成田でバイク専用のレンタルガレージを営まれていましたが、そこで提供していたコーヒーが好評でいつしか本業に。当時からのバイク乗りの常連さんたちがその味を慕って、今でも河内町まで通ってくださるのだとか。人気のオリジナルブレンドコーヒー2種類と、シングルオリジンが5種類。紅茶のバリエーションやソフトドリンクもいろいろあり、軽食やスイーツも充実しています。

「アイスカフェラテ」、ナッツごろごろ「キャラメルナッツタルト」、「三毛猫マーブルシフォン」。
店主自ら蔵を改修した店内。

広々とした大空を見上げて

新利根川にかかる羽子騎橋からの風景。気象条件によっては中央に富士山が見える。

F|大利根飛行場

茨城県稲敷郡河内町大徳鍋子新田897
駐車場:50台

 さて、最後の目的地はクルマで10分ほどの利根川河川敷、「大利根飛行場」へと向かいます。途中ゴルフ場の真ん中を突っ切る道を通過します! すぐそばのコースでプレイしている人がいるかもしれませんが心配ご無用。やがて草原の中に駐機するグライダーやセスナが見えてくるはずです。

レジャーシートを広げてのんびり過ごしてもOK。

 スカイスポーツのメッカ「大利根飛行場」は、クルマに例えると、レンタカー屋さん、新車・中古車の販売、修理、車検整備、教習所(軽飛行機やモーターグライダーのライセンスが取れる)などの業務を行なっている飛行場です。興味のある方は体験搭乗することも可能。全国各地の飛行機愛好家が利用しています。

見学は柵の外側から。

 飛行機の操縦なんて縁遠いものと思われがちですが、もし本当に飛行機が大好きで操縦してみたいという方は、お話しを伺うだけでも良い経験だと思います。もちろんただの見学だけでも大歓迎。トンビのように風に乗り、ふわりふわりと大空を旋回するグライダーを眺めているだけでも気分がリフレッシュされますよ。


 大地と大空を満喫できる稲敷へ、皆さんも出かけてみませんか。

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