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漫画みたいな毎日。「なんてことない夏の一日。」

今日も暑い一日となった。

しかし、札幌では、朝夕は窓を開けたまま寝てしまえば、肌寒さを感じることさえあるのだから、「暑い」と言っていいものだろうか・・・と本州で生まれ育った私は思うのだ。

久々に近くの生き物系科学館に行こうということになり、早めのお昼ご飯を済ませ、二男と末娘の二人とバスに乗る。長男は、定期があるにも関わらず、体力が余っているので、バスには乗らず自転車でいくというので、現地で待ち合わせをする。

体力の余っている中学生とバスの到着は殆ど変わらなかった。
恐るべし、中学生男子の体力。

久々に訪れた科学館だが、事務室に長男の為に荷物掛けを設置してくれているので、長男は事務室に顔を出し、挨拶をする。

(長男の荷物掛けを作っていただいた経緯はこちらのnoteです。↓)


館内で稚魚などの展示を見見て回り、外の水槽の魚に餌やりをしたいという末娘のリクエストで外にでる。

熱心に餌やりをしていると、スタッフの方が、やって来て、「今度、子どもたちに投網体験のイベントをやるからモニターに!」と手作りの投網でやり方をレクチャーしてくれた。スタッフの方がやると、軽々と網が広がるが、子どもたちがやるとそうはいかない。「もう少し、重石を軽くしたほうがいいかな・・・。」とスタッフの方。

子どもたちモニターが参考になったのであれば、何よりである。


「アブラゼミ、鳴いてるのに姿が見えないんだよなぁ・・・」と言ったと同時に捕虫網をさっと翻し、長男が駆け出した。数分後、戻ってきた長男の手の中には、元気に鳴いているアブラゼミが居た。

「写真だけ撮らせて。すぐ離すから。」とアブラゼミを宥めるように声をかける長男。「カッコイイイ!」とそっと触らせてもらう二男と末娘。

アブラゼミの羽根に走る緑色の線が、美しい。「昆虫の血液は緑色だからね。」と長男。こんなにじっくりと昆虫の血管を眺めたのは始めてかもしれない。

今日、ラジオの子ども電話相談で、「昆虫がいつ、どうやって、この世界に現れたのかは、明らかになっていないんです。」と専門家の方が言っていた。こんなに科学が発達し、ネットで検索すれば、なんでもわかってりまいそうな現代に於いて、まだまだ解明されていないことがある。

それは、とても素敵なことに思える。

その話を思い出しながら、しみじみと「早く離せ!」と言わんばかりに羽根を震わすアブラゼミを眺めていた。

末娘が、長男が見つけたアブラゼミの抜け殻がうらやましくなって、
「お母さん、一緒に探して。」というので、蝉の声がする樹の周りや、植え込みの低木の隙間を探す。

不思議なもので、ひとつ見つけることができると、次々に見つけることができる。これは、眼が慣れてきて、「虫の眼」となって、虫の居場所がよく見えてくるのだと私は思っている。

科学館のスタッフの方も草刈りの合間に長男と一緒に本気で蝉取りをしてくださったり、蝉の抜け殻を探してくださったりした。子どもたちとフラットに関わってくださることはありがたく、本気で遊んでくれる大人というのは面白いなぁ、と思う。

科学館は川沿いにあるので、皆で、川の傍に降りる。

水の流れを見ていると、なんとなく落ち着いた気持ちになる。
子どもたちと笹舟を作り、何度も何度も流す。
そのうち、長い棒で、川の藻をすくい上げることに夢中になる。

何も無いところほど、よく遊ぶ。
遊びは、いつだって、子どもたち自身から生み出される。

「そろそろ買い物して帰ろうか。暑いから、フードコートでジュースでも飲んで帰ろっか。」

「うん!」

なんてことない夏の日。
まだ明るい空を見上げると、薄っすらと月がこちらを見ていた。

立派なアブラゼミ。血液の色が美しい。
すぐに川岸に降りられる場所ある。上流ではヤマメが釣れる川。
棒があれば、なんでも遊びになる男子。
投網モニター中の長男。
餌やり好きの末娘。生き物は好きだけど、人間の赤ちゃんは好きじゃないそうです。笑


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