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学校に行かないという選択。「自分で動けることを体感することで、自由度があがる。」

長男が時々お世話になっている〈子どもの居場所〉があります。

元々の拠点に加え、一昨年から、閉園した森の中の幼稚園も、活動の場となり、子どもたちが自然の中で過ごす時間となっているようです。

最近、長男が「ツリーハウスを作ってみたい。」と、適した木や場所を探し、なかなか自宅の敷地でそれを実現するのは、難しいなぁ・・・とブツブツ言いつつ、ツリーハウスがどうやって作られているのかを自分で調べていました。

私も、ツリーハウスについて調べてみると、会員の方を募り、個人の敷地で海外からプロを招致し、ツリーハウス作りをしたり、森の保全活動をしている方が、我が家から然程遠くない場所にいらっしゃるらしく、そちらに見学に行ってみようかと思っているところでした。

そのようなタイミングで、〈子どもたちの居場所〉を運営している友人から、「今度、ツリーハウスを森に作るんだよね。」という話を聞いたのです。

それを長男に伝えると、

「このタイミングでツリーハウス作るなんて、やっぱり、俺様のために回ってるな!!!!」

と大変喜んでおります。

しかし、毎日、ホントに偉そうで、感心します。

〈子どもたちの居場所〉では、有料送迎のシステムもあるのですが、長男は、送迎をお願いすると自分のタイミングで行き来できないことを、ずっと感じていたようです。元々の拠点に行く時も、自分で歩いたり、バスを利用することが多々ありました。

今回も、「バスで行ってみようかな。」と長男。

森までのルートは、普段は使わない路線バスを乗り継ぐことになり、本数も極端に少なく、料金もちょっと高い。

偶然にも、少し前に、動物園からこの路線バスを使って帰宅したことがありました。その時に、帰宅までの道程の途中に、〈森〉があることも、バス停名も確かめていたので、場所も行き方も、わかっています。

「バスを乗り継ぐとお金かかるし、ちょっと高いから、排気ガスが凄いトンネルだけ、バスで抜けたら、歩いていくよ。」と。

乗り換えの停留所から、長男の足であれば、歩いて15分程度。まぁ、余裕でしょう。

そんなことで、行きもバスの本数が少ないので、早めの時間のバスを選択し、帰りは、12時か15時のバスで帰宅する予定となりました。

出発が9時前のバスなので、きっと15時のバスで帰るだろうな、と予測しつつ送り出しました。もし、15時のバスに乗れないようなことがあった場合は、スタッフに相談するようにと伝えました。

そして、お昼を過ぎ、14時を過ぎた頃。

「ただいま~。」と玄関から長男の声。

バスで帰ってくるにしては、中途半端な時間。誰かの車に乗せてもらったのかな??また、なにか起きたのか???など、母の頭の中では、物凄いスピードで様々なシュミレーションが繰り広げられます。

すると、

「歩いて帰ってきた。」

歩いて?

「うん、1時間くらいだった。全然、問題なく歩けた。歩道があるとことも、わかったし、長いトンネルだけは、排気ガスが凄いから、嫌だけどね。歩けば、バスの時間とか気にしないで、自分で行ったり来たりできるしね。」

ほほぉ~。

歩いて、汗だくになりながら帰宅した長男の顔は、とても満足そうに見えました。

多分、「自分で動けることがわかった」ことによって、「自分の自由度が上がった」ことを体感したのだと思います。

親や、送迎の都合で動くのではなく、

「自分が、やりたいことの為に、自分の行きたいタイミングで動くことができる」

という、自分の力で動ける喜び、そして、自由を感じたのではないでしょうか。

そして、その「自由」を味わうには、自分の身を守るための道順や、歩き方も自分で考える必要もあると思いますが、それも、「自由」に含まれる事柄だと思います。

子どもたちは、「自由」とは自分勝手にすることではなく、そこに含まれる、「責任」のような感覚、「何をして、何をしないかを自分で決めること」を、根底に感じている。

そういった意味で、私は、子どもたちのやることを信頼していて、心配していないのです。

そんな昨日からの今日。

「今日は自転車で行ってみる。」

トンネルを早く抜けるには、自転車。そして、昨日、帰りに歩いてみて、自転車でも十分に行けると確信したのでしょう。

長男の目的は、「ツリーハウス作り」ですが、その目的に向かう過程にも、彼は様々な学びをし続けているんだなぁ。

今日は、お昼過ぎに帰宅し、「行きは、登り坂だったから、35分。帰りは下りで25分だった!余裕!」と機嫌よく、鼻歌を歌っていました。

「お昼ご飯食べたら、科学館にも、自転車で行ってくるよ。」

こうして、自由度を上げていく人を傍で見ていられるのは、本当に面白いのです。

飽きないなぁ。毎日。

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学校に行かない選択をしたこどもたちのさらなる選択肢のため&サポートしてくれた方も私たちも、めぐりめぐって、お互いが幸せになる遣い方したいと思います!