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自己紹介「虐待をうけてから、300年後の社会システムを作るまで」(最終更新2023年12月25日)

こんにちは、トキワ(@etokiwa999)です。こちらは自己紹介です。


今までやってきたこと

1991年~2000年「ただの地獄」

公言しているように、貧困と虐待の家庭で育ちました。父親のDVがあり、そこから離婚(たしか小学生になる前ぐらい)。母親に引き取られるもネグレクトと、派遣社員の低い年収で相対的貧困に陥りました。母親からは「あんたなんか産まなければ良かった」と言われながら育ちました。離婚と同時に東京にきました。小学校ではいわゆるコミュ障でしたが、他のいじめられる対象になる子どもを分析して、どうしたらいじめられないかひたすら対策していました。(それでもスクールカーストでは下のほうでいじめにも遭いましたが)その詳細を説明すれば色んな「暗い行い」がありましたが、ここでは端折ります。詳しくはこちらから。

2001年~2008年「家と学校以外の競争世界を知る」

小学校5年生の冬のある日、頭で「プツン」と何か切れた音がしました。それまで親に様々な「期待」を抱いていました。例えば、早く家に帰ってきてほしいとか。しかし、ここで親への期待が急になくなりました。「親への期待」という感情をゴミ箱に捨てたのです。その瞬間に感情全体的にも「冷たい」感じになりました。また父親と母親みたいな二人にはなりたくない、と思いました。この二人のようになると社会に適応できないと思い、生存戦略として、反面教師にして一つの目標となり、どうしたらそうならないかを分析するようになりました。

家にいてもつまらないし、お金がなくて遊べないしで、何かないかと色々調べました。近所のおもちゃ屋では時折カードゲームの大会が開催されていて、高校生や大学生、それよりも上の大人もいました(今でいう「オタク」「コレクター」)。年上の人たちから色々聞いて、大会で優勝すると限定カードがもらえ、それを売るとお金になったり、パック売りを測りにかけるとレアカードが少し重いのでそのパックだけ買って売ったりと、カードゲームがお小遣い稼ぎになることを知りました。一番の成績としては世界大会一歩手前まで(日本大会選考会出場)行くことができました。

最初はお小遣い稼ぎで始めましたが、この時に「努力の方法・面白さ」や、「面白く優秀な人たちとの出会い方」、「対人の勝負の仕方と面白さ」などを学びました。ただ努力の仕方はカードゲームも部活も勉強も同じなのに、評価される度合いは違うと分かったのが驚きでした。中学3年生ぐらいまでやってたので、周りにいた高校生や大学生も社会人になり、難関大学卒の社会人が大企業に入っても幸せになれないサマを見たり、色々と社会勉強にもなりました。

高校生になってからは普通にバイトをしつつ、カードゲームで見つけた「努力の方法」を使い、バンド活動では最後はテレビ出演まで、大学受験では高2春に始めて3か月でMARCHクラスの教材から早慶上智クラスまで上がりました。ただ両方ともカードゲームほど面白くなくてやめてしまいました。

2009年~2010年「自己分析と自己研磨」

カードゲームは個人プレーだったので、高校に入ってほぼ初めてまともに他人とコミュニケーションをとるようになりましたが、そのなかで自分の性格が最悪だとに気づきました。すぐに人を見下す、何かと人のせいにする、いわゆるクソ野郎でした。精神的にもどんどん病んでいき、高校にいけなくなり、高校を中退して田舎の通信制に編入しました(今思えば虐待の影響が大きい)。

勉強は片手間にして、バイトの先輩や、通信制の学校の先生など色んな人から、「生き方」を学びました。まず自分の徹底的な分析を行いました。人から言われた自分のことを全部記録し、そこから自分の問題点を毎月洗い出し、翌月のコミュニケーションの改善行動目標を立て、それをひたすら1年半繰り返しました。その過程で「人の話を聞く(聴く)」というスキルを培いました。ガラケーを使って「なぜ生きるのか」「愛とはなにか」「社会とはなにか」と言ったことも検索で調べていきました。そしてそこから「どうせなら今後は自分のためだけでなく他人のためにもなることをやる」と決めました。

2010年~2012年「社会構造のインプット」

この時の「他人のため」というのは、まだ漠然と考えていただけでした。そこで「ボランティア」とGoogle検索して、環境NGOに通うことになりました。その環境NGOの活動は、普通のゴミ拾いではなく、さまざまな環境問題がどんな背景から生まれているのかを調べ、分析し、議論していくというものでした。環境問題に興味を持ったタイミングで環境分析の専門学校に入りましたが、1年で中退しました。というのも環境NGOの活動を通して、社会問題全体に興味を持ち始めたからです。特に水俣病患者との出会いで、自分の虐待の原体験を思い出し、環境汚染と虐待という全く違って見える問題が繋がり始めたのが、その大きな要因です。この頃から「全ての暴力を根絶したい」と思うようになり、なぜ暴力が生まれるのかを調べ始めました。

環境問題の活動から、社会問題は「(1)立場の違う人同士のコミュニケーションの不具合」と「(2)立場の違う人同士の解決へのアプローチの連携の無さ」で改善・解決されていないと仮説を立てて、環境NGOの活動からは離れ、コミュニケーション(対話)の勉強と活動に進みました。

※この時期にやった主なこと
水俣条約という国際条約に対して環境省へ政策提言
環境省主催セミナーに登壇(謝礼あり)
原発事故後、別の環境NPOで米や野菜などの放射能測定と分析
様々な環境問題に関するテーマのシンポジウム開催
野外音楽フェスで活動紹介のためのブース出展

ちょうどこの頃にiPhone3Gを分割払いで遅れて買いました。ガラケーのころと同じようにひたすら何でもGoogleで検索して勉強したり(Wikipediaのリンクをたどったり)、検索で足りなくなるとAmazonで安い本やノートパソコンを買ったり、勉強した内容をFacebookに投稿して色んな人に面白がってもらえて人をさらに紹介してもらったりしてきました。塾で勉強の方法を教えてもらうのでもなく、大企業の上司の紹介で色んな人に会うでもなく、デジタルサービスによって私は人生を変えてこれました

2012年~2014年「対話の限界と能力の俯瞰」

2つの仮説から、違う立場のコミュニケーションを理解するため(1)政治活動(国政から地域まで)に関わりはじめ、コミュニケーションそのものを理解するため(2)デザインの勉強ができる大学に入学しました(詳細は以下)。活動を通して、社会問題の構造をさらに分析しました。しかし結果、例えばネット選挙が解禁しても投票率向上しないし、政策も大して変わらないなどが分かり、コミュニケーション(対話)では社会問題を解決できないことが分かりました。違う方法を模索して自らの活動をスタートします。

※この時期にやった主なこと
大学ではデザイン実務の授業以外さぼってインターンに通い、インターン先の内容を大学の先生からフィードバックされる
NPOとデザイン系大学生をマッチングさせるサービスを開始
1年生で大学・インターン含めてグラフィック/Web/UIなど約60個制作
投票率向上のため渋谷のクラブで議員と学生のハロウィンパーティ主催
ネット選挙解禁One Voice Campaignに参加して2013年に解禁(安倍首相に活動を認めてもらう
2013年の参院選にて663万人へ投票日一斉告知キャンペーンFirst step
徳島県美波町地域活性アプリ開発合宿1期目に参加
高齢者向けFacebook基礎講座を主催
イケハヤによるコミュ障のためのソーシャルメディア講座を主催
アメリカ・シアトルに語学留学
2014年米国ファンドレイジング大会参加(クラウドファンディングで渡航費と参加費のため30万円集める)
同い年の慶応SFC生に月2万円払ってマーケティングを教えてもらう
1年間100冊を目標に読書開始、2013年-2015年まで3年間で300冊読了

2014年~2016年「独自の哲学理論の発見と能力の実践」

大学を中退し、そのままベンチャーに入りました。というのも米国ファンドレイジング大会に参加して、アメリカのNPOがかなりビジネス感覚で運営されていたため(例えば寄付・助成金を集めるファンドレイザーの年収は1千万円)、自分もビジネスのスキルを身につけないといけないと思いました。デザインもプログラミングもやりましたが、一番興味を持ち、自分に合いそうで、社会貢献&ビジネスに必要だったのがマーケティングでした。1社目はシリーズAのベンチャー、2社目は大企業の子会社、3社目は上場したばかりのベンチャーで、データ分析をもとにしたマーケティングを修行しました。

一方で、会社の業務時間とは別に風刺画を作るアート活動も行っていました。本をどんどん読み進めていくなかで、自分独自の哲学(哲学の歴史の中で見ても独自と言えるもの)を構築することができ、その哲学をもとにしたアート活動を行いました。そのアート作品を展示会やネット広告、Webメディアを通じて拡散し、人々が少しでも社会問題に興味を持ってくれるといいなと思ってやってました。しかし、海外ではイスラム国の問題や国内では集団的自衛権の議論が起こるなかで、それに関するアート作品を提供しても、ほぼ何も影響を与えることができなく、活動の手段を変えることにしました。

本を読み進める中で、人は自分の興味のある物事を中心に世界ができあがっていること(認知バイアス)が分かりました。なのでその外で政治や社会問題が起きていても興味は持ちません。アート作品では興味のありそうな分野から見せて、それとは反対の意見を見せるという流入の設計をしましたが、そもそもアート作品自体に興味を持たれませんでした。SNSや検索エンジンなどのアルゴリズムによって表示すらされないのではないか、と思いました。つまりそのアルゴリズムによって人が何を知るのかが決まるということです。そこでメディア側の開発をすることにしました。

あとで分かったことですが、この「アルゴリズムによって影響を受ける」はケンブリッジアナリティカ事件として有名になりました。

※この時期にやった主なこと
ベンチャー3社(Tokyo Otaku Mode/Qubitalデータサイエンス/弁護士ドットコム)にて修行(仕事の成績はあまり良くありませんでしたが、上司には鍛えていただきました)
- モバイルアプリの運用(集計/分析)・改善施策提案
- アドネットワークの構築のための助成金申請
- 広告の運用(集計/分析)・改善施策提案
- 広告バナーの製作・検証
- 自社ソーシャルメディアの運用(集計/分析)・改善施策提案
- プロモーションの企画立案、効果検証
- ニュース記事の運用(集計/分析)・改善施策提案
- 国内でも特に大きいビッグデータの分析と施策提案
- Python/SQL/Rによるデータ分析
- 携帯キャリアのテクニカルサポート
二面性をもとに風刺画を23テーマ製作。(クラウドファンディング60万円達成)。
Tokyo Design Week 2015出展。
ジャーナリズムイノベーションアワード2016出展。
社会問題x哲学イベント6回開催。
大学数学・物理の基礎の勉強。家庭教師付き。
電子工学(理論)と電子工作(実践)の勉強。家庭教師付き。
参院選事前アンケート。
書籍出版の企画と営業。
Pythonプログラミング(Webアプリと分析)
起業アイデアのヒアリング50人ぐらい。
株式会社アメグミ起業と資金調達。

2017年~現在「リテラシーの無い人の人生を変えるマスメディア制作」

1、新興国xハードウェア編(2017年1月~2021年8月)

同じタイミングでTALAというスタートアップをTED Talkで知りました。それまでマイクロファイナンス(少額融資)は5人組で監視しあうことで成り立っていましたが、TALAはGPSや電話の履歴によって融資を実行していました。データが与信になるのです。

2016年10月に株式会社アメグミを起業し、12月に最初のエンジェル投資を受け、2017年1月にインドに行って市場調査を行いました。インドを選んだ理由は、客観的には「人口」「英語」「成長の段階がちょうどいい」で、主観的には「貧困でも努力してる現地の人たちへの共感」でした。

インドに行って最初はTALAみたいなアプリのサービスをやろうと思っていましたが、私が届けたい人たちの多くが当時スマホを持っていませんでした。当時2017年のインドのスマホ普及率は20-30%で、郊外や農村になれば持ってません。毎年のメーカーの出荷台数はすごい勢いですが、今でも普及率は40-50%ほどです。

なぜ人はスマホをすぐに買わないのか。2017年1月と2018年5月に細かく調査していました。まず普通の消費者・労働者に聞いてみると「ガラケーで十分」と言います。でも生活の課題を聞いてみると「親が病気でお金を稼がないといけない」「子どもの教育費でお金を借りてて稼がないといけない」と言っています。スマホで遠隔医療・オンライン教育・少額融資が可能なことを伝えると「そんなことができるの?」と言っており、つまりリテラシーが低いのです

一方で、企業・行政・NGOはリテラシーが高いのでそんなこと知っています。スマホを配れば色んなことができると知っています。安いスマートフォンも中古でなら腐るほど転がってます。しかし、その安いスマートフォンはAndroidのバージョンが古いのです。世界全体で見てもAndroid8以下のバージョンは3割を占めます。バージョンが古いと最新のアプリと互換性が低くなります。その結果、動きが遅かったり急にシャットダウンしたりします(この話は日本人だと駐在員などでは普通に伝わります)。色々聞いてると100ドルのシャオミですら、1-2年で動作不良を起こします。安くても1年に1回買い替えるオペレーションが面倒なのです。

安くて動作が安定するスマホをつくろう、と思い、解決策を色々調べているとOSやアプリストアからやらないといけないことが分かりました。Androidの動作不良の原因がOSとアプリの互換性の悪化ならそうするしかありません。しかし、独自OSにすると色んなアプリが使えません。ということで企業・行政・NGO向けに特化したスマホにしようと思いました(2017年3月)。

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それから3年間、予想以上に大変でした。ソフトウェアのプロトタイプ作りのためのエンジニアと投資家探し、中国展示会に行ってOEM50社とミーティング、やっとハードウェアのプロトタイプができたと思ったら10か月資金調達に苦しむ、、、。しかし何とかして(詳細は以下)、2020年1月に3千台の大量生産を行い、リリースすることができました

さてここから、インド法人も立ち上げて拡大!というところで新型コロナウイルスがやってきました。インドでは農家向けに、日本でも開始してホテル・タクシー・飲食店向けに展開しようとしていましたが、すべて潰れました。アフリカやブラジルでの展開も見込んで2020年2月に数百台各地に販売して準備していましたが、物流・海外渡航・半導体需要・ユーザーのさらなる貧困化によって難しくなりました。

その後1年半ほど試行錯誤することになりますが、2021年の半ばで業務用特化型スマホは断念し、ピボットすることになります。

一方で、4年前の自分の独自の哲学理論ができてから画策していた出版は2019年11月から少しずつ良くなり、2020年3月に出版が決まり、2021年2月に自由国民社より「悪者図鑑」というタイトルで出版ができました。これまで調査・分析してきた社会問題の構造をイラストとデータで伝えることができ、「大人の絵本」と評価していただき、発売5日で重版となりました。「他人のため」「暴力を根絶したい」と思って「なぜ問題が生まれるのか・どうやって解決するのか」をずっと調べてきましたが、それがひと段落しました。

※この時期にやった主なこと
・2017年
インド渡航のため山本真司さんから資金調達。
インドのHyderabadとEluruの現地調査。
OS市場の調査とOSの役割やコードの勉強。
OSエンジニアの仲間集め。
プロトタイプ開発のためのSkyland Venturesから資金調達。
ソフトウェアのプロトタイプ開発。

・2018年
元DeNA共同創業者の川田さんとFreakOutCEOの本田さんからエンジェルラウンドで資金調達。
スペイン・バルセロナの4YFNの展示会参加。
「起業の科学」著者田所さんと再度インド市場調査。
シンガポールMoney2020参加して営業。
パートナー探し→インド営業担当、深センの工場、農薬・建設・運送会社、インド小売店(委託販売契約)。
ハードウェアのプロトタイプ開発。
インドでのライセンス(BIS)取得。
シード資金調達のために200近くの投資家に会う。
ミッション・ビジョン・バリューの構築。
アクセラレーションプログラム参加(デロイト&東京都(ASACとX-HUB)、Orange Fab Asia、JETRO BOPボリュームゾーンサービス、AI Accelerator)
ピッチ大会参加(Starburst Demoday3位&AWS賞、ASACデモデイ企業賞、Tech in Asia Tokyo3位&PR TIMES賞、アスキーIoT展PR TIMES賞)

・2019年
10か月資金調達できなかったため、会う投資家をシードVCからエンジェル投資家に変える。
ストーリーテリングを勉強してピッチ作りに活かす。
5-6月に約4千万円の資金調達に成功する(参考)。
開発と営業を再開。深センのOEMの生産ラインを見学して最終確認。
8-10月にミャンマー、インド、ルワンダ、ブラジルから受注。アフリカ(ルワンダ、ケニア、ウガンダ)とブラジルに初訪問。
11月にデライトベンチャーズやSmartHR宮田さんなどから約5千万円の資金調達に成功。約1億円でファイナルクローズ(参考)。
参加したイベント・展示会は、4月日本財団ImpacTech、7月シリコンバレー訪問、8月末の横浜TICAD7、9月Orange中国投資家ツアー、10月インドTechSparks、11月ブラジルとSankalp Forum、12月BraveのインドC-CAMP。

・2020年(3月まで)
LoveTechMediaに新年インタビューをしてもらう。
ゲームできないスマホ「SUNBLAZE PHONE」を人々が欲しがる理由 ~アメグミがめざす最低限幸福社会《前編》
https://lovetech-media.com/interview/20200102sunblazephone1/
虐待と貧困を経て、「幸せになる方法」を学んだ。 ~アメグミがめざす最低限幸福社会《中編》
https://lovetech-media.com/interview/20200103sunblazephone2/
悪者の幸せなくして、全人類の幸せなし ~アメグミがめざす最低限幸福社会《後編》
https://lovetech-media.com/interview/20200104sunblazephone3/
3千台生産完了。日本のライセンス(技術適合証明)取得。
ルワンダ200台、インド20台、ミャンマー10台、ブラジル20台へ納品。初めて売上がたつ。
リチウムイオン電池付き電子機器の輸送許可をDHLからもらう。
モザンビークへ日本植物燃料とWFPの事業地訪問。
インドネシアへシナルマスとAgritechスタートアップ訪問。
新型コロナウイルスの感染状況をCSVデータから分析記事「コロナ経済カオスマップ」6万PV
インド法人Amegumi India Pvt. Ltd.,設立完了。
日本市場で社用スマホのレンタル事業を開始。
オンライン電子POPとして展開開始。
インド版ドラゴン桜Super30含む教育NGOと実証実験開始。

・2021年
自由国民社より「悪者図鑑」出版
世界・産業・職業・社会問題・学問・SDGsの要素を俯瞰したマップシリーズ作成
ホームセンター、家電量販店、ドラッグストアで実証実験開始
インドでオンラインスキルトレーニング→採用の実証実験開始
プライベートLTE対応スマホによるPHSリプレイスを検討開始

2、日本国内x学校SaaS編(2021年9月~2023年2月)

この4-5年の経験で、起業に関する知見や精神はかなり鍛えられ、「息を吸うように新規プロジェクトを回せる」状態になりました。また、「人間の認知バイアス&アルゴリズムによる制限」から国内でスマホのようなメディア(情報媒体)が何かを検討しながら、引き続きバッターボックスに立ち続けます。(インドもまだ展開のパスはあります)

初めてのハードピボット(ターゲットを変えるとか機能を少し変えるとかではなく根本的な変更)は、色んな調査をした結果、学校向けのSaaSを行うことにしました。「学校変革システム ”サンブレイズ”」と言います。校務支援システムに様々な機能を追加していくのですが、その中のキラーアプリとして「時間割の自動作成」と「AIによる探求学習サポート」があります。2022年3月末に時間割の自動作成の実証実験を行ったところ、業務のうち9割が削減されました。これで年度末に徹夜をしなくて済みました。

調査した既存事業は教育で100個、(似ているため)HRは50個。ヒアリングした学校数は公立・私立合わせて45校。うち無料トライアルは8校。以下のようなSaaSのデータ連携マップを作り、UI&DB面からも横展開の絵を描きました。

そこから2023年4月の有料導入を3-5校目指していましたが、上手く行きませんでした。上手くいかなかった原因は「学校や塾は自主的に目的をもってサービスを改善しない」という業界全体の問題があり、つまり市場はない、と見切りをつけました。というわけで2回目のハードピボットです。

一方で、私立高校にヒアリングで入り込んでいたら宇都宮市の星の杜中学高等学校先生(非常勤講師)になることになり、2023年4月より探究学習の中で「デジタルデザイン」を教えていましたが、副校長より2023年12月に突然契約を切られることになりました。常盤が何か倫理的な問題を起こしたわけではなく、副校長の狭い価値観とマネジメント能力の低さの問題です。

学校の授業が簡単すぎる「吹きこぼれ・浮きこぼれ(ギフテッド傾向)」の子どもたちを支援する一般社団法人Education Beyondのプロボノも始めました。私自身、知能検査と遺伝子検査をうけて2E傾向があり、とても解決したい問題の一つです。前述の「認知バイアスとアルゴリズム」に加えて、「人間の遺伝的な特性・多様性」もその人の世界観を作るうえでかなり重要だと感じています。最近は「遺伝別に、あらゆる”環境”を最適化できるアルゴリズムによって、認知バイアスを超える理性を作れないか(遺伝別最適化教育)」ということに興味があります。次の事業ではこのあたりで何かできないかと検討しています。

3、生成AIx出版読者編(2023年2月~5月)

学校・塾への限界は感じましたが、引き続き教育には興味を持ち続けており、特に「個別最適な学び」に興味を持っています。なぜなら子どもにも多様性があり、それぞれに最適な学び方や学んだほうが良いコンテンツがあると思っているからです。

そこで非常にタイミングよく生成AIのブームが来ました。既存の生成AIはインターネット上のデータを利用していますが、一方でインターネット上にない優良なデータも存在します。書籍データです。

某出版社と実証実験を行いました。「全人類教科書プロジェクト」(詳細以下)という絵まで描きました。これができれば読者は勝手に人生を改善できます。ただ出版社から追加発注はなさそうなのでこれも失敗でしょう。

4、従業員のスキル向上サポート(2023年9月~)

おそらく社会問題に貢献できそうかつスケールできそうなビジネスはこれが最後になるかもしれません。まだ詳細は固まってないので、また後ほど更新します。

※引き続きアップデートあり次第追記していきます。

※この時期にやった主なこと
・2022年
学校変革システム「サンブレイズ」の開発開始
40校の学校にヒアリング・8校トライアル
未来の先生フォーラム2022オンラインにて登壇
一般社団法人Education Beyondプロボノ
探究授業のコンサルティング
授業の試作開発「デザイン部」

・2023年
ChatGPTなどの生成AIのプロトタイプ4つ
遺伝子検査と知能検査をうける→昔2Eだったとわかる
宇都宮市 私立星の杜中学校高等学校「デジタルデザイン」講師
某大手出版社との生成AIを使った実証実験
10年以上やってきた研究プロジェクトに「SORIN」と名付ける
ビッグファイブ(性格)やネットワーク科学など遺伝以外の環境要因研究
会社組織のエビデンス掲載本25冊読了
性格データを使った論文の執筆開始

・2024年
友人関係、人間関係の研究

※ここまで関わった分野:国際条約、国政、行政省庁、地域コミュニティ、NGO/NPO、ベンチャー企業、大企業、芸術、工学、学問・研究、学校教育、あたり。

※ここまで勉強した分野:哲学、政治、文化、経済、社会学、コミュニケーション、コミュニティ、デザイン、化学、数学、電子工学、コンピュータサイエンス、脳科学、マーケティング、ファイナンス、心理学あたり。

人生の目的と将来の目標

長期・中期・短期で説明しますが、拙著「悪者図鑑」の1-4章で課題、5章で解決策をまとめています。

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長期的な目標「全員基本的幸福の社会システムを作る」

全員が基本的に幸せになることができる社会システムを作ることです。詳しくはこちらにまとめています。

以下の図で簡単に説明すると、人間の幸福度は不幸領域がなくなって、幸福領域が増えることが大事です。多くの人は幸福領域を増やすことを目指していると思いますが、私は不幸領域を減らすことを目指しています。その状態が「基本的に幸福」と定義しており、「基本的人権」の次の概念になると思っています。

ダウンロード

ではどうしたら基本的幸福が成立する社会システムが作れるかというと、今の社会システム(民主主義と資本主義)ではダメです。ではどんな社会システムならいいのか?そのヒントとして「なめらかな社会とその敵」を挙げます(詳細はこちらの書籍にて)。

中期的な目標「なめらかな社会の教育システムの研究」

人間をちゃんと理解せずに、反発されず良い感じに馴染んでいく社会システムを作ることはできません。例えば自由になりたい人に不自由な社会システムは合いません。なので人間を理解することが中期的な目標です。

ではどうやって人間を理解するのか?人によっては心理学(個人の心と行動)や生物学(遺伝や医学)によって人間を理解します。それらもすごく重要なので外せませんが、私の得意領域ではありません。では私はどこからやるのか?それは教育からです。

私は言語理解のIQが高く、分かりやすく伝えたり、言語化することが得意です。結果、教育業界に身を置くことになりました。その環境に身を置いて強く感じたのが個別最適な学びの重要性です。性格・知能・遺伝・体格・環境などによって人間は大きく多様になりますが、それごとの教育手法は違うはずです。「なめらかな社会」で必要とされる教育の研究をしていきます。

社会問題マップ_先進国

短期的な目標「個別最適な学びの小さなプロトタイプ」

生成AIを利用した学習教材の事業と、宇都宮の私立星の杜での授業を通して、個別最適な学びを実際に提供していきます。

さらに目指してる社会システムでできた小さな”社会”も作りたいと思っています。そのためにサービスをデザイン(design、設計)して展開していきます。

これまで新興国でスマートフォンのサービスを展開したり、国内で学校向けシステムを展開したりして、バーチャル上に小さい”社会”を作りたいと思っていました。他にも大きいものだと街(町、村)や、少し小さいものだとマンション(住居)学校を作りたいと思っています。

小さい社会を作ることで疑似的に未来を体験でき、どんな課題が生まれて、どうやって解決すればいいのかを生々しく知ることができます。そしてその良さが分かれば、ユーザーはデータを肯定的に提供しようと思えますし、その中から運営の仲間が増えていきます。

補足:現時点での生きがいマップ

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