日本人ゲストと初めて遭遇

レストランで働き始めて4週目。

同僚が席に案内したゲストを見て、「あれ！日本人だ！」と直感しました。
女性2名で、30歳近く、お友達同士のようでした。

しかし、一応話してるのを聞いて確認してから声をかけよう、と思い、少し見守っていました。
すると、メニューを開いて「何頼む？どうする？」とすぐに聞こえてきました。

次の瞬間、気付いたら声をかけていました。
「日本人ですか？」

「びっくりした！えっ、ここに住んでるんですか？！」
「こんなところで会えるなんて！」

「ここでは1ヶ月くらい暮らしてますが、初めて日本人とお会いしました！会えてすごく嬉しいです！ご旅行ですか？」

お2人は1週間ニュージーランドを旅行する予定で、その日は2日目でした。
1週間だけなのに、フランツジョセフを旅程に組み込んでくれて、本当に奇跡だと思いました。

私はワーホリで5ヶ月目だと話すと、「すごい！！」と驚き褒めてくれました。

隣のテーブルのご夫婦が、日本語で話す私たちを、珍しそうにずっと眺めていました。


フランツジョセフに来てから初めて、日本人と会い、日本語で話しました。

家族とたまに電話で話していましたが、久々に直接日本人と話せて、本当に嬉しかったです。

興奮しすぎて、スタッフメンバーに「あのお客さん日本人だよ！めっちゃ嬉しい！」と言いまくりました。

ワーホリのやる気も上がりましたし、またいつか日本人のお客さんが来てくれるかもしれない！と、期待も生まれました。

お2人も、私と遭遇して、すごく喜んでくれました。
帰る際にも、お支払いが終わるのを待ち伏せて、少し話しました。

「旅行楽しんでください！会えて本当によかったです！」
「ありがとうございます！頑張ってください！」

後ろ姿を見送りました。

自分でも驚きだったのが、ひと目見て「日本人だ！」と分かったことです。

見た目は中国人や韓国人と似ているのですが、やっぱり違いがあるようです。
私は日本人のオーラ、雰囲気だと考えました。

わかるもんなんだ。
「知らないおじさんと海を散歩」の、おじさんに言われたことが蘇りました。



また、その日、日本人ゲストに会う、ほんの少し前。
ご年配の夫婦がデザートをオーダーしてくれたのですが、カスタードを別にして欲しい、と言っていたのが聞き取れず、3回くらい言い直してもらいました。

「英語力が低くてすみません！」
「あなた、中国人？」
「日本人です」
「僕の日本語より、あなたの英語の方がずっと上手だよ」
「ありがとうございます！」

そして、彼はキレイな日本語で「どうもありがとうございます！」と言ってくれました。

「何で日本語が話せるんですか？」
「昔、HITACHIで働いていたことがあるんだ」

彼の優しさがすごく嬉しく、励みになりました。


日本語も、いいものだな。

日本語がゼロの環境になってから、改めて実感しました。

素晴らしい出会い、気付きがあった1日となりました。