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アトピーに抗ヒスタミン剤は効かない


蕁麻疹(じんましん)の痒みには、ヒスタミンが神経に結合するのを妨げる薬剤、抗ヒスタミン剤が有効です。
しかし、同じ痒みでも抗ヒスタミン剤はアトピー性皮膚炎の痒みにはほとんど効果がありません。

アメリカと日本での研究結果で、蕁麻疹とアトピー性皮膚炎では、その痒みが脳の異なる部位で認識されている可能性を示しました。
それぞれの大脳で応答する部位が異なったとのことです。

つまり、脳はアトピー性皮膚炎の痒みが別物と認識している可能性があるのです。
表皮の感覚の最前線はケラチノサイトです。ですから、外的な因子で痒みが起きる場合、例えば羊毛製品による刺激、乾燥刺激、温度刺激、化学刺激、(粗悪な化粧品など)の感知は、ケラチノサイトによってなされている可能性が高いといえます。

「敏感肌」と呼ばれる現象があります。
その定義は様々ですが、大多数の人は不快に感じない化粧品などを使って肌に痒みやひりひりを感じる事をさします。こうした敏感肌のメカニズムもまだ十分に明らかにされていません。
その原因の一つとして、表皮のおける神経繊維の数が増えることが考えられます。アトピー性皮膚炎の患者の表皮においては、神経繊維の密度が健常者より高いことが報告されています。

アトピー性皮膚炎だけでなく、慢性腎不全、乾燥肌によるかゆみはヒスタミンを介さない場合が多いので、抗ヒスタミン薬が効かないようです。

乾燥肌によるかゆみ
秋から冬にかけては肌がカサカサになってかゆみがでてきます。いわゆる乾燥肌ですね。乾燥肌では、ちょっとした刺激で強いかゆみが出てきますが、このかゆみもヒスタミンを介さないため、抗ヒスタミン薬が効かないのです。

(ヒスタミンについてwikiに記載されていたものを転記いたしました)
ヒスタミンとは
血圧降下、血管透過性亢進、平滑筋収縮、血管拡張、腺分泌促進などの薬理作用があり、アレルギー反応や炎症の発現に介在物質として働く。ヒスタミンが過剰に分泌されると、ヒスタミン1型受容体(H1受容体)というタンパク質と結合して、アレルギー疾患の原因となる。

抗ヒスタミン剤に効き目がないことは、私自身も経験をしております。
薬を飲んでも、薬を塗布しても症状が和らいだことはありません。
痒みに集中している限りは、痒みが継続していくことを経験しています。

でも、ふとしたことをきっかけに症状が緩和されていくこともあります。でも、薬で緩和されたわけではないことは自分自身では分かっています。
心の問題もあるかと思いますが、そのふとしたきっかけについては、意識していないことが大多数なので、明確な症状が緩和されていった原因を突き止めるのはなかなか患者本人では難しいようにも感じています。

アトピー性皮膚炎の症状に効き目がある薬が開発され一般的になることを願います。

皮膚感覚と人間のこころ」傳田 光洋 より一部抜粋

eri kaneko
アトピー性皮膚炎 敏感肌にやさしい服

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