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我が子を 『ゲーム依存』、『引きこもり』 にさせないために ー建築家の提言ー 第3回目

生活動線と親子のルール②

 前回は、子どもが「ゲーム依存」、「引きこもり」にならないためには
親と子の信頼をベースにしたルール作りと、会話が自然に発生しやすい環境、つまり家の構造や間取りが大切と記しました。

 まずルール作りから考えてみますと、子供の成長過程で、どんな親と子のルールを決めたらいいのでしょうか。子どもの精神年齢や性格によってルールも変わってくると思いますが、下記のことが有効ではないかと思います。

 一日のゲーム時間を明確に決める。(30分とか1時間とあらかじめ決めておく)
 ゲーム機を部屋に持ち込まない。(ゲームをやる場所はダイニングかリビングと決めておく)
 ゲーム機を置く定位置を決める。(リビングとかゲーム機の置く定位置を決める)
 ゲームの課金は○○までと決める。(課金をあらかじめ決め心のブレーキをかける)

 親と子どもの間では、一度決めた約束を破ったらペナルティを課すことも考えてよいと思います。また子どもはほかの子がゲーム機を持っていれば当然ほしがりますが、親の方針として、ゲーム機を持たなくても生活に支障がない間は、できるだけ持たさないようにするという考えがあってもいいように思います。

 これは子ども部屋の与え方とも共通しています。子どもは物心がつくと自分の部屋をほしがりますが、子どもの成長の度合いを測りながらどの時期に、どんな広さの部屋を、どんなルールを作って与えるかは大切です。
しかし、

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 親の役目としてもっと大切なことは、現実の生活にはワクワクすることがたくさんあることや、夢や創造性のあることに目を向けさせることなど、ゲーム以外の楽しみを子どもと共有していくことによって、間接的に「ゲーム離れ」を誘導することのほうがもっと大切ではないかと思います。

 子どもにとってゲーム依存がより深刻な問題として考えられるのは、発達段階の子どもの脳は、成人よりもゲームの刺激をダイレクトの受けやすいので、ゲームのプレイ時間をコントロールすることが困難であることが指摘されています。自分で制御できなくなった子供が、引きこもりになっていきます。ゲーム依存症は歴史の浅い病気であることから、治療の手当てが遅れていることも事実です。それだけに家庭の中で親が子どもとの間で、ゲーム機の取り組み方を真剣に考えておく必要があります。

 次回、第四回は、「家族の会話が自然に発生しやすいリビング・ダイニングのありかた」や、「子ども部屋、親の寝室の動線について」考えてみたいと思います。
お楽しみに。

前回、「ゲーム依存と引きこもり一建築家の提言一02

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横山彰人建築設計事務所

#こんな社会だったらいいな


これまでに300以上の住宅を手掛け、富な実績を元に、本当に居心地のいい、家族が元気になる住まいをご提案します。noteでは住まいで役に立つトピックスを連載形式で公開します。