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我が子を 『ゲーム依存』、『引きこもり』 にさせないために ー建築家の提言ー 第2回目

生活動線と親子のルール ①

私は子どもの「ゲーム依存症」や「引きこもり」は、親子の会話と家の環境がキーワードと考えています。たとえばパチンコは18歳から、アルコールとタバコは二十歳からと年齢制限がありますが、ネットやゲームに関しては〇歳から接している子供も多くいます。

 年齢制限がないことは、それだけ依存症になりやすく、危険度も高いことを意味しています。幼児の子育ては家庭の責任が全てですから、家庭教育がいかに大切かがわかります。

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 子供の成長過程で子供がゲーム依存症や引きこもりにならない子どもは、家庭でどんな過ごし方をしているのかを見ると、私は下記の①~③に記載したことに尽きると思います。

① 寝るときしか自分の部屋に行かず、いつもリビングダイニングルームで家族団らんの中で過ごしている子ども。

② 家族団らんの場であるリビングルームで、自分の居場所がある子ども。

③ 家が好きで家族と一緒にいるのが楽しくて、家族との会話、コミュニケーションが多い子ども。

上記の子供と親の関係は、自然に育まれるわけではありません。常に子供の成長を見ながら、居場所をつくってあげたり、親が意識して子どもとの信頼関係を築いていって初めて可能なのです。

 子ども部屋にしても、子ども部屋を与えるだけでは精神的な自立をしていくわけではありません。子供の成長を見ながら、与える時期、広さ、子ども部屋の占める位置を考え、与えることは大切です。与えたら親の役目は終わったとばかり放置してしまう場合が多いのですが、しっかり見守っていくことで、子どもは徐々に自立していきます。

 暮らしを営むには、その家族の様々なルールがあるはずです。子供の成長過程で、ゲーム依存や引きこもりにならないルールを幼児のうちから決めておくことが大切です。(具体的な親子のルールは次回掲載します)

子ども部屋の位置と親子の会話時間

また親子が一緒に過ごす家族だんらんの場はどんな場であればいいのでしょうか。リビングダイニングが、家具や物でいっぱいで足の踏み場もなかったら、子どもは食事が終わったら自分の部屋に戻ってしまうでしょう。当然居場所を見出すこともできません。

またリビングルームと子ども部屋が遠く離れていたり、玄関から直接親の目に触れず、自分の部屋に行ける間取りであればどうでしょうか。
この場合は間違いなく親子の会話時間は少なくなります。子どもがいつ帰ってきたか、いつ出て行ったか、出入りが分からない部屋であれば、ゲーム依存も引きこもりも、親が気が付いた時には手遅れになってしまうケースが多いのです。
このように親子の会話時間と触れ合いの時間は、家の構造や間取りと深い関係があることが分かります。

次回、ゲーム依存と引きこもり第三回目は -生活導線と親子のルール2ーです。
おたしみに。

ゲーム依存と引きこもり第一回目 一建築家の提言一はこちら

その他:「理想の住まいを叶える建築家コラム」連載のお知らせ

横山彰人建築設計事務所


#こんな社会だったらいいな

これまでに300以上の住宅を手掛け、富な実績を元に、本当に居心地のいい、家族が元気になる住まいをご提案します。noteでは住まいで役に立つトピックスを連載形式で公開します。