見出し画像

子供と親の関係

このnoteは子供と親という点から話を広げるため、にも触れたコラム・エッセイとなる。その点に留意してほしい。
ちょっと長いが、読んだ皆さんの役に立てば幸いだ。


きっかけ

私は、たまにQuoraというアプリを見る。
広告か何かで興味を持ちインストールしたが、あまり私には合わなかった。が、通知設定をOFFにし忘れ、開く習慣がつき、今でもたまに見るようになった。

Quoraは「全世界版Yahoo知恵袋」のようなQ&AのSNSだ。
誰かが質問し、そこら辺の人が答える。
専門家が論理的に答える場合もあれば、質問の仕方が同じ思考を持つ人しか寄せ付けないもので、十分な議論がなされず安易な結論が出る場合もある。

そして、ある日Quaraで目に留まった質問が、このnoteを書こうと思わせるものだった。

その質問は、要約すると「子供に産んでほしくなかったと言われた。母である私は子を叱りつけたが、皆はどう思うか」だ。
返答には「なんて失礼な子だ。自分も叱りつける」「知り合いが同じ状況で、なら自分の股に戻れ、と言っていた」なんて回答が集っていた(と記憶している)。

これを読んで、私は議論が不十分だと思ったし、回答している人たちは毒親だろうなと感じた。
さて、そう考えた理由など、子供の生誕や教育、この発言の心理の観点から、この質問について語ろう
(Quoraで返答しないのは、その質問を見つけるのが面倒であり、そして、その質問に返答していた集団と関わりたくないからだ)

子供が生まれる過程と責任、対処

まず、ここから論点をたどって行きたい。

子供はなぜ生まれるか?
答えは簡単だ。親がセックスや体外受精などの妊活をしたからだ。

なぜそうしたのか?

1. 子が欲しくて、計画的に
なら結構だ。
子育ての責任は感じているようだし、教育方針教育費、さらには自分の人生への影響についても考えているのだろう。
計画や予定通りにはならないことも多いが、生誕へ一歩進めたのは親なのだから、適切な対処をするしかない。

2. 強姦による望まない妊娠
そもそもの話だが、強姦された場合72時間以内にアフターピルを飲めば妊娠の可能性は約2%になる。
どんな精神状態であっても、まずは迅速な通報と産婦人科の受診が良い。
後述の理由でも、アフターピルは飲んだ方がいい。

現時点では、日本でアフターピルは市販されていない
そのため、産婦人科受診が必ず要る。
事情をごまかしたいなら、「ゴムが破れて避妊に失敗した」と言えばいい。

さて、「望まない妊娠」に話を戻そう。

まず挙げられる対処が中絶。生まないという選択肢だ。
しかし、受精後の時間経過や中絶回数により、母体へのダメージが大きくなる。
流産率が高くなるため、今後、愛する子供を産めない可能性が出始める。
また、費用も10万以上かかる。
アフターピル3万のほうが安い上に低リスクだ。
これがすぐに産婦人科を受信するメリットだ。

中絶しない選択肢もある。
1つは、受精卵の時点で人権を持つ子供とみなす考え方の場合だ。
宗教的に中絶が悪の場合や、子供に罪はないという考え方がそれに当てはまる。

他方は、大きくなりすぎて中絶できなかった場合だ。
この場合は仕方ない。産んでも「自分が適切に接する自信がない」「まだ育てられる環境ではない」という場合は、赤ちゃんポストなど養子縁組に向けた制度を利用すると、子供にとっても幸せだろう。

3. できちゃった(計画になかった)
避妊の失敗(コンドームが破けたなど)にせよ、無計画にせよ、大人として適切な対応をしなければならない。
子供を育てるにふさわしい環境を作るか、人生計画を練り直すか、中絶するか、養子縁組するか。

4. 例外:養子縁組で子供を得た
これは子を生んだ例ではないが、子供を育てる責任は同じ。計画は重要。

基本的に、子供は親の行動の結果により生まれる
子供本人が望む、望まないに関わらず!
そのため親は子供を産んだ・産ませた責任を持たなければならない。
子供側に生まれた責任を問うなどもってのほか

西洋に対し遅れている部分の多い日本の学校教育であっても、セックスの結果として子供ができることは教えている。
(真面目に授業を受けなかった場合は、本人の責任でしかないが。)

(ついこの間、海外で10歳前後の女児が妊娠したケースがあった。そのように、対応できない環境や、性教育がなされていなかった場合は、周囲が手助けをして生まれる子供を幸せにするしかない)

子供の権利

少なくとも、生まれ落ちたからには、子供には幸せになる権利がある。
先述のように、子供が生まれたのは親の責任だ。
子供を育てるのも親の責任だ。
親が子供の育つ環境を用意しなければならない。

子供の幸せとは何か、どこまでの教育や躾は幸せなのかについて、明確な基準を作るのは難しいことだ。
ただ、パワハラやセクハラなどにあたる行為はしてはならない
暴力やトラウマを植え付ける行為もだ。
間違いなく子供の将来に悪影響を及ぼす。
同じことをする人間に育つ可能性がある。

子供が成長したら

子供は成長しても、大人になっても、親の子供である。縁がある。
しかし一方で、独立した個人でもある。

子供は親の所有物ではない。自身の権利と義務により動いてもいい。
子供は親に束縛される義務はない。親と同調してもいいが、縁を切ってもよい。
扶養の義務については法律が絡む。
親が老いた際は、自分が面倒を見てもいいし、老人ホームに入れてもいい。
義務が発生しない場合は何もしなくてもよい。

子供は親に対して、育ててもらった恩がある。
しかし、恩を返してもいいし、返さなくてもいい
育てたのは、親が子供を持った責任があるからだ。
子供は、自分の気持ちや理性に従って、決めてよい。
義務ではない

親子で、有事のあれこれを話し合っておくのも良いかもしれない。

親からは

ここまで述べてきた内容だと、親は散々に感じるかもしれない。

お腹を痛めて産んだり、手を焼いたり、教育費をかけたりと色々して。
それなのに、子供が違う価値観を持ち、縁を切ってしまうかもしれない。

しかし、まともな教育や接し方をしていれば、そう酷い親子関係になることはない。
育児環境を整えること。
親に依存させすぎないこと。子に依存しすぎないこと。

育ての苦労は長く苦しいが、子供が巣立つまでは頑張ってほしい。
生活の変化による発見や、子育て中の喜びもある。
子供がいつか孫を連れてきて、とても元気をもらえるかもしれない。

さて、本題というか、議題に戻ろう。

産んでほしくなかったという発言の裏

本題だ。
産んでほしくなかったとは、生まれ落ちたくなかったということ。
つまり、現状に大きな不満がある。今を不幸な状態と考えている。

思春期の反抗であるなら、反射的で生理的な嫌悪感・反感が親に生じているのかもしれない。
その場合は、思春期の子供に対しての対応をすべきだろう。

思春期が原因でない場合は、深刻かもしれない
・いじめられていて、生きていたくない
・自分が生きていると不利益だと思い込んでいる
などのパターンが考えられる。
適切な対処が必要だろう。

このとき、叱りつける、股に戻れと言ってイキることは、状況を悪化させるだけの悪手だ。
社会人としても、あまり関わりたくない人間だ。
そもそも、先述のように、子供を産んだ責任は親にあり、教育の責任も親にある

最後に

Quoraでこの質問を見つけたときは、うわぁとげんなりした。
そして忘れた。
こういうマイナス感情を抱かせるモノは、さっさと忘れるに限る。

しばらくたって思い出し、自分の考えを言語化するよい機会だと思い、このnoteを書いた。

いわゆる毒親を持つ子供は可哀そうだと思う。
うまく自立の過程が整うことを祈る。

最後に、少し話がずれるが、私は無計画にポンポンと沢山子供を作る人間を好まない。

1つ目の理由は、多様性だ。
似た遺伝子を持つ人間の割合が多くなり、その遺伝子が病気にかかりやすい or 発生しやすい場合、人類は大ダメージを受ける(特定の民族はコロナで重症になりやすい、という噂も最近あった。真偽は知らない)。
社会的にも、生物学的にも、よろしくない。

2つ目の理由は、負のスパイラルだ。
遺伝と収入に一定の相関がある、つまり、低収入の人の子供は低収入になりやすい。論拠は自分で調べてくれ。
原因には歪な社会構造なども関連しているだろうが、なかなか正されないだろう。

最後の理由は、子供の幸せだ。
兄弟姉妹が多いほど子供側の苦労も大きくなり、幸せとは言いづらくなるのではないか?
不自由の大きすぎる子供時代を送ることにより、歪んだ大人が増えることもありうると思う。
杞憂だといいのだが。

要するに、子供はほどほどに作ったほうが、親側、子側の両方に良いと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?