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令和版の「時は金なり」について考えよう

📻音声(stand.fm)はこちらからどうぞ。
https://stand.fm/episodes/61e7831c3870d900068234ca

今回のお題📚
新しい時代のお金の教科書 (ちくまプリマー新書)  山口揚平

前回、山口揚平さんの
1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法
を紹介しました。
そして、終盤に書かれていた「時間主義経済」のところで
配信の尺が長くなり過ぎた そして
私の理解がまだ深まっていなかった という理由から、とりあえずおしまい!とさせていただきましたので、今日は続きからです。

前編から聴きたいかたは、こちらのnoteをどうぞ。

仮想通貨の台頭は、ただの通過点!?

まずは、過去の話から。

狩猟で食べ物を獲得して暮らしていた人間が
農耕という新しい文化を得て、保存したり蓄えたりすることを覚え、魚と木の実とを通貨とした「交換贈与」を行うようになりました。

やがて、希少な貝殻や金などが他のモノと区別されて通貨として用いられるようになり、さらに法定通貨の概念ができて、貨幣をやりとりしているのが私たちです。

ここ数年は「仮想通貨」が出てきて、法定通貨にとってかわるかも??と騒がれています。山口さんは、

短期的には仮想通貨(無国籍通貨)が発展するでしょう。

P130

としながらも、そのピークは2020~2030年くらいと予測。その後に「時間主義経済」がやってくる 21世紀の半ば~後半は、「時間通貨」「記帳経済」が中心になるだろう というのです。すでに350くらいは存在する(この本が書かれたのは2017年)乱立状態なので、信用の担保が難しく、淘汰されていくだろうとみているからです。

一時的には、仮想通貨の乱高下する価格という数字に人々の関心が集まりバルブが起こることは容易に予想されます。

P134

の部分に、はげしく同意です。数字って、弱い人間の意識を一瞬にしてまるごと、かっさらっていきますもん。でも、別の何かが出てきたら、一瞬にしてそれにもっていかれるんです。たぶん、きっと。

さて、「時間主義経済」に話を戻しましょう。
初めて聞いてもチンプンカンプンだと思いますが……説明を読んで印象に残ったポイントからお伝えすると、

📍人々の欲求がモノではなく社会的欲求(コト)にシフトしたときに、(それらはお金では買えないから)人々は時間を中心にして経済活動を行う
📍時間は、どんな人に対しても平等に与えられる。たとえば、時間持ちの親がいるから子どもたちが時間を相続できる、なんてルールがない

ってことですね。あぁ、お金と全然違う! と思いました。
そしてすでに、たとえば就職先(転職先)を選ぶときに、以前なら
「年収(月給)はいくらか?」を気にする人が多かったのが
コロナ禍で働き方が大きく変化したことにより
「月に何日(週に何時間)出勤する義務があるか?」とか
「副業や自己研鑽やボランティアに使える時間があるか」
より強く意識する人が増えてきているという話を聞いたことがあり、その流れにもフィットするなぁと感じました。

一方の「記帳経済」というのは、モノを対象としながらもそれをお金を使わないで流通させようという試みです。ブロックチェーン技術などが発展すれば可能になり、
誰がGiverで誰がTakerか
が、明らかになるというわけです。
そして、コトを信用でやりとりできる経済的な仕組みが整えば、お金を使う必要がなくなってくる という流れです。ひゃ~

資本としての「時間」は公平
誰もが1年に365日×24時間与えられている!


法定通貨を勝手に作って発行することはできませんが、自分に与えられた時間をどのくらい切り出して他者や社会のために使うかは、私たち個々が決めていいはず。

さぁ、あなたの大切な時を、どんなコミュニティに捧げますか?

それは、全員が時給制のアルバイトをしているみたいじゃないか、と思った方がいるかもしれませんね。仮に時間に単位があって(仮にTとしましょう)、あなたのTと私のTは同じではないでしょうし、イーロン・マスクのTとも違うでしょう。
でも、山口さんが本の中で説明してので面白かったのが、
1秒だけなら、あなたの時間とバフェットの時間とオバマの時間は同じ価値だとしても、30分なら(投資アドバイスができる)バフェット時間がダントツだろうし、3時間なら(政治を動かせる)オバマ時間のほうが高いだろうし、30年なら長く生きているあなた時間が最大かもしれない。

また、受け取る側が誰かによって(たとえば、バフェットのアドバイスをどの程度理解し、実践できるかが違うから)も、時間価値は変わってしまう
というものでした。

時間通貨、おもしろい&奥深いですよね~

私は、ポジションとしては、GiverでもTakerでもない、Matcherくらいが好きだなぁとボンヤリ考えていたのですが、この本を読んで少し考えが変わりつつあります。
おそらく、残り時間が長い人ほどGiverを続けていくことの価値に魅力を見出し、瞬間的なお金(数字)持ちよりも、
コミュニケーションの中で
お金の流れをつくって
新しい価値を創り出そう
とする仲間を持ちたいと考えるのではないかなと思いましたし、そうあってほしいなと願います。

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