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南仏プロバンスにピレネー! 魅力いっぱい! フランス自転車旅

海外旅行先として、最もメジャーなフランス。
今回ご紹介するのは自転車でめぐるフランスの旅です。
「フランスを自転車で、ってどういうこと?」
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。

私が過去に参加した自転車ツアーを紹介するこのシリーズ。
今回は、Tour de Franceで有名な一大自転車大国、フランスの自転車ツアーの紹介です。

個人で頑張るのもよいですが、ツアーなら、初心者や女性でも、いろいろサポートを受けられて安心。
でも、何の情報もなしに安易に参加するのはさすがに危険です。
この記事では、2回に分けて、自転車ツアーについてだけでなく、フランスの観光スポット、難易度までお伝えします。

まずはしっかり情報収集。
読んでいただいた後で、「挑戦してみようかな」
そんな気持ちになってもらえたらうれしいです。

Tour de Franceのコースをたどる ちょっとハードな自転車旅!

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出典元:https://pedalers.travel/index.htm

Tour de Franceでおなじみ、自転車が盛んなフランスには、大小さまざまな自転車ツアーが存在します。
今回ご紹介したかったのは、まさにTour de Franceのコースをたどるフランス周遊自転車ツアー。

しかしあいにく、現在は会社名が変わり、このツアーは取り扱いはありません。
しかし、似たようなツアーはフランスにはいくつも存在します。
この記事を参考に、あなたに合ったツアーを探してみてください。

ツアー名:CYCLEVENTS
期間:6月20日から8月2日
予算:日本円で50万ほど(飛行機代は含まれません。念のため)
公式サイト:http://www.cyclevents.com (https://pedalers.travel/index.htm

高低差1500~2000! 難易度は少々高め!

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Tour de Franceは毎年コースが変わるんですが、基本、山越え多めです。
Tour de Franceにならって、この自転車ツアーも2週目はピレネー山脈攻め。
そして3週目以降はいよいよアルプス山脈攻めです。

毎日の走行距離は100キロ前後ですが、毎日2山登るのがデフォ。
8時前に出発しても、山登りに慣れるまではゴールできるのが17時こえることもしばしば。
ある程度、事前に日本でトレーニングをしておきましょう。

ロードバイクで参加がお勧め

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出典元 https://www.amazon.co.jp/dp/B08FR2SG53/ref=twister_B07MM3YSYV

出典元 https://www.amazon.co.jp/dp/B08FR2SG53/ref=twister_B07MM3YSYV

宿泊は毎晩キャンプ 

ツアー中は毎晩キャンプ場に宿泊します。
テントや寝袋のレンタルはありません。
ふつうにキャンプに行くような荷物の用意と、自転車を持参しての参加です。

とはいえエコノミー料金ではどの航空会社も荷物の上限が20~23キロまで。
例えばテントと寝袋は現地で買うなど工夫して、大荷物にならないように注意しましょう。

防寒着をお忘れなく

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出典元:https://workman.jp/shop/g/g2300044010415/

ランチサポートなし。レストランは結構お高め。

ヨーロッパの自転車ツアーは、“ランチは各自で”というスタイルが多く、なにげに毎日かなりの出費になります。
レストランだと、ランチでもだいたい9ユーロ以上。
全行程43日間、毎日ランチを外食した場合、最低でも387ユーロ(日本円で約48,612円 2020年8月現在)使ってしまうということですね。

「ばからしい。コンビニで適当に買って食べるよ」
残念ながら、このツアーが通過するエリアには、コンビニはありません。
「じゃ、スーパーは?」
もちろんスーパーはあります。
が、日本のスーパーのように、おにぎりやお弁当、お惣菜なんかがないのです。

買うとしたら、スニッカーズに代表されるエナジーバー。
あとは、キロ単位でしか売ってくれないりんごやバナナを買い置きしておき、毎日数個ずつ携帯してランチ代わりにする感じですね。

もちろん、朝食・夕飯は提供されます。

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私が参加した当時はツアーの引率者一人だけで私たち全員分のキャンプ飯を毎日あくせく作っていました。
でも、人数も多いのでほんとうに大変そう。

私はよくお手伝いさせてもらってたんですが、おかげで引率者だけでなく他の参加者とも早く打ち解けられました。
そうすると英会話力のスキルアップにもつながりますよね。
皆さんも、「お客さん」という態度で受け身で待つだけでなく、どんどんツアーに食い込んでってみましょう。

12時前から14時過ぎまで、ほぼすべての店が閉まる

“ランチはスーパー派”の皆さん、要注意です。
平日休日関係なく、昼間はほぼすべての店が閉まります。
しかも12時前から14時過ぎまでと、とっても長い。

私はたまに、
「昼メシ買い忘れたのに、どこも開いてない!! このまま14時まで待てと!?」
という目にあいました。
まぁレストランだけは日中でも開いているので、そんな時は多少の出費を覚悟して、レストランに行きましょう。

トイレだけ、の利用はNG

自転車旅の最大の問題点は、トイレ。
特にフランスは、無料でトイレを使わせてくれる施設がとても少ないのが困りもの。
そして、CYCLEVENTSが通るコースは田舎が多く、公衆トイレはまず見かけません。
観光地についてしまえばもちろん公衆トイレはありますが、有料です。

問題は観光地に着くまでの道中で、30キロくらいトイレを見つけられないなんてことはザラ。
もちろんスーパーやレストランでも、無料ではトイレは使わせてもらえません。
何か買うか飲食するかして利用させてもらう感じになります。
それにしても現地の人たちは、そんなトイレ事情でなんで困ったりしないんですかね。


1週目 景色の美しさが光る ボルドーからマルセイユ

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出典元:Google マップ
さて今度はコースを見てみましょう。
1週目のスタートは、ワインの聖地、“ボルドー”。
あちこちに広がるブドウ畑、古城、そして絵ハガキのような街なみをながめながら、プロヴァンス地方を走るコースです。

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コース自体は山もなく、美しい景色をただただ見せてくれる楽しいコースです。
が、とにかく暑い。
ところによっては熱波でアスファルトが泡立ってやわらかめになってるところもあります。
私はマウンテンバイク派だったのでまったく問題なかったんですが、ロードバイクは熱でタイヤがパンクすることもあり、走行には十分注意しましょう。
なお、いざパンクしても、パンク修理やタイヤ交換くらいであればツアー側で対応してもらえます。

ゴールのマルセイユでは1日休みになり、観光に出かけられます。

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2週目 いよいよピレネー山脈に挑戦

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1週目のゴールのマルセイユからオロロン・サント・マリーまでは、サポートトラックで移動しました。
ゆったりとしたプロヴァンスの風景から一変。
オロロン・サント・マリーからカルカッソンヌまでは、アルプスと見まがうような急しゅんな山々への挑戦になります。

ノルマは、毎日2山ずつ

コース中にある山の標高の平均は、だいたい1600mくらいです。

Tour de Franceでは毎日2~3山走るので、CYCLEVENTSでも似たような行程になってるんですが、とにかくキツイ。
私の場合、スピードが出ないマウンテンバイクだったのもあり、登っては休み、登っては休み。
朝8時前に出たのにゴールできたのは18時、なんてこともザラでした。

もちろん、登頂したあかつきにはすばらしい景色を拝めます。

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しかし、私の場合、まだ“1山目”だと景色なんかより、
「やばい、もう11時か。まだもう1山あるのに! しかも次は1900m! まずい!」
ということで頭の中がいっぱい。
とても景色を楽しむ余裕がなかった、つまり当時の写真が少ないんですよ。
かえすがえすももったいないことをしました。

ダウンヒルは命がけ! カーブミラーなし、ガードレールもなし!

苦労して登った後は、快適な下り坂。
と、行きたいところですが、ここで気を抜いてはいけません。
ダウンヒルはとにかく、命がけ。

たとえば、日本なら、山道のヘアピンカーブにはかならずカーブミラーがありますよね。
それが、フランスにはないんです。
しかも、がけっぷちなのにガードレールもナシ。

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出典元:https://www.fortheride.com/ja/stories-ja/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%A1%E9%81%93%E8%B7%AF%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%8810/

ダウンヒル中は自分が風を切ってる音がうるさすぎて、登ってくる対向車のエンジン音など一切聞こえません。
カーブでは可能なかぎりスピードを落としましょう。
そうしないと出会いがしらに対向車に衝突なんてことも。
最悪の場合ほんとうに命を落としますので、ぜひ気をつけて。

私は道中でいくつものモニュメントを見かけました。
私はフランス語は読めませんが、だいたいどれも、“Tour de France”の文字と、Tour de Franceをイメージさせるレリーフでかざられてたので、
「なるほど、この山道もTour de Franceで使われるコースなんだな」
なんて思ってました。
が、実は“Tour de Franceの選手だった○○さんがここで交通事故により死す”という記念モニュメントだったのです。
そんなに何人も亡くなってるんなら、モニュメントじゃなく、カーブミラーを設置すべきだと思うんですが。

もう1つ怖いのが、オーバースピードでヘアピンカーブを曲がり切れず、がけから落ちてしまう危険があること。
なんせガードレールがないのです。
私も毎回気をつけていましたが、一度だけ、死にかけました。

ヘアピンカーブがなぜか砂まみれだったことがあり、タイヤが砂ですべり、その勢いで道路からはみ出し、一直線にがけへ。
さいわい、倒れた自転車が道路わきのブロックに激突してひっかかっるかんじで止まってくれたんですが、反動で私だけがけに投げだされてしまいました。
しかし、背負ってたリュックがサドルにからみ、宙づり状態になったものの、すんでのところで落下せず。

とはいえリュックのヒモがかかってたのはなんと、首。
気づけば首つり状態に。
パニックになりつつけんすいの要領でなんとか道路にはい上がり、助かることができました。
あとから見下ろすとがけの下には剣山のように針葉樹林がひろがっていて、もしあのまま本当に落ちてたら、串刺しまちがいなし。

海外の自転車ツアーは、団体行動ではなく個人個人がマイペースに走ります。
この宙づり事故でも、私一人で走ってた時に起きたので、周りにはだれ一人いませんでした。
また山道は車どおりも少ないので、ほんとに串刺しになったとしても、発見されるまでたぶん数日はかかるでしょう。
幸い自転車はパンクもしておらず故障もなく、そのまま何事もなかったように走り続けられましたが。

事故を防ぐ万全の策はありません。
特にダウンヒルはプロの選手でも事故を起こして命を落とすことがあります。
カーブではスピードを落とす。
ヘアピンカーブでは「対向車が来るかもしれない」と「かもしれない」走行を心がける。皆さんもフランスの山道のダウンヒルでは、どうかお気をつけて。

まとめ

フランスは私のあこがれの国。
まさか自転車で走れる日が来ようとは。
ほんとうに“毎日が感動”状態でした。

●Tour de Franceのコースをたどる ちょとハードな自転車旅
ツアー名:サイクルイベンツ
日付:6月20日から8月2日
料金:日本円で60万ほど
http://www.cyclevents.com (https://pedalers.travel/index.htm
現在は会社名が変わってしまったためか、このツアーは取り扱いがありません。
また、ツアー情報の詳細についてご紹介しました。
・高低差1500~2000! 難易度は少々高め!
・ロードバイクで参加がお勧め
・宿泊は毎晩キャンプ 
・防寒着をお忘れなく
・ランチサポートなし。レストランは結構お高め。
・12時前から14時過ぎまで、ほぼすべての店が閉まる
・トイレだけ、の利用はNG

●1週目 景色の美しさが光る ボルドーからマルセイユ
プロバンスの街並み、ブドウ畑、古城、どこを切り撮っても絵ハガキのような風景が美しいコースです。

●2週目 いよいよピレネー山脈に挑戦!
いよいよ山岳地帯に入ります。
私の体験談もまじえ、美しい風景と注意事項をお伝えしました。
・ノルマは、毎日2山ずつ
・ダウンヒルは命がけ! カーブミラーなし、ガードレールもなし!

海外自転車ツアーは、毎日が冒険の連続です。
目に移るのは美しい景色ばかりで、何もかもが新鮮。
あなたの人生を、より彩り豊かにしてくれることまちがいなしです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
では、また、いつか。

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